週刊「印刷雑誌」

15巻 37号 2024年9月30日
Japan Printer weekly vol.15, no.37

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

■印刷をたのしむ

DI Palette,新潟ご当地手帳を発売

DI Palette(元 第一印刷所,新潟)は10月1日,ご当地手帳「新潟手帳2025」を県内の書店やコンビニエンスストアで発売する。県内のイベント情報が掲載されたカレンダーや,地元タウン誌編集部がおすすめする,おでかけ・グルメ・お役立ち情報を収録。1冊1540円。表紙に商品情報や企業ロゴなどオリジナルデザインが印刷でき,20冊以上の注文でデザイン料と印刷代が無料になる。

丸楽紙業,機密文書の破砕処理ボックス発売

丸楽紙業は10月1日,機密文書の破砕を手軽に行える「らくらく破壊ボックス」を発売する。320×400×440mmサイズのボックスに紙の機密文書を入れるだけで,同社が引取りから,バインダーやクリップなどの仕分け,破砕処理,破砕証明書の発行までを行う。引取り対象エリアは阪神間地域で,エリア外は元払いでの送付となる。1箱2200円。12月末まで1箱1100円のキャンペーンを行っている。

グラフィック,アクリルスタンドキーホルダー印刷を開始

グラフィックは9月24日,アクリルキーホルダーとアクリルフィギュアの特徴を持つ「アクリルスタンドキーホルダー印刷」を始めたと発表した。3mm厚の透明アクリル素材で,チェーンを付ければキーホルダーに,付属の台座を付ければアクリルスタンドとして飾ることができる。サイズは50×50mmから100×100mmまでの5種類で自由な形状にカット指定でき,表裏両面に印刷が可能。台座もサイズと形状を選べ,印刷が可能。50×50mm以内の片面カラー,10日納期,100個の注文で,1個あたり306.5円。

高速オフセット,試作品サイト公開

高速オフセットは9月24日,クリエーターのアイデアを印刷製品として試作するプロジェクト「アイデアのアイデア」のサイトを公開したと発表した。サイトでは12ヵ月の四季の花をデザインした12枚の紙製コースターのセット「しきのみたて」や,お湯が入ったカップラーメンの容器を片手で持ちやすくし,箸置きの機能も付いた「カップラーメン専用ホルダー」などを紹介している。
https://www.kousoku-offset.co.jp/idea-idea/

吉田印刷所,半透明の紙製平袋に角3サイズを追加

吉田印刷所は9月20日,半透明のグラシン紙を使用した平袋「グラスパック」の角3タイプを発売した。B5やA5判の書類が収まる寸法で,素材にグラシン紙のみや,上質紙,クラフト紙とグラシン紙を組み合わせた3種類を揃える。グラシン紙のみの封筒が50枚で1980円。

高速オフセット,旅にまつわるサービスをツーリズム展で出展

高速オフセットは,9月26~29日に東京ビッグサイトで開かれた「ツーリズムEXPOジャパン」で旅にまつわるサービスを出展した。外国人観光客が土産店の店頭で海外配送伝票を発行できるツール「ハコボウヤ」や,訪日旅行者向けの情報を発信する海外向けオウンドメディア「MAIDO。」,地域のお土産販促支援でコラボしたインバウンド向け商品「奈良酒180mlミニ缶」を紹介した。

グラフィック,箱展開図の作成ツールをアップデート

グラフィックは9月17日,箱展開図を自動作成できるAdobe Illustrator用プラグイン「箱ラク」をアップデートしたと発表した。フック付きの形状や両面印刷に対応したほか,幅より奥行が長い箱や,ワンタッチ底の幅と奥行を最小35mmから作成できるようになった。

吉田印刷所,カラー薬袋を発売

吉田印刷所は9月18日,薬袋全面をカラー印刷した「カラー地薬袋」をAmazonで発売した。用途や用法に応じてカラー分けすることで,一般的な白い薬袋と比べ,患者の薬の管理や調剤薬局業務の利便性を高めることができる。色はピンク・水色・緑色。サイズはA5・B5・B6判で平面性が高い加工が施され,インクジェットプリンターで印刷可能。A5判が100枚で913円。

