週刊「印刷雑誌」

13巻 13号 2022年4月4日
Japan Printer weekly vol.13, no.13

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
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◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

■印刷をたのしむ

SO-KEN,絵柄が替わるIJサイン発表

SO-KENは,印刷されたデザインが動き出すインクジェットのサイン(サイネージ)「LEDリライト・ファブリック」の開発を確立した。同社と,日本創発グループ傘下のグループ会社は,このサイン・ディスプレイ商材を3月22日から販売を始めた。
バックライトのオンオフでビジュアルが切替わる印刷物。効果は,広告や展示においては動きのよるアイキャッチで人々を振り向かせられる。最大サイズは,幅988×高さ988×厚さ75mm。988×508×75mmの場合で32万7140円。

凸版印刷,障がい者アートを展示運営

凸版印刷と障がい者アート協会は,「可能性アートプロジェクト2022」として「無限の可能性,才能」をテーマとした障がい者アート作品を2021年4月から募集した。この度,選考会を行い,応募アーティスト146人579作品から,50作品を選定した。選定した作品は,バーチャル空間上に構築したトッパン小石川本社ビルを会場として開催される障がい者アート展示会で2022年3月31日から展示している。

凸版印刷,国宝の高品位複製発表

凸版印刷は,水墨画に特化した複製技術を用いて制作した国宝「松林図屛風」(東京国立博物館所蔵)の高品位複製を開発したと発表した。本複製は同館監修のもと,松林図屛風の描かれた当時の姿を原寸再現。作者である長谷川等伯の巧みな筆づかいによる水墨画の本来の姿を鑑賞可能にした。本複製(605万円)は限定10点とし,3月30日より,新宿の三越伊勢丹で販売を始めた。

図書印刷,AIのオーディオブック提供開始

図書印刷は3月25日,AI音声合成技術を活用したビジネス書のオーディオブック配信サービス「ビジガク」を発表,サービスを始めた。オーディオブック化された最新のビジネス書を,紙の本と同じ価格で購入して聴くことができる。

モリサワ,ユニバーサルデザインフォントGoogleへ提供

モリサワは4月1日,Googleの提供するフォントサービスライブラリ「Google Fonts」 へ,ユニバーサルデザイン(UD)に配慮した「BIZ UDフォント」の提供を始めた。BIZ UDフォントは,「文字の形がわかりやすい,文章が読みやすい,読み間違えにくい」をコンセプトに開発されたUDフォント。利用者の評価に基づく読みやすさの認証を取得している。

グラフィック,正方形名刺のデザインテンプレート公開

グラフィックは3月28日,55×55mmの「スクエア名刺」のデザインテンプレートを公開したと発表した。文字や写真を入れ替えるだけで印刷データを作成できるサービス「Webデザインツール」で利用できる。

グラフィック,透明PP封筒印刷がフルカラー印刷対応

グラフィックは3月30日,「既製透明PP封筒印刷」をフルカラー印刷に対応したと発表した。中身が見えることで開封率アップが見込める透明PP封筒を,従来の特色印刷に加え,フルカラー印刷にも対応した。サイズは長3,洋長3,角2でフタ部分には標準仕様でテープが付く。長3封筒,6日納期,1000枚注文で1枚27.6円など。

フォントワークス,角ゴシック体の新フォント発表

フォントワークスは3月23日,フォント「筑紫書体シリーズ」の「筑紫AMゴシック」を発表した。アンティークな骨格を持ち,スッキリとしたモダンなエレメントでデザインした角ゴシック体。

フォントワークス,印象語からフォント検索できる機能発表

フォントワークスは3月30日,年間定額制フォントサービス「LETS」より,「印象語」からフォントを検索できる新機能「印象語検索AI(β版)」を新たに追加した。九州大学との共同研究に基づき開発した,文字のデザインに対するイメージを表現する印象語からフォントを検索できる新しい機能。フォント選定の時間短縮や,表現したいデザインの「イメージ」「印象」に合わせたフォント選びに活用できる。

凸版印刷,東京国立博物館でミイラのVR作品再上演

凸版印刷は7月24日まで,東京国立博物館でVR作品「東博のミイラ デジタル解剖室へようこそ」を再上演している。X線CTスキャナなどの撮影データを統合したVR技術で「パシェリエンプタハのミイラ」内部の精確な立体形状や,黒く覆われている棺表面の図像,文字などを再現した。鑑賞料は高校生以上600円など。また,ニコニコチャンネル内「TNM & TOPPAN ミュージアムシアターチャンネル」でも配信している。視聴料300円。

