週刊「印刷雑誌」

15巻 25号 2024年7月1日
Japan Printer weekly vol.15, no.25

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
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■印刷をたのしむ

翔泳社,『美大式 ビジネスパーソンのデザイン入門』発行

翔泳社は5月,『美大式 ビジネスパーソンのデザイン入門』を発行した。初学者によくある悩みをひも解き,専門用語を使わずデザインとは何か,を言語化したビジネスパーソン向けのデザインの教科書。稲葉裕美著。四六判,262ページ。1980円。

赤木印刷,廃棄米を使ったカレンダー発売

赤木印刷は6月25日,廃棄される米をFSC認証パルプでアップサイクルした紙素材「kome-kami」を使った「卓上カレンダーecome」を発売した。本文と台紙用紙にkome-kamiを使い,フードロス問題の改善に貢献する。名入れ部分以外にも,表紙や本文も自由にカスタマイズできる。

高速オフセット,あずきの殻を使った用紙で啓発ポスター制作

高速オフセットは6月27日,あずきの殻を混抄した用紙「小豆殻CoC」で社内啓発ポスターを企画,制作したと発表した。ポスターは同社の休憩スペースに掲示され,社員や訪問者に対しあずきを食べる習慣と,廃棄される食材が生まれ変わる「アップサイクル」の意識向上をねらう。

グラフィック,卓上ミニのぼりのデザインテンプレート公開

グラフィックは6月27日,テーブルや商品棚などでアピールできる「卓上ミニのぼり」のデザインテンプレートを公開したと発表した。のぼり旗をそのまま小さくしたような形状で,レジ横や飲食店のテーブル,イベント会場での卓上POPなどで活用できる。テンプレートは,飲食店や小売店での活用を想定したデザインで,アレンジ無しでそのまま使える汎用性の高いバリエーションもある。片面印刷,5日納期,50部注文で,1部あたり 600円。

大日本印刷,本の切れ端活用のアート作品発売

大日本印刷は,DNPコミュニケーションデザインとリフレクトアート(株)と共同で7月1日,製本時に裁断する紙を使ったアップサイクルアート商品「ほんの切れ端」を発売する。書籍の製造工場で発生する切れ端をアーティストが手書きで彩色した一点ものの商品で,製本用の糊で束ねた形状となっているため,メモ帳やノートとして自由に書き込むことができる。販売はリフレクトアートのアンテナショップ「ものとアート」成田空港第2ターミナル店と,グランスタ東京店,横浜赤レンガ倉庫店で順次開始する。

エプソン販売,文書活用アプリをバージョンアップ

エプソン販売は6月26日,資料やマニュアルなどを紙のような感覚で閲覧,書き込みできるアプリケーション「Epson Pocket Document」をバージョンアップした。写真追加や紙媒体を取り込めるスキャナー連携を追加し,iOSにも対応した。また,有償プランではクラウド保存容量を増やせ,他のデバイスとの手書きや写真メモの自動同期,パソコンのWebブラウザから同期データをPDF出力することができる。

エプソン販売,A4インクジェット複合機・プリンター発売

エプソン販売は,A4カラーインクジェット複合機「PX-M890FX」とプリンター「PX-S890X」を7月25日に発売する。横425mm,奥行き535mmの省スペース設計で,給紙容量は最大1980枚。利用者の状況に合わせたプランや複合機,プリンターを選べる定額制サービス「エプソンのスマートチャージ」の商品として発売する。

■プロの世界

コニカミノルタジャパン,多言語通訳サービス提供開始

コニカミノルタジャパンの多言語サービス「KOTOBAL(コトバル)」を使った接客サービスが4月17日からインテックス大阪で,6月14日から東京都有施設38カ所で導入された。会話の内容をリアルタイムに文字に変換し,透明ディスプレイに投影することで,相手の表情を見ながら文字起こしされた翻訳を読むことができる。また6月27日,コアグローバルマネジメントが運営するホテル24店舗で導入されたと発表した。タブレット1台で外国人や聴覚障がい者とのコミュニケーションをサポートし,AIによる機械通訳とオペレーターによるビデオ通訳で最大31カ国の言語に対応した外国語通訳と音声筆談に対応できる。