SCREEN,ふるさと納税返礼品にライセンス版フォント追加

SCREENグラフィックソリューションズは9月20日,京都市のふるさと納税の返礼品に,フォントのダウンロードライセンス版を登録したと発表した。また,ふるさと納税フォントセットに「ヒラギノ基本6書体」「ヒラギノUD14書体」を追加した。

キンコーズ,従業員向け親子イベントを実施

キンコーズ・ジャパンは9月20日,夏休みの期間に従業員向けの親子イベントを行ったと発表した。仕事を通じて家族との絆や,スタッフと家族にキンコーズのファンになってもらいたいという想いから,商品製造を担う生産管理部が中心となりイベントを企画した。20家族の約60人が参加し,ノート,うちわ作りや,フォトパネル作成,製造現場の見学を行った。

■プロの世界

J.D. パワー,複合機・プリンターの顧客満足度発表

J.D. パワー ジャパンは9月19日,2024年のカラー複合機と,カラーレーザープリンターの顧客満足度調査結果を発表した。「電子帳簿保存法改正への対応」を挙げた企業は減少したが,デジタル化・ペーパーレス化への取り組み意欲は,中堅以上の企業を中心に増加した。カラー複合機は,スキャンやペーパーレスFAX,クラウド連携,AI-OCR機能などをより活用した紙の電子化や,DX推進,働き方改革を進めたい,との回答が企業規模を問わず多く見られた。当面はコピー・プリント・FAXといった基本機能のみ使用する,と回答した企業も,中堅以上で37%,小規模で46%を占めた。

TOPPAN,AI活用のWebサイト改善支援分析ツール提供開始

TOPPANとCX改善プラットフォームを提供する(株)Sprocketは,生成AIを活用して企業のWebサイト改善を支援するデータ分析ツール「Sprocket Insights」を開発し,9月中旬より提供を始めた。生成AIが課題抽出から改善企画,最適シナリオの導出を行うことで,時間を短縮や成果向上とPDCAの高速化ができる。初期費用10万円,200万PVまで月額7万円,Webサイト運用支援100万円から。

TOPPANエッジ,AI回答精度向上の新RAGサービス開発

TOPPANエッジは9月25日,システム開発のPKSHAグループと生成AIの回答精度を向上させる新RAGサービスを共同開発したと発表した。RAGとは大規模言語モデルのテキスト生成に,信頼性の高い外部情報の検索を組み合わせ,出力精度を向上させるフレームワークのことで,同サービスでは業務マニュアルや事務規定類を生成AIが参照するにあたり,元データをAIが読み取りやすい形式に構造化し,そのデータに最適化されたアルゴリズムで生成AIの回答精度を向上させることができる。第一弾として10月15日からPKSHAの社内問合せ自動対応システムへ新RAGサービスを活用できるプランを搭載し,金融業界を中心に共同で販売する。

大日本印刷,ミールワームの自動飼育機を開発

大日本印刷と愛媛大学は9月20日,新菱冷熱工業と共同で,養殖魚のエサとなる昆虫の飼育を自動化する原理試作機を開発し,愛媛大学の実験室で稼働を始めた。同社は2023年から鯛などの養殖に必要なタンパク質源として,昆虫の幼虫であるミールワームの飼育工程の自動化・効率化を目的とした共同研究を行っている。今後,自動化技術を向上し,2025年度に年間10トンの養殖魚用飼料粉末の生産を目指す。

モリサワ,2024年の追加新書体発表

モリサワは9月4日,発表済みの2024年度新書体に加えて,新たに140ファミリー以上の追加書体を発表した。サイケデリックなアートや音楽からインスパイアされた極太の「虹蛸天国」,丸い輪のような装飾が楽しげな印象を与える「はるかぜ」,書家による毛筆の文字が元となった「花氷」のほか,グローバルな情報発信にも対応できる多言語書体などを追加する。新書体は秋より順次提供される。

ローランド ディー.ジー.,DTF転写プリンター発表

ローランド ディー.ジー.は9月25日,DTF(Direct To Film)転写プリンター「TY-300」を発表した。印刷幅は最大736mm,印刷ドット解像度は最大1200dpi。新開発のプリントヘッドで,細線や小文字,細かなデザインを表現できるほか,鮮やかさと自然さを両立する印刷設定ができる。白インクの濃度が異なる二つのプロファイルで布地の色に合わせた印刷を行える。また,スタガー配置された2基の大型プリントヘッドで白引き印刷をProductionモード毎時10.9平方メートル生産可能。217万8000円。

