週刊「印刷雑誌」

11巻 35号 2020年9月14日
Japan Printer weekly vol.11, no.35

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

●印刷をたのしむ

若竹屋酒造場と丸信,世界ラベルコンテスト一位のラベルの日本酒

若竹屋酒造場と丸信(ともに福岡県久留米市)は,世界ラベルコンテストで世界一になった特別記念ラベルを使用した,「純米吟醸 若竹屋(令月)」を9月1日より500本限定で発売したと発表した。「世界ラベルコンテスト」は,印刷技術を競う世界的なコンテストで,今回で31回目。特別記念ラベルおよび同ラベルを使用した日本酒は,両社で共同企画し,ラベルは丸信の女性技術者を中心にデザインから印刷,加工まで行った。

ユー・ピイ・アール,非対面での会社案内デザインサービス

ユー・ピイ・アールは9月10日に,会社案内製作の実績を活かし,起業時に欠かせない会社案内を,非対面で,早く,手軽に,安価に作成できるオンライン・サービス「すぐデザイン」を始めた。デザインフレームを選び,掲載する情報を入力。部数,送り先を入力して注文すると,2パターンの仕上がりイメージがPDFで到着。うち一つを選べば,最短中5日で刷り上がりが到着する。100部98,000円~。

アドビ,有名アーチストのブラシソフトを提供

アドビ社は9月9日,キースヘリング財団の協力のもと,アーチストのキースヘリングのタッチを再現したデジタルブラシを開発し,Adobe FrescoとAdobe Photoshopに無料で使えるようにしたと発表した。

マルアイ,水引を利用したオーナメント発売

マルアイ(山梨県西八代郡)は毎日のくらしに彩りと楽しさの提供を図る紙製品メーカー。9月9日に,捨てられてしまうことの多い水引を主役にした,暮らしを彩るアイテム「水引オーナメント」(全3種,各500円,税抜)を発売した。3種は,生命や幸福がいつまでも続くようにという願いを込めた「リース」,生命や再生の象徴である「スノー」,強い生命力の象徴である「リーフ」。部屋を飾るオーナメント,手土産やパーティーのワインボトルにかけたりプレゼントのラッピングタグなど,贈り物に添えるちょっとしたアクセントにも向く。

凸版印刷,高品質デジタルプリントサービス開始

凸版印刷は,色調補整の製版技術とデジタル印刷用に開発した用紙を組み合わせて,従来のデジタル印刷では再現することが難しかった高品質なアート作品集を100部から提供するサービス「TOPPAN FINE DIGITAL PRINT」の提供を9月1日より始めた。今後,デザイナー・写真家などのアーティストや,美術館や博物館の図録などに拡販。ECサイトを活用した印刷受注も視野に,関連事業含め2025年に約10億円の売上を目指す。

DNPアートコミュニケーションズ,横山大観記念館の所蔵作品データ貸出サービス

大日本印刷の子会社で,美術関連のコンテンツビジネスを行うDNPアートコミュニケーションズは,国内外の多くの美術館・博物館の所蔵作品の高精細なデジタル画像データの貸出サービスを行っている。その一環として9月10日に「横山大観記念館」の所蔵作品の画像データ貸出サービスを始めた。

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フォトグラファー,DTPオペレータのために「早く・楽に・良い写真」を作るための考え方を解説『誰も教えてくれなかった デジタル時代の写真づくり』

日本印刷産業連合会,エッセンシャルワーカーへ感謝のポストカード

日本印刷産業連合会は,新型コロナウイルス感染拡大と闘っているエッセンシャルワーカーの方々に対し,感謝と応援の意味を込めて,感謝のポストカード「心のバトン」を制作,9月8日から希望者に無料で配布を始めた。ポストカードには,放送作家の小山薫堂氏に感謝と応援のメッセージを,イラストレーターの小池アミイゴ氏に心の癒しと支えになる作画を依頼した。先着1000人に無料で郵送。本ポストカードは,環境に配慮したグリーンプリンティング認定工場と資材で印刷し,GPマーク(印刷の総合環境ラベル)が表示されている。

ダイナコムウェア,iPad向けフォントアプリ提供開始

ダイナコムウェアは9月7日,iPadで「ダイナフォント」が使用できるフォントアプリ「DynaFont App」の提供をApp Storeで始めた。DynaFont Appは,iPadOSでサードパーティアプリからカスタムフォントのインストールが可能になったことを受けて開発したフォントアプリ。

POPKIT,POP作成ツールが30万ユーザー越え

POPKITは9月4日,同社が提供するPOP作成ツール「POPKIT」がシリーズ累計30万ユーザーを超えたと発表した。同ツールは,デザインスキルがなくても,素材を配置するだけでPOPが作れるアプリとして,2014年よりサービスを始めた。無料,500円/月,2980円/月・1アカウント(ともに税抜)がある。

