週刊「印刷雑誌」

14巻 30号 2023年8月7日
Japan Printer weekly vol.14, no.30

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
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◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日(休日の場合,火曜日)発行しています。

 

■印刷をたのしむ

キヤノン,夏休みの工作向けペーパークラフトを公開

キヤノンは7月28日,同社の無料印刷素材サイト「クリエイティブパーク」に,夏休みコンテンツとして,バーベキューや水族館などのペーパークラフトを公開したと発表した。
https://creativepark.canon/jp/special/natsuyasumi/index.html

グラフィック社,『デザインのアトリエ 活版印刷』刊行

グラフィック社は8月,フランスの印刷工房をモチーフに,古代の複製技術からグーテンベルクの活版印刷機の誕生,そして活版印刷のしくみまで,奥深い職人の世界を紹介した,やさしい活版印刷入門書『デザインのアトリエ 活版印刷』を発行する。2022年に,フランスeditions MeMoから刊行されたアーティストによる絵本の翻訳版。ギャビー・バザン著,みつじまちこ訳。B5変形判,上製,32ページ。2420円。

日本出版販売,東京の地下鉄構内で無人書店の実証実験

日本出版販売は東京メトロの溜池山王駅に「ほんたす ためいけ 溜池山王メトロピア店」を完全無人書店の実証実験として秋に開店する。従来の街の本屋がもつ「入りやすさ,わかりやすさ,使いやすさ」を維持しつつ,空間デザインとテクノロジーで新たな本屋の体験を構築する。

大日本印刷,北海道コカ・コーラボトリングのサイト構築を支援

大日本印刷は,7月31日に公開された北海道コカ・コーラボトリングのコーポレートサイト「どさんこーく広場」の構築を支援した。コカ・コーラの歴史などを知るミュージアムや地域貢献の取り組みなどを紹介しているほか,参加者が会話を楽しめるコミュニティサービスなどが楽しめる。

■プロの世界

リコー,カラーデジタル印刷機のフラッグシップモデル発売

リコーはカラーデジタル印刷機のフラッグシップモデル「RICOH Pro C9500」を8月9日に発売する。用紙対応力と自働化・効率化機能を強化し,トナー印刷特有のがさつきを抑えた。新たに採用した定着方式により,厚紙や凹凸紙に加え,最薄40g/m2の薄紙にも対応可能となった。3874万2000円。

ローランド ディー.ジー.,大判プリンターが同時多層印刷対応

ローランド ディー.ジー.は,大判インクジェットプリンター「TrueVIS」シリーズMG-640/300と,「DGXPRESS」シリーズのUG-641が,3つのレイヤーを同時に印刷する「One Pass Multilayer Printing」に対応したと7月25日に発表した。巻き取り装置を使って大判のウィンドウディスプレイなどの長尺印刷を行う時や,シール・ラベルなどを大量に印刷する際に,より正確で,安定した出力が可能になる。既設機からのアップグレード可能。

エプソン販売,店舗内のプリント業務の効率化支援

エプソン販売(株)は,店舗におけるポスターやグッズの受注からプリント,納品までの業務の効率化を支援する機能を追加した「Epson Cloud Solution PORT」Ver.3.0の提供を月額プランサービス(有償)にて7月31日から始めた。同社の大判プリンターを活用するためのクラウドサービスのプラットフォーム。毎月の料金は,ベーシック1540円,スタンダード1万450円,プレミアム1万8050円。

キヤノン,低消費電力のオフィス向け複合機4モデル発売

キヤノンはA3・A4 カラー複合機「imageRUNNER ADVANCE DX」2シリーズ4モデルを8月上旬に発売する。転写効率を高めた低温定着トナーを採用し,従来機種に比べ消費電力を最大15%低減し,印刷終了時に回収される転写残トナーの発生が少なく,印刷量が多い環境ではトナーを廃棄する量を抑えることができる。A3モデル上位機種が177万円(税別)から。

東芝テック,高速複合機4モデルを発売

東芝テックは複合機「e-STUDIO」シリーズのカラー高速機とモノクロ高速機の各2モデルを7月3日に発売した。出力速度はカラー機が75枚/分,モノクロ機が90枚/分。外付け大容量給紙装置を2連結でき,クラウドサービスとの連携やスキャン機能を充実させた。カラー上位機種が416万円。

大日本印刷,環境配慮型ラベル伝票を宅配事業者などに提供開始

大日本印刷は8月2日,宅配・通信販売・物流の事業者等に提供してきた「ラベル伝票」について,製造工程で有機溶剤を使わない剥離紙に切り替えることで,CO2排出量を削減する環境配慮型の「ラベル伝票」を開発して,提供を始めると発表した。このラベル伝票について,環境配慮型製品への切り替えを進めることで,2025年時点で年間700トン以上のCO2排出量の削減を見込んでいる。