大日本印刷,アルコール耐性インクリボンなど発売

大日本印刷は10月から,バーコードや日付・製造番号の印字に適した熱転写プリンター用インクリボン「V670」と「R380」を発売する。V670は,製造工程や医療現場の使用を想定し,同社既存製品よりアルコールでこすられた場合の耐性を約30%向上した。R380は,食品パッケージの日付や製造番号の印字,衣料品の値札タグの印字など使用を想定し,プラスチックと紙パッケージ両方への印字を切り替えせずに印字できるほか,耐摩擦性も備える。

富士フイルムBI,A3デジタルカラー複合機3機種発売

富士フイルムビジネスイノベーションは10月21日,A3デジタルカラー複合機「Apeos」シリーズの3機種10商品を発売する。フラッグシップモデルの「Apeos C7071」シリーズは,印刷速度70枚/分から25枚/分までの6商品で,上位機種は1パス両面自動読み取りで毎分270ページのスキャンが可能。中小企業向けのコンパクトモデル「Apeos C3067」と「Apeos C3061」シリーズは,従来機に比べ本体幅を13mm縮小し,トナー定着温度を15℃低減したほか,52g/m2の薄紙から300g/m2までの厚紙や,297×1200mmの長尺出力に対応した。上位機種の「C7071」が525万5000円。

キヤノン,CAD図面・ポスター向け大判プリンター発売

キヤノンは10月2日,大判インクジェットプリンター「imagePROGRAF」シリーズの5色インクモデル「TZ-32000」(A0ノビ対応)と,「TX-4200/3200/2200」(B0ノビ/A0ノビ/A1ノビ対応)を発売する。印刷速度はA1横の普通紙図面で,TZ-32000が4枚/分,TXシリーズが3.3枚/分。全機種が用紙の給紙や種類の検知,残量の推計を自動で行う機能を備え,ロール紙セットにかかる時間を従来機種より約3割短縮した。インク吐出状態をモニタリングして最適化するシステム,プリントヘッドの個体差や経年変化による色のばらつきを自動補正するカラーキャリブレーション機能も搭載。上位機種のTZ-32000が116万6000円。

キヤノン,A2ノビ対応インクジェットプリンター発売

キヤノンは10月3日,A2ノビ対応のインクジェットプリンター「imagePROGRAF PRO-1100」を発売する。新開発の顔料インクにより,芸術写真などに用いられるファインアート紙への印刷画質や,耐光性,耐擦過性が向上した。オープン価格。

アルテック,光造形方式3Dプリンター発売

アルテックは9月26日,米国Stratasys社製の光造形方式3Dプリンター「Origin Two」の取り扱いを始めたと発表した。デジタル光造形方式を進化させたP3方式で,5K(ピクセルサイズ:38.5マイクロメートル)プロジェクターから投影されたUVライトで材料を硬化し,表面平滑精度を最高3マイクロメートル,寸法精度を誤差約50マイクロメートルで造形できる。

工藤鉄工所,紙積み揃え機が補助金対象に指定

工藤鉄工所は9月24日,紙積み揃え機のコンパクトパイルジョガーPJシリーズが,中小企業省力化投資補助金対象に指定されたと発表した。同商品の購入で,最大で約500万円の補助金が支給される。

日本印刷学会,11月26日にオンラインでグラビア研究会

日本印刷学会は11月26日,グラビア研究会「パッケージ印刷の未来を考える」をオンラインで開く。グラビアに留まらずパッケージ印刷の未来を模索しているメーカーを招き,最新の取組み,課題や展望を解説する。定員200人。参加費は,会員5000円,非会員8000円,学生・教職員1000円。
http://www.jspst.org/event/241126.html

ハイデルベルグ,11月にオープンハウス

ハイデルベルグ・ジャパンは11月6~8日,東京・東品川の同社でオープンハウスを開く。スピードマスターXL106や,インクジェット機のジェットファイア50など最新機種を公開するほか,ロボットやDXツールなどのソリューションを紹介する。