ウイル・コーポレーション,ハンドソープディスペンサー販売

ウイル・コーポレーションは,販促ツール販売とネット印刷の自社サイト「プリントモール」で,ハンドソープディスペンサー「アワフレッシュ」を9月7日に発売した。

●プロの世界

GiH,Web to Printのパッケージ発売

GiHは,Web to Printの入門パッケージ「Print Door」を8月1日に発表した。一般的な手法でWeb to Printを始めるには,顧客情報等を管理するデータベースの設計など多くの工程が必要となり,少なからぬ時間と費用が必要になる。同社ではスピード感をもってWeb to Printの仕組みを導入できるよう,パッケージ化して発売した。同社は,木戸製本所(新潟)の子会社。

キヤノングループ,広幅デジタルカラー複合機発売

キヤノンマーケティングジャパンとキヤノンプロダクションプリンティングシステムズは,建築・製造・印刷関連企業や官公庁,グラフィック市場向けに広幅デジタルカラー複合機「ColorWave 3600/3800」を9月中旬より発売すると発表した。独自開発の印刷技術は4色のトナーをジェル状にして噴射させる。液体でなくジェル状のために飛び散りがなく,噴射粒の形状が安定する。インク受理層が不要で印刷の際に用紙による影響を受けないため,普通紙でも対応できる。A1判モノクロで分速3.7枚,カラーで3.5枚の出力速度。

キヤノン,デジタル印刷機の新製品発売

キヤノンは,トナー型デジタル印刷機「imagePRESS」シリーズの新製品として,「C10010VP」「C9010VP」を10月中旬に発売する。出力速度はA4判横でそれぞれ毎分100枚,毎分90枚。価格は2500万円,1800万円。長尺用紙や厚紙,合成紙などの用紙への対応力を強化した。400g/m2までの重厚感のある厚紙の名刺,合成紙を用いた耐水・耐久性に優れた飲食店のメニューなどの成果物を作成できる。

大日本印刷,デジタル屋外広告ビジネスを拡張

大日本印刷は,独自の広告配信プラットフォーム「DNP BookAD」のサービスを拡張し,デジタル屋外広告(DOOH)の視認数の推定に向けてSMN(株)が提供する広告配信サービスと連動した「DNP BookAD DOOH」を9月に提供を始めると発表した。これまで企業のブランディング広告に利用されることが少なかったDOOHをオンライン広告と連動させることによって,効果的にブランド価値の向上につなげることができる。DOOH(Digital Out of Home)は,交通機関や各種施設・店舗などに設置されたデジタルサイネージを活用した屋外広告。

ボクシュンカ,デジタルフードプリンター発表

貿易を手掛けるボクシュンカは,デジタルフードプリンター「EVEBOT」の提供を9月4日から始めた。3D印刷技術をベースに製作されており, コーヒーやビール,マカロンなどの食品に好きな写真やイラストを直接印刷できる。自撮り写真を印刷すれば,自分の顔のラテアートも楽しめる。

大日本印刷,外食・中食業界の宅配やテイクアウトの対応支援システムを提供

大日本印刷は,ECサイト・通販業務支援システム「CommerceLine SP」に,外食・中食業界向けに,宅配予約や店舗受け取り(テイクアウト)の受付機能を追加し,9月8日に提供を始めた。この新機能は,新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた外出自粛などによってニーズが高まる宅配やテイクアウトに対応したもの。店舗の状況に応じた注文数の上限や受け取り時間の管理が可能で,人手が不足しがちな店舗の業務効率化や新たな顧客の獲得,既存顧客とのエンゲージメント(関係)強化などを支援する。初期導入費800万円~,月額利用費60万円~。

日本印刷産業連合会,Webサイト知的財産権ページをリニューアル

日本印刷産業連合会は9月7日,同連合会のWebサイトの「知的財産権」のページをリニューアルし,知的財産権の基本的事項をとりまとめた「印刷業務に関わる知的財産の全体像」と,印刷会社の実務上で起こり得る知的財産に関するトラブルのケースに合わせ,未然防止のための施策をQ&A形式で紹介する「こんなときどうする?! 知的財産アドバイス」を新たに配信する取り組みを始めた。
https://www.jfpi.or.jp/topics_detail6/id=79
https://www.jfpi.or.jp/topics_detail6/id=80

リコー,デジタルサイネージ向け機器発売

リコーは9月15日,同社が手掛けるクラウド型サイネージ配信サービス「RICOH Digital Signage」に対応したセットトップボックス(STB)「RICOH Digital Signage STB Type2」を発売する。リコーブランドとして投入するSTB の最上位モデルで,前身機種に比べ,大きさが70%,重さが54%,の小型軽量で,ストレージ容量を16GBに増量し,Webコンテンツの表示性能も向上させた。