吉田印刷所,薬袋まとめ買いの割引サービス

吉田印刷所は同じサイズの薬袋まとめ買いで,購入数に応じて割引するサービス「複数注文割」を8月1日から始めた。薬袋の配送回数を減らすことで物流業界の2024年問題が及ぼす影響の緩和に貢献する。一度の注文で対象の薬袋の同サイズを複数箱購入すると,2箱目から500円以上の割引になる。

国際ユニヴァーサルデザイン協議会,10月から研究講座

国際ユニヴァーサルデザイン協議会は,UD思考を身につけるためのリカレント教育,リスキリングの「IAUD国際ユニヴァーサルデザイン研究講座2023」を10月上旬~2024年7月中旬まで行う。前期15週,後期15週の計30週カリキュラムで,受講料は,会員48万円,一般60万円,学生30万円。
https://www.iaud.net/activity/21635/

日本印刷学会,技術賞・技術奨励賞募集と印刷技術研究奨励金の交付希望者募集

日本印刷学会は,印刷技術の発展に顕著な功績があった人に「技術賞」「技術奨励賞」を贈り,表彰している。応募締切は11月末日。また,会員の研究費の一部を補助するため,研究奨励金を贈呈している。交付金は20万円。表彰や対象となった研究成果は2024年2月開催予定の総会で発表する。
http://www.jspst.org/prize/enter.html

図書印刷,社員食堂が食環境の認証を取得

図書印刷は7月2日,健康な食事・食環境コンソーシアムが運営する「健康な食事・食環境」認証制度の認証事業者に選ばれた。同社の社員食堂が「給食部門」として継続的に健康的な空間(栄養情報の提供や受動喫煙防止等に取り組んでいる環境)で提供している店舗や事業所として3つ星の評価を得た。

日本印刷産業連合会,文化賞3氏,経産大臣賞に研文社を発表

日本印刷産業連合会は8月4日,2023年度の日印産連表彰受賞者と,第21回印刷産業環境優良工場表彰の受賞工場を発表した。印刷文化賞は,金子眞吾/日印産連元会長,凸版印刷会長,藤森康彰/日印産連前会長,共同印刷社長,水野雅生/ミズノ・プリンティング・ミュージアム館長,ミズノプリテック会長の3氏。印刷産業産業環境優良工場表彰の経済産業大臣賞は,研文社 尼崎工場。

DICカラーデザイン,オンラインでデザイントレンド分析セミナー

DICカラーデザインは8月10日まで,オンラインでセミナー「ミラノサローネ2023最新トレンド分析」を開いている。欧州デザイントレンドの分析やブランド開発に携わるStudio Valan di Milano社の現地取材協力を得てトレンドの解説を行う。6月に開かれたセミナーの再配信となる。参加費1万6500円。
https://dcd20230718.peatix.com/

日本フォーム印刷工業連合会,8月,9月に「印刷の基礎(初級編)」指導者研修

日本フォーム印刷工業連合会は「寺子屋プロジェクト」の一環として,教育を担当している指導者向けの「指導者研修」を8月22日と9月6日にオンラインで行う。比較的経験年数の浅いオペレータ向けの「印刷の基礎(初級編)」について,新たに編集したテキストを使用しながら,指導のポイントを解説する。会費無料。
http://www.jfpi.or.jp/JBFA/seminar/2023_printing_study.pdf

キヤノン,10月にセミナーと展示会のイベント

キヤノンは新製品や将来技術を展示し,キヤノングループの目指す方向性を示す「Canon EXPO 2023」を開く。10月17日に有楽町の東京国際フォーラムで同社CEOの御手洗冨士夫氏の基調講演が,10月18~20日にパシフィコ横浜で展示会が行われる。基調講演は招待制,展示会は入場無料。
https://expo.canon/welcome/

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

2024年1月22日応募締切,YOMO絵本大賞

(株)ニコモは「第1回 YOMO絵本大賞」の作品を募集している。未発表のオリジナル作で,絵本の投稿・販売サイト「YOMO」への入稿が条件。大賞賞金100万円。応募作品は全て「YOMO」サイトで販売される。参加費無料。締切は2024年1月22日。また第2回開催の作品募集を2024年7月下旬から予定している。
https://www.yomo-ehon.com/contest/

8月9日,ミマキエンジニアリングが東京で印刷機体験会

ミマキエンジニアリングは8月9日,東京・大崎の同社で各種印刷機体験会「サマープリントショー2023」を開く。溶剤・UV・水性・昇華転写・DTFプリントなどに対応したプリント機器を実機で体験できる。問合せは同社(電話03-5420-8680)。

8月9日~10月15日,京都dddギャラリーがソール・スタインバーグ展

烏丸の京都dddギャラリーは8月9日~10月15日,「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」展を開く。「見えない線」「見えないもの」「見えない言葉」「見えない構造」を視覚化し,意味の変換,概念の変換に生涯挑戦し続けたソール・スタインバーグのポスター,リトグラフなど170点を展示する。入場無料。
https://www.dnpfcp.jp/gallery/ddd/jp/00000821