全日本印刷工業組合連合会,CSR認定スリースターに丸信

全日本印刷工業組合連合会は6月17日,第45回「全印工連CSR認定」を決めた。ワンスター認定更新12社,スリースター認定新規は,丸信(福岡・久留米)。CSR認定企業は計140社。現在,第46期ワンスター認定を7月31日まで募集している。8月1日より第47期ワンスター認定を10月31日まで募集する。

日販アイ・ピー・エス,出版流通代行サービスの実績が5000点突破

日販アイ・ピー・エスは6月24日,「出版流通代行サービス」の紙出版物支援実績が,5000点を突破したと発表した。小規模出版社に向け,同社が発売元として書籍・雑誌などの,紙出版物・電子書籍・PODなどコンテンツの全国流通や販促などを支援する同サービスは,現在取引先が180社以上となり,出版関連企業以外の大企業やメガベンチャーも活用している。

大日本印刷,単一素材の紙製バリアパッケージ開発

大日本印刷は6月25日,パルプ回収率85%以上の紙の単一素材でできた高バリアパッケージを開発したと発表した。環境配慮型パッケージ用紙シートの材料や加工方法を改良することでパルプ回収率を向上し,酸素や水蒸気などの透過を防ぐ高いバリア機能を維持したまま,リサイクル性を高めた。

スクロール,包装資材を環境配慮素材に切替え

物流や通販事業などを行う(株)スクロールは7月から,商品包装袋を従来のプラスチック製から環境配慮素材「STONE-SHEET」に変更した。「STONE-SHEET」はプラスチック使用量を50%未満に抑えた炭酸カルシウムを配合した素材で,現行の商品包装袋からの切り替えでプラスチック使用量を50%未満に抑えることができる。

日本印刷技術協会,DTPエキスパートの教材を電子化

日本印刷技術協会は7月1日から,「DTPエキスパート」認証試験用のeラーニング教材の提供を始めた。3月から認証試験をCBT(全国各地の会場に設置されたコンピュータで行う試験)方式に移行しており,電子媒体の利便性を学習に生かせるよう,教材も電子化された。同協会のWebサイトから申込みできる。8800円。

リコージャパン,POP作成支援システムを発売

リコージャパンは6月24日,POP作成支援システム「RICOH MightyPOP6」を発売した。商品特性に応じた多彩な表現を簡単な操作で行え,小売店のPOP作成業務を支援する。基幹システムやPOSシステムとのデータ連携により,最新の販売価格が自動的に反映できるほか,デジタルサイネージや電子棚札との連携,用語チェック機能や多言語翻訳機能を持つ。オープン価格。

リョービMHIグラフィックテクノロジー,7月25・26日に王子で展示会

リョービMHIグラフィックテクノロジーは各種印刷機の展示やセミナーで構成する「RMGTサマーショー2024」を7月25・26日,東京・王子の同社東京ショールームで開く。

小森会,9月に金沢で開催

小森コーポレーションの得意先で構成する小森会は9月4・5日,ANAクラウンプラザホテル金沢で中部小森会を予定している。

SCREENホールディングス,難民保護・支援活動に寄付

SCREENホールディングスは6月20日,企業と社員が一体となって取り組むマッチングギフト制度を活用し,難民の保護・支援活動を目的に寄付を行った。2023年6月から2024年5月までに役員・従業員から募金された261万8600円を,国連難民高等弁務官事務所に寄付した。

大同印刷,岩田会長死去

大同印刷(大阪)の岩田克彦(いわた・かつひこ)・取締役会長が6月26日死去した。86歳。大阪府印刷工業組合の理事長なども歴任。

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

8月31日締切,日本デザイン振興会がグッドデザイン丸の内の展示企画を公募

日本デザイン振興会は8月31日まで,展覧会企画の応募を募集している。東京の「グッドデザイン丸の内」で2025年3月下旬から1ヶ月間開かれる展示企画を募集。デザインに関わる人であれば内容は不問。開催資金は300万円まで支援され,運営スタッフが開催をサポートする。
https://www.jidp.or.jp/ja/2021/05/14/gdm_opencall