ハイデル・フォーラム21,11月に全国大会

ハイデル・フォーラム21は11月6日,丸の内の東京會舘で「ハイデル・フォーラム21全国大会」を開く。高付加価値に関するセミナーやパネルディスカッションを行う。参加費は,会員無料,非会員3000円。

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

10月2~4日,大阪で「ものづくりAI/IoT展」

製造業向けのAIやIotソリューションの「ものづくりAI/IoT展」が10月2~4日,港南のインテックス大阪で開かれる。主催はRX Japan。その中でTOPPANは,工場全体のリスクマネジメントを強化するスマート点検サービスや製品設計の課題に貢献する制御回路基板の組み込みソリューションを展示する。
https://www.manufacturing-world.jp/osaka/ja-jp/about/aiotex.html

10月8日,日本印刷技術協会がオンラインで画像生成AIの活用セミナー

日本印刷技術協会は10月8日,「今,仕事に活用できる画像生成AIとその進化」をテーマにオンラインセミナーを開く。Photoshopの生成AIを使うレタッチや,デザインとイラスト制作への具体的な活用方法をデモを交えて紹介するほか,生成AIの最新の技術動向,注意点について解説する。参加費は,会員1万5400円,一般2万900円。
https://www.jagat.or.jp/archives/480000

10月16~18日,大阪で外食・配食産業の展示会とデザート・ベーカリー展

日本食糧新聞社は10月16~18日,南港のインテックス大阪で外食・配食などの産業展「ファベックス関西2024」と「関西デザート・スイーツ&ベーカリー展」を開く。富士印刷(三重県)は,お菓子パッケージの価値を高めるデザイン性や機能性に特化した印刷物を出展する。入場料5000円(事前登録で無料)。
https://kansai.fabex.jp/
https://kansai.fabex.jp/entry/about03.html

10月23日,TOPPANがオンラインでウェルビーイングの討論会

TOPPANは10月23日,オンラインイベント「~未開のビジネスチャンス~巨大市場としてのウェルビーイング考」を開く。ウェルビーイングビジネスに取り組む先駆者や有識者が登壇し,企業がウェルビーイングを社会実装するための共創の必要性などをサミット形式で討論する。
https://newspicks.com/news/10496815/

10月23~25日,名古屋で「ものづくりAI/IoT展」

生産・製造向けのDXや生成AIなどの「スマート工場EXPO」が10月23~25日,ポートメッセなごやで開かれる。主催はRX Japan。その中でTOPPANは,工場全体のリスクマネジメントを強化するスマート点検サービスや製品設計の課題に貢献する制御回路基板の組み込みソリューションを展示する。
https://www.fiweek.jp/nagoya/ja-jp/about/sfe.html

10月24日,山田英司事務所がオンラインで商品・販路開発のワークショップ

山田英司事務所は10月24日,オンラインでさまざまな異業種との意見交換などの「失敗しない商品開発&販路開発のためのワークショップ」を開く。定員5人。参加無料。
https://kaihatsu.eigyo-sodan.com/info/20240917/

10月27日,本の学校が専修大学で出版シンポジウム

本の学校は10月27日,東京の専修大学神田キャンパスで「本の学校出版シンポジウム2024 in東京:本と地域をめぐる“あの話”」を開く。書店と図書館と地域,軽出版,書店の存続をテーマに,3つの分科会を行う。参加費は,各分科会2000円,通し参加5000円。
https://honnogakko2024symp.peatix.com/

10月29~31日,幕張メッセで高機能フィルム展

パッケージ材料などの「高機能フィルム展」が10月29~31日,千葉の幕張メッセで開かれる。主催はRX japan。入場無料(要事前登録)。
https://www.material-expo.jp/tokyo/ja-jp/visit/film.html

 

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2024年10月号【 特集:最新 軟包装技術 】(9月20日発行)
食品パッケージが大半を占める軟包装印刷や加工に関して、メッキ、コーティング、IJの技術や、電子線を使うEVオフセット印刷、製版の進化、老舗企業の取り組み、印刷機の開発製造の状況などを解説します。

2024年10月号

 

週刊「印刷雑誌」

編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

 

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