8月11日~9月7日,DNPメディア・アートが表現工房で写真専門学校との共創展

DNPメディア・アートは8月11日~9月7日,東京・市谷のDNPプラザ内「表現工房」で,首都圏の写真専門学校3校との共創による写真展「∞(Infinity)2023」を開く。日本写真芸術専門学校,専門学校東京ビジュアルアーツ,東京綜合写真専門学校が選出した在校生や卒業生計4人の写真作品を会期中週替わりで展示する。
https://dnp-plaza.jp/CGI/event/reservation/detail.cgi?seq=0001248

8月22日,東京青年印刷人協議会が世代ギャップコミュニケーションのセミナー

東京青年印刷人協議会は8月22日,東京・新富の日本印刷会館で「世代間ギャップを生かしたコミュニケーション術」をテーマにセミナーを開く。各世代の価値観の変化と,世代間ギャップを感じやすくなっている背景,傾聴・質問・フィードバックの仕方など,若い世代の成長を支援しながら,よりよい関係を築くポイントを解説する。参加費1000円。問合せは東京都印刷工業組合(電話03-3552-4021)。

8月24・25日,ビッグサイトで営業・販促・店舗の展示会

営業支援システム,コンサル,デジタルマーケティングなどの「第2回 営業・マーケ/広告・販促/店舗・EC DXPO 東京’23」が8月24・25日,有明の東京ビッグサイトで開かれる。主催はブティックス。入場料5000円(事前登録で無料)。その中で小松総合印刷は,「マルシェ」をテーマに販促に役立つ様々なサンプルを出展する。
https://dxpo.jp/real/fox/tokyo/

8月24・25日,ビッグサイトでイノベーション・ジャパン展

産学連携マッチングイベントの「大学見本市2023:イノベーション・ジャパン」が8月24・25日,有明の東京ビッグサイトで開かれる。全国の大学や公的研究機関等から創出された研究成果の社会還元,技術移転を促進すること,実用化に向けた産学連携等のマッチング支援を実施することを目的とし,セミナーやショートプレゼンを行う。主催は科学技術振興機構。入場無料。
https://innovationjapan.jst.go.jp/

9月4・5日,日本印刷技術協会がオンラインでデジタル技術とマーケティングの講座

日本印刷技術協会は9月4・5日,「印刷会社が今さら聞けない!デジタルメディアとマーケティングの基本知識」をテーマにオンライン講座を開く。マーケティングの視点において,デジタルとメディアの基本知識を解説し,提案のプロセスを2日間で学ぶ。定員15人。参加費5500円。
https://www.jagat.or.jp/archives/108914

9月5日,大野インクジェットコンサルティングが渋谷で北米のデジタル印刷事例セミナー

大野インクジェットコンサルティングは9月5日,渋谷の東京ウィメンズプラザで「アメリカ市場ではどのようにデジタル印刷機を導入し,成功を収めているのか?(ボストン編)」をテーマにセミナーを開く。デジタル印刷に精通する兵藤伊織氏がアメリカでの視察を元に報告と時間無制限の質疑応答を行う。参加費は会員1万円,一般1万5000円,交流会5000円。
https://ohno-inkjet.com/?p=82010/

9月6日,シリウスビジョンがオンラインで画像検査セミナーの再放送

シリウスビジョンは9月6日,オンラインセミナー「シリウスビジョンフェア2023 Smart Innovation:AIとDXで加速するシリウスビジョン画像検査の革新」を開く。画像検査技術やファクトリーオートメーション,ビッグデータ・AIの活用などをテーマにした6つのセミナーを行う。6月に開かれたセミナーの再配信となる。定員300人。参加無料。
https://siriusvision.jp/webinar/fair2023-reair/

9月6・13・20・27日,日本印刷技術協会がオンラインで初級者向けWeb制作基本講座

日本印刷技術協会は9月6・13・20・27日,「初級者のためのWeb制作基本講座」をオンラインで開く。知らずに済まないWebの基本,運用,集客を解説する。参加費は,会員4万4000円,一般5万5000円。
https://www.jagat.or.jp/archives/109933

10月6日,日本印刷学会がオンラインでスクリーン印刷講座

日本印刷学会は10月6日,「スクリーン印刷基礎講座 応用編」をオンラインで開く。印刷メカニズムやインキの印刷性能を決める特性等や,最近見いだされたスクリーン印刷の新しい技術を解説する。参加費は,会員3000円,非会員5000円。
http://www.jspst.org/event/231006.html

 

 

週刊「印刷雑誌」は8月14日(月)はお休みいたします。
次回は,8月21日(月)の発行になります。
何とぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2023年8月号【 特集:デジタル印刷のインクとトナー 】(7月20日発行)
今月号の特集は、インクジェット印刷機のインクと、電子写真方式印刷機のトナーに焦点を当てました。
油性インク、トナーの基本と品質、圧着トナーなどの観点から解説いたします。

2023年8月号

 

週刊「印刷雑誌」

編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

 

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