週刊「印刷雑誌」

11巻 19号 2020年5月18日
Japan Printer weekly vol.11, no.19

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

●新型コロナウイルス対策

大興印刷,フェイスシールド無償配布

大阪の大興印刷は5月12日から,新型コロナウイルス感染拡大による医療現場での防護服不足への支援活動として,医療機関や感染者受け入れ施設向けにフェイスシールド500個の無料配布を始めた。申込みは(株)AmandAが運営する,新型コロナウイルス無償支援サイト「TSUNAGuu」上にて行う。

大洞印刷,ソーシャルディスタンスシール販売

岐阜・本巣の大洞印刷は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため,人との距離を視覚的に把握できる「ソーシャルディスタンスシール」を販売している。既製デザインでもオリジナルデザインでも製作可能で,コンビニエンスストアやホテルなどで距離を保つために利用できる。既製デザインは,丸型タイプや長方形タイプで,素材はユポタック(再剥離タイプ),片面カラー,梨地エンボス調ラミネート加工(耐擦過性あり),最小ロット10枚,1枚980円(税別),60枚以上送料無料。

共同印刷,ウイルス飛散防止スクリーン販売

共同印刷は新型コロナウイルスの問題に関し,店舗のレジカウンターやオフィスの受付等用のウイルス飛散防止スクリーンを販売している。厚さ3mm,透明PET板+PETベース,簡易組立構造,自立タイプ。本体寸法:幅700mm×高さ600mm,開口寸法:幅450mm×高さ180mm。6000円(税抜,送料込み)。最低ロットは10セット。

京セラ,新型コロナウイルス対策でコンビニでのネットワークプリントを半額に

京セラドキュメントソリューションズジャパンは新型コロナウイルスの感染拡大を受け,在宅勤務支援のため,コンビニエンスストアのデイリーヤマザキに設置しているマルチコピー機のネットワークプリント料を5月25日~6月30日,白黒全サイズのみ半額で提供する。文書プリント(PDF)のみが対象で1枚20円が10円に。

帆風,新型コロナウイルス対応としてデザインコンテスト締切を延長

帆風は「バンフーデザインコンテスト」を企画し,応募締切を5月21日としていたが,新型コロナウイルス対応のため,「学生Tシャツ部門」「学生トートバッグ部門」「年賀状部門」の3部門の応募締切を6月25日に変更した。紙原稿は6月22日まで。

奈良県印刷工業組合,幼稚園児~小3に画用紙寄贈

奈良県印刷工業組合は新型コロナウイルス感染防止で在宅学習中の県内すべての幼稚園児と小学1~3年の児童に,お絵かきを楽しんでもらおうと,136園と200校に画用紙を寄贈した。計4万8200人分,一人当たりA3判10枚で,同組合加盟有志17社が用紙提供(一部紙商社3社も協力)のほか断裁,包装,発送作業を担った。

全国グラビア協同組合連合会,巣ごもり消費需要で軟包装材増加

全国グラビア協同組合連合会はアンケートで「新型コロナウイルス感染拡大による影響調査」を行い,5月15日結果を発表した。「巣ごもり消費需要で軟包装材の仕事は増加」したが,「長期的にはマイナスの影響必至」となった。150社中88社が回答。
同連合会組合員は食品や飲料,マスクや消毒液等の流通・店頭販売に不可欠な軟包装資材(プラスチックフィルムをベースとする包装材料)の供給に努め,少しでも店頭での欠品を防ぐべく努力を続けている。

●印刷をたのしむ

スカイホープ,軽量モバイルプリンター発売

(株)SKYHOPEは,スマホ・タブレット連動型スマートポケットプリンター「Poooli」をWebサイトで5月15日から発売した。長さ10cm,重さ165gで軽量。12,000円。スマホと一緒に持ち歩きでき,スマホの撮影画面をその場で印刷できる。専用のアプリを起動しBluetoothに接続することにより印刷ができ,また印刷だけではなく,印刷内容の編集および作成も可能。いつでもどこでもスケジュール,写真,手帳,メールなどを印刷することができる。

アルテック,3Dプリンター取り扱い開始

アルテックは5月12日,3Dプリンター業界最大手のStratasys社のPolyJet方式(インクジェット方式)47万8000色のカラー3Dプリンター最新機種「Stratasys J55」の取り扱いを始めると発表した。回転する円形の造形トレイや静音性,空気清浄システムなどが特長。

●プロの世界

京セラ,モノクロA3プリンター発売

京セラドキュメントソリューションズジャパンは,モノクロA3判プリンター「ECOSYS P4060dn」を5月中旬に発売すると発表した。物流・医療・製造業を中心としたプリント枚数の多い基幹システムに適するモノクロの最上位機種。60枚/分のプリント,0.6円/枚のランニングコスト,シリーズ最大の400万ページの寿命,1200dpiの解像度などが特長。598,000円。年間600台の販売を見込む。

リコー,新シリーズデジタル印刷機発売

リコーは,デジタル印刷機「RICOH Proシリーズ」のカラー機の新製品として「RICOH Pro C5310S/C5300S」を6月1日から発売する。厚紙の生産性を上げ,最大256g/m2の厚紙をカラー・モノクロともに80枚/分(A4判横)で出力できる。用紙のまがりや見当精度を向上させる機構を新たに本体と中継ユニットに搭載し,従来機よりも高い表裏見当精度を図った。80枚機のC5310Sは630万円,60枚機のC5300Sは510万円。