7月4・5日,電気印刷研究所が八重洲で製品展示会

電気印刷研究所は7月4・5日,東京都・中央区の八重洲倶楽部会議室で「第4回 プライベート展示会・説明会」を開く。インキを使わず静電気で回路などを印刷した製品・試作品を紹介する。
https://eprint.co.jp/wp-content/uploads/2024/06/4th-private-exhibition.pdf

7月5日,日本印刷学会が門前仲町でdrupa情報セミナー

日本印刷学会は7月5日,オンラインと東京・門前仲町のホワイトカンバスMON-NAKAで,夏期セミナー「温故知新:印刷の過去と未来を知る」を開く。多方面な切り口でdrupa最新情報と今後の印刷について解説するほか,写植の100周年を記念し,モリサワがその歴史と意義を振り返る。参加費は会員8000円,非会員1万2000円,学生・教職員1000円。
http://www.jspst.org/event/240705.html

7月9・10日,虎ノ門で映像クリエイター向けイベント

(株)Vookは7月9・10日,東京の虎ノ門ヒルズステーションタワーで映像クリエイター向けカンファレンスイベント「VIDEOGRAPHERS TOKYO 2024」を開く。映像ディレクター,写真家,撮影監督などによるトークセッションや,企業による映像制作ソリューション展示を行う。参加費3000円(アンケート回答で無料)。
https://vook.vc/vgt2024

7月12日,印刷技術懇談会がdrupaハイデルベルグブースバーチャルツアー

印刷技術懇談会は7月12日,オンラインと東京・八丁堀のモトヤで「drupa2024 ハイデルベルグ バーチャルブースツアー」をテーマにセミナーを開く。参加費2000円。
https://ingikon524.peatix.com/event/4037143/

7月23日~8月2日,大阪で邦文写植機発明百年展

大阪DTPの勉強部屋は7月23日~8月2日,大阪市・北区のcafé&Pubカーサ・ラ・パボーニで「邦文写植機発明百年」展を開く。写真パネルや映像,文字盤,カタログ,書体見本などの展示や,各種グッズを販売する。
http://www.osakadtp.com/?p=4814

7月23日~8月8日,東京・新川でパッケージコンペ受賞作展

日本印刷産業連合会は7月23日~8月8日,新川の平和紙業ペーパーボイス東京で「第63回 2024ジャパン パッケージング コンペティション」入賞作品の展示会を開く。
https://www.heiwapaper.co.jp/shop/2024/06/63rd-jpc.html

7月27日,日本出版学会がオンラインでジャーナリズム倫理の研究会

日本出版学会は7月27日,オンラインで「ジャーナリズムを立法・司法・行政に並ぶものと位置づける考え方について」をテーマに研究会を開く。デジタル化で誰もがジャーナリズム的行為を行えるようになった現在においても,なぜ倫理学に則った行為でなければならないのか。規範理論の歴史的展開を再検討し,制度的実践としてのジャーナリズムについて議論を行う。参加無料。
https://www.shuppan.jp/event/2024/06/25/3021/

8月1~31日,エプソンが有楽町で体験型アート展

エプソンはエプソンアヴァシス,TREE Digital Studio,パースペクティブ・エンターテイメントと共同で8月1~31日,東京・有楽町のエプサイトギャラリーで「FLOWING LIVES〜浮世絵からミライへ ながれうごくアートをあそぼう」展を開く。水をキーワードに,葛飾北斎の浮世絵やアーティストの中山晃子氏の絵画を体使って動かせる体験型作品を展示するほか,タブレットで楽しむ多色摺り版画体験を行う。
https://www.epson.jp/showroom/marunouchi/epsite/gallery/exhibitions/2024/0801/

 

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2024年7月号【 特集:紙器パッケージ 】(6月20日発行)
デザイン的視点を取り入れた新しい納豆のパッケージの提案や,段ボールに関する設計,デジタル印刷の活用,アーティストとのコラボ,海外パッケージ市場,アルミ付紙パックのリサイクル,パッケージ印刷の生産性向上の取り組み,表面加工による差別化などを解説します。

2024年7月号

 

週刊「印刷雑誌」

編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

 

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