エプソン販売,タブレットがレシートプリンターに一体化できるキット発売

エプソン販売は10月14日,タブレットとレシートプリンターとを一体化できるタブレットターミナルモデル「TM-m30II-S」を発売する。レシートプリンターに正面タブレットと背面ディスプレイの装着が可能で,背面ディスプレイで客に向け広告や案内等の情報を表示することも可能。セルフオーダー端末やセルフ決済端末としても利用できる。店舗のほか図書館でも応用できる。オープン価格。

凸版印刷,「日本の伝統文化を体感する」オンラインツアーを販売開始

凸版印刷は,同社グループで旅行事業を展開するトッパントラベルサービスと共同で,国内外の企業・団体を対象としたオンラインツアー「Profound Tourismオンライン」の提供を9月10日から始めた。本サービスはWeb会議システムによる配信を通じ,利用者が複数の拠点にいながら旅行気分を味わえる。文化財VRなどを使ったバーチャル体験や,世界遺産に登録されている寺院の僧侶や熟練の伝統工芸士などの「文化の継承者」達との交流を組み合わせ,新しい旅行体験を提供する。先行販売プログラムは「奈良・唐招提寺のVR拝観」と「東京・浮世絵工房のバーチャル見学」の2ツアー。参考価格は一式30万円~。

グローバルインフォメーション,センサーの世界市場調査レポート発売

グローバルインフォメーションは,市場調査レポート「センサーの世界市場:2021-2041年」(IDTechEx Ltd.)を9月7日に発売した。センサー市場は,車載用RADAR,LIDAR,バイオエレクトロニクス,糖尿病,皮膚パッチエレクトロニクス,水センサー,プリントセンサー,フレキシブルセンサーなど,多岐の業界にわたり利用されている。
https://www.gii.co.jp/report/ix948681-sensors.html

コニカミノルタジャパン,テレワークソリューションがIT補助金対象

コニカミノルタジャパンは9月7日,経済産業省が推進するIT導入補助金2020において,IT導入支援事業者に採択され,同社が販売するPCの遠隔操作サービス「IT-Guardiansリモートビューサービス」と複合機とクラウドの連携サービス「bizhub essentials」が,補助金対象のITツールとして認定されたと発表した。30万円~450万円の範囲で最大3/4の補助金を受けることができる。

●印刷・デザイン・出版関連イベント案内

11月3日まで,東京ビジネスデザインアワードでデザイン提案募集中

都内の中小製造業活性化策として東京都が主催し,日本デザイン振興会が企画・運営を行う「東京ビジネスデザインアワード」は11月3日まで,都内の中小企業から募集したテーマに対するデザイナーからの提案応募を受付ている。応募資格は,中小企業との協業に意欲のある国内在住の個人またはグループ。応募費用は無料。最優秀賞賞金50万円など。
http://www.tokyo-design.ne.jp/archive/outline/2020/

9月24日,CD勉強会と印刷技術懇談会が共催でAIの勉強会

CD勉強会と印刷技術懇談会は9月24日,オンラインで「印刷のためのAIの基本」をテーマに勉強会を催す。DTPスペシャリストの影山史枝氏が話す。参加費1000円。
http://cd-ben.com/?p=516

9月28日,電子出版制作・流通協議会が図書館セミナー

電子出版制作・流通協議会は9月28日,オンラインセミナー「電流協電子図書館セミナー2020:新型コロナ問題で注目の電子図書館サービス」を開く。電子図書館サービス提供者が,新型コロナ問題で大きく変化する電子図書館の利用と問い合わせを中心に報告する。参加無料,定員100人。
https://aebs.or.jp/seminar20200928.html

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電子出版制作・流通協議会が2013年から行っている「公共図書館の電子図書館・電子書籍貸出サービス等のアンケート」をもとに、図書館における電子書籍貸出サービスを中心とした電子図書館サービスについて、現状と課題、将来展望を記載。行政・自治体・民間での導入に際して業界動向の把握に役立つ。『電子図書館・電子書籍貸出サービス 調査報告 2019』

 

 

 

 

 

◆月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2020年9月号【 特集:drupa2021へ 】(8月20日発行)
ドイツ・デュッセルドルフで6月に開催予定だった世界最大の国際印刷機材展drupa2020が2021年4月に延期されましたが,出展各社はdrupaに合わせ,新製品や新技術を開発してきています。
今月号は,グローバルグラフィックス,ヘリオグラフ,コニカミノルタ,ミヤコシ,キヤノン,京セラ,GMG,Landa,SCREENの各社,各グループから,drupa2020に出展・発表予定だった新製品・新技術を紹介していただきました。
また今回掲載しきれなかったメーカの情報も次号10月号で特集いたします。

https://www.japanprinter.co.jp/monthly_magazine/202009/

 

 

 

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編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

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