週刊「印刷雑誌」

15巻 4号 2024年1月29日
Japan Printer weekly vol.15, no.4

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

■印刷をたのしむ

大日本印刷,障がい者の複製画展開

大日本印刷は大阪府吹田市と協力し,特定非営利活動法人ネクストに所属する,障がいのあるアーティスト等の作品“アール・ブリュット”(フランス語で「生の芸術」を意)の複製原画に,所有権を証明するNFT(非代替性トークン)を付与して2023年12月22日に提供を始めた。同社の高精彩複製画「プリモアート」を用いて原画を忠実に再現し,グループのモバイルブック・ジェーピーが運営するNFTマーケットプレイスMasterDigで取扱いを始めた。

グラフィック,ファッション雑貨用パッケージの新形状とステッカー印刷を開始

グラフィックは1月19日,ファッション雑貨用パッケージにピローケース型の新形状を追加したと発表した。マフラーやセーターなどアパレル用品のプレゼントに適したギフトボックスで,中身に合わせた3種類の大きさが選べる。
また1月22日,Web上でデザインを作成できるサービス「スマプリデザイン」にステッカー印刷を追加したと発表した。形状は四角形・角丸四角形・円形の3パターンから選べ,切り抜く場所の指定は不要。アップロードした写真や文字,図形ツールを使いWeb上で自由にレイアウトできる。

高速オフセット,社員の名刺用紙をバナナペーパーに変更

高速オフセットは2月から,全社員の名刺を順次バナナペーパーに変更すると発表した。今までよりバナナペーパーの使用量を上げることで,製造国であるザンビアの雇用や生活改善などの貢献に取り組む。

モトヤ,明朝とゴシックの特徴を持つ書体発売

モトヤは,活字時代の書体を復刻した「モトヤホンコン」の新商品として新たに「モトヤホンコン3」を1月25日に発売した。2022年に発売した活字時代の書体をデジタルフォントとして復刻した「モトヤホンコン5」の太さ違いの商品。外字付きTrueTypeフォント1万3200円,OpenTypeフォント1万9800円。

フォントワークス,画像から日本語フォント名検索アプリ発表

フォントワークスは2023年12月25日,「誰もがもじをもっと楽しめる場所をつくる」実験仮想都市「MOJICITY」より,画像の文字からフォント名を検索できるアプリ「フォトからフォント検索」を公開した。PCやスマートフォンのブラウザから無料で利用できる。現バージョンで検索できるフォントは,年間定額制フォントサービス「フォントワークスLETS」で提供中の日本語フォント限定。

モリサワ,動画ソフトにフォント提供

モリサワは1月11日,ワンダーシェアーソフトウェアが提供する動画編集ソフト「Filmora」にフォントの提供を始めた。日本語をはじめ多言語ライブラリーから欧文フォント,ハングルの計20書体を提供する。今後は後者が開発するさまざまなソフトウェアに,モリサワのフォントを提供していく予定。

宣伝会議,「世界を変えたクリエイティブ 51のアイデアと戦略」発行

宣伝会議は2023年12月,『世界を変えたクリエイティブ 51のアイデアと戦略~9つのキーワードからコミュニケーションの未来をひもとく~』を刊行した。グローバルにおけるコミュニケーション事例を分析,その成功のエッセンスをまとめた。dentsu CRAFTPR Laboratory著。A5判,210ページ,カラー。2530円。

Book&Desig,「明朝体の教室」発行

Book&Designは1月,『明朝体の教室~日本で150年の歴史を持つ明朝体はどのようにデザインされているのか~』を発刊した。制作手順から各書体の比較検討,文字の歴史まで,明朝体のすべてをわかりやすく解説している。鳥海修著。A5判,並製本,352ページ。3520円。

パイ インターナショナル,「筑紫書体と藤田重信」発行

パイ インターナショナルは1月,『筑紫書体と藤田重信』を発刊した。筑紫書体シリーズ,各書体のコンセプトや特長を取材し,魔法のように新しい書体を生み出し続ける藤田重信氏の書体デザイン冒険記。A5判,ソフトカバー,280ページ。2640円。

■プロの世界

ローランド ディー.ジー.,小型UVプリンター,DTFプリンター発表

ローランド ディー.ジー.は1月16日,デスクトップ製品群「VersaSTUDIO」シリーズのフラットベッドUVプリンターBD-8と,アパレルグッズ市場向けDTF(Direct to Film)転写方式の水性プリンターBY-20を発表した。BD-8は,最大A5判,高さ102mmまでの形状に対応。151万8000円。BY-20は,専用のフィルムへの印刷後,ホットメルトパウダーを塗布して熱溶解すれば,フィルムごと布地に重ね,熱プレスのプロセスで,オリジナルTシャツやスポーツウェアなどが製作可能。126万5000円。