C-INK,JSRと事業提携

(株)C-INK(岡山・総社)は5月11日,インクジェット用導電性金属ナノインクの安定供給に向けJSR(株)と事業提携で基本合意したと発表した。前者は,インクジェット安定吐出性を有する,導電性金属ナノインクを開発し商品展開を図っている。同社の銀ナノインクはタッチパネル外周配線,プリント回路基板製造等への量産採用実績がある。

全日本印刷工業組合連合会,DX推進プロジェクト開始

全日本印刷工業組合連合会は5月13日,DX(デジタルトランスフォーメーション)推進活動に関し新企画「全印工連DX推進プロジェクト」を発表した。令和版としての印刷構造改善事業を具体化させるため「印刷産業DX」の開発着手と,合わせて経済産業省のコンテンツ産業の助成金事業へ申請する。これにより,印刷そのものや印刷の周辺事業の付加価値を高め,広げ,情報サービス産業の割合を高めていく。

関東フォーム印刷工業会,林陽一会長再任

関東フォーム印刷工業会は5月14日,TV会議システムにより総会と理事会を開いた。会長に林陽一氏(光ビジネスフォーム会長)が再任されたほか,専務理事に大平直木氏(トッパン・フォームズ,専従)が就任した。

ICAI,2021年秋に延期

International Conference on Advanced Imaging(ICAI2020)とPrinting for Fabrication(Print4Fab2020)は2020年11月に予定されていたが,新型コロナウイルスの影響のため,「ICAI2021/Print4Fab2021」と統合する形で2021年秋に日本で開催する。ICAIの日本の運営は画像関連学会連合会で,窓口は日本画像学会。Print4Fabの主催はアメリカの画像学会であるSociety for Imaging Science and Technology(IS&T)。

J SPIRITS,移転

MISメーカーとして定評ある(株)J SPIRITSは移転し,5月18日から新住所で業務を始める。新住所:〒101-0048東京都千代田区神田司町2-2-7パークサイドビル1F,電話03-6206-0681。

●印刷・デザイン・出版イベント案内

6月17日締切,DNP文化振興財団が助成活動

DNP文化振興財団は,国内外のグラフィックデザイン,グラフィックアート文化の発展と,学術研究の振興に貢献することを目的に,幅広い学問領域からグラフィックデザイン,グラフィックアートに関する研究テーマに対して助成している。助成金額は1件につき上限50万円/年,助成期間は2021年1月1日~12月31日の1年間か,2021年1月1日~2022年12月31日の2年間。申請期間は6月17日まで。
http://www.dnp.co.jp/foundation/grants/

7月17日申込締切,UCDAアワード募集

ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会(UCDA)は,正しくわかりやすい情報発信を目的に客観的に評価する「UCDAアワード」の受付を7月17日まで延期した。評価対象物の提出締切は7月31日。選考結果は11月末に発表予定。応募費用は対象物1点に付き25万円(税抜)。
https://ucda.jp/wp-content/uploads/5196cc2eae70323589fd5bbd5aa76977.pdf

11月12・13日,東京でフレキソ・ジャパン開催

日本フレキソ技術協会は11月12・13日,東京・有明のTFTビルでフレキソ印刷に関連する技術と市場動向をフォーラムとテーブルトップショーで行う「フレキソ・ジャパン2020」を開く。問合せは,事務局(印刷出版研究所:電話03-5155-7925)。

●新型コロナウイルス関連の編集部コラム

新型コロナウイルス感染拡大防止のために,さまざまなイベントが中止となり,また各商店の休業で商業印刷物や折り込み広告が激減しているのは周知のとおりである。しかし物流は人手が不足するほど活性化し,印刷関係では土産物用のパッケージは減少しているものの,食品包装の印刷物は減少していないようである。また書籍系の印刷も伸びてはいないが,感染防止対策の影響による減少というのはほとんど聞かない。
このような中で,Web関係が駆使されているのも周知のとおりである。ネット通販,ネット注文のほか,ZoomやWebex,TeamsなどのWeb会議(テレビ会議)システムの利用も増えている。アンケート調査のようなものでもネット調査が当たり前になっている。一方,まだまだ自社のWebサイトがない印刷会社もあるようだ。
以前,自社のホームページがないのは,自社に電話が引かれていないのと同じだ,という人もいたが,たしかにその通りかもしれない。顔と顔を合わせるコミュニケーションを,のろし,手紙,電話は補完してきた。今はそれがインターネットなのだろう。
とはいうものの,リアルに顔を合わせる情報交換を早くしたい,という要望は,会社にいるといろいろな方からの連絡で,十分に理解はできる。リアルのコミュニケーションが少しでもできるようになってほしいものである。

 

 

 

 

◆月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2020年6月号【 特集:地方創生Ⅱ―印刷企業の差別化戦略6 】(5月20日発行)
地元の人々、企業、自治体などでの困りごとや要望はそれぞれ異なりますが,その要望に応えるための要素は、多くの地場の印刷企業に備わっているのではないでしょうか。
今月号は、ホウユウから堺市を盛り上げる各種事業を、三洋グラビアからSDGsを基にした取り組みを、みやもとから業態変革とCSR関連の取り組みやSDGsの考えを、第一印刷所から地域活性のための商品開発を、進和ラベル印刷からラベルコンテストとワイン造りの関係を、また特色のある取り組みとして、ワークフローの自動化推進で工程改革をしている若草印刷や、サービス商品を絞って利益を上げているP’sネットワークを紹介します。

https://www.japanprinter.co.jp/monthly_magazine/202006/

 

 

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