ローランド ディー.ジー.,各種IJプリンター新製品・サービス発表

ローランド ディー.ジー.は1月11日,次の3点を発表した。(1)立体物可能UVフラットベッドプリンター「VersaOBJECT MO-240」。473万円。(2)出力作業を標準化し,高効率でミスのないワークフローを図るクラウドソフトウェアサービス「PrintAutoMate」。(3)ストレスのないプリント業務を支援する「メディア残量管理」と「出力用ソフトウェアのジョブ設定保存」。

図書印刷,EC事業者向けフルフィルメント支援サービス

図書印刷は2023年12月21日,(株)はぴロジと協力し,EC事業者様向けのフルフィルメント支援サービス「Logi-CS」の提供を始めたと発表した。ECサイトの運営に伴う受注管理,発送作業,在庫管理等の物流業務とカスタマーサポート(CS)業務をワンストップで支援するもの。

エプソン販売,A2判プラス卓上IJプリンター発売

エプソン販売は,大判インクジェットプリンター「SureColor」シリーズから,SC-P5350を1月26日に発売した。10色の顔料インクを搭載し,写真印刷に求められる高い色再現性を図った。A2判プラスまでのロール紙・単票紙の印刷に対応した卓上設置モデル。36万580円。

全日本印刷工業組合連合会,能登半島地震の義援金募集

全日本印刷工業組合連合会は1月1日に発生した能登半島地震に対する義援金を2月15日まで募集している。義援金は今後に判明する被災状況に応じ,該当の工業組合に配布される。

page展,出展情報

2月14~16日に東京・池袋のサンシャインシティpage展が開かれるが,その中でエコスリージャパンは,CTPプレートを中心にUV対応,高耐刷のサーマル対応プレートセッターなどを出展する。

マンローランド,2月8・9日に渋谷で内覧会とセミナー

マンローランドは2月8日に東京・代官山の真興社で実機デモと渋谷のセルリアンタワー東急ホテルでワークショップを行う。また9日に同ホテルで設備総合効率や印刷機のアップデートなどをテーマにセミナーを開く。

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

4月14日まで,TOPPANホールディングスが東京国立博物館で江戸城のVR作品を上演

TOPPANホールディングスは4月14日まで,東京国立博物館のTNM&TOPPANミュージアムシアターで,VR作品「江戸城の天守」を再上演している。現存しない江戸城天守を史料や歴史考証を元に,100万超の部材をデジタルで再現した。鑑賞料金は,高校生以上600円,小中学生300円。
https://www.toppan-vr.jp/mt/showing/

2月2日~3月10日,渋谷の東京アニメセンターでアニメ地獄楽展

大日本印刷が運営する渋谷の東京アニメセンターin DNP PLAZA SHIBUYAは2月2日~3月10日,「アニメ地獄楽の世界」展を開く。アニメ「地獄楽」の制作陣のコメントや解説などを,同社のコンテンツインタラクティブシステムを通して楽しめる。また水墨画のキービジュアルを同社のデジタル高精細複製技術で制作し展示する。前売1800円,当日券2000円。
https://tokyoanimecenter.jp/event/anime_jigokurakuexhibition/

2月9日,日本印刷学会がオンラインでデジタル印刷機活用のシンポジウム

日本印刷学会は2月9日,「ユーザー様が語るデジタル印刷機の活用法」をテーマにシンポジウムを開く。グッズ製作や転写シール,パッケージなどでデジタル印刷機を使用している印刷会社が活用方法を解説する。定員200人。参加費は,会員5000円,非会員8000円。
http://www.jspst.org/event/240209.html

2月22・26日,日本包装技術協会がオンラインでパッケージコンテスト発表会とパルプモールドのセミナー

日本包装技術協会は2月22日,「2023日本パッケージングコンテスト入賞作品発表会」をオンラインで開く。また2月26日,「パルプモールドの最新事情」をテーマにオンラインセミナーを開く。参加費は各回,一般1万1000円,会員無料。
https://www.jpi.or.jp/saiji/seminar/kenkyukai/2024/pdf/0222.pdf

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2024年2月号【 特集:プロの製本技術 】(1月22日発行)
得意の製本技術・ビジネスから派生した取り組みをしている企業を特集。自社製品の開発・展開、無線綴じの折り丁の歴史から32ページ折りの解説、カレンダー製本のタンザクや丁合いにまつわる技術要素などを紹介します。また、日本の伝統文化と、クリエイティブの融合がテーマのフォトセッション「面と向かう」のレポート記事も収録。

2024年2月号

 

週刊「印刷雑誌」

編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

 

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