大日本印刷,備前長船刀剣博物館で国宝「太刀 無銘一文字」のVRコンテンツを公開

大日本印刷は4月2日から,岡山の備前長船刀剣博物館所蔵で所蔵する,国宝「太刀 無銘一文字(山鳥毛)」の高精細な3DCGデータを制作し,日本語版と英語版のVRコンテンツとして開発,同博物館で公開している。ヘッドマウントディスプレイを装着することで,通常は触れることのできない刃文や地鉄の様子を,手に持っているかのように見ることができる。

大日本印刷,バーチャル音楽アーティストの世界観をVR空間に再現

大日本印刷はエイベックス,講談社と共同でバーチャル音楽アーティスト「十五少女」の仮想世界を構築し,VR空間の「バーチャル秋葉原」内でミュージックビデオの提供を開始した。VR空間では利用者の分身であるアバターを操作し「十五少女」の世界観に触れることができる。同プロジェクトは音楽をエイベックスが,物語を小説を講談社が,キャラクターや世界観の構築を大日本印刷が担当している。

キンコーズ,非対面の商品受取ロッカーを試験導入

キンコーズは3月31日,非対面で商品を受け取ることができるQRコード対応の「商品受取ロッカー」を一部店舗で試験運用を開始したと発表した。Webサイトや店頭での注文時に付与されるQRコードをロッカーに読み取らせることで,スタッフの対応を待たず品物の受取りを完結できる。現在の導入店舗は秋葉原店,新宿御苑店,横浜駅西口店。

松本コロタイプ光芸社,御朱印帳の割引キャンペーン

松本コロタイプ光芸社は直書き,書き置きを同時に収納できる御朱印帳「書綴帳」の20%OFFキャンペーンを6月30日まで行っている。直接御朱印を書ける奉書紙と,コロナ禍で増加した書き置きの御朱印を収納できる透明ポケットのページで構成されている。期間中は送料や箔押しなどのオプション費用を除く,本体の製作費が割引される。通常価格,1冊1980円。

グラフィック,名刺,チラシ印刷など最大45%割引

グラフィックは4月10日まで,名刺,ポストカード,チラシ・フライヤー,ポスター,冊子など同社の人気商品が最大45%OFFとなるキャンペーンを行っている。

フォントワークス,フォントと箔押しのコラボ文房具のクラウドファンディング

フォントワークスは,コスモテックとコラボで,文房具と定額制フォントサービス「mojimo」の限定パック提供をクラウドファンディングで始めた。レターセット,ノートセット,オリジナルブックカバーの文房具3種と,文房具に使用した書体が搭載された「mojimoパック」の年間パスコード(1年間)が対象。

共同印刷,本社新社屋が竣工

共同印刷は,東京・小石川の本社新社屋の竣工式を3月30日に行った。同社は,築後80年以上経過した本社社屋の耐震性およびセキュリティの強化,職場環境改善による効率性向上などを目的として建て替えを行っていた。4月以降,順次新社屋への移転を始め,5月9日より全社で新社屋での営業を行う予定。

■プロの世界

DICグラフィックス,単一素材包装材料に対応した製品ラインアップを拡充

DICグラフィックスは,リサイクルに適したモノマテリアル(単一素材)包装材料に対応したインキやコート材,接着剤,特殊シーラントフィルムなどの製品ラインアップを4月1日より21製品まで拡充した。同日からの「プラスチック資源循環促進法」の施行に対応する。

ローランド ディー.ジー.,価格を抑えた大判UV-LEDフラットベッドプリンター発表

ローランド ディー.ジー.は3月30日,厚さ95mmまでの材料に対応する大判UV-LEDフラットベッド・インクジェットプリンターEUシリーズの新製品「EU-1000MF」4色モデルを発表した。6色モデルを東南アジアと台湾で先行販売していたが,価格を抑えたCMYKの4色モデルを新たに追加。

エプソン販売,大判IJエラーお知らせサービス開始

エプソン販売は,大判インクジェットプリンターを使用する生産現場の課題を解決し,業務の効率化を支援するクラウドサービス「Epson Cloud Solution PORT」の新サービスとして「エラーお知らせサービス」を4月下旬より始める。プリンターの稼働状況を同社が遠隔で確認するほか,エラー発生時に同社から直接電話でエラーの発生を知らせる。エラーの対処法案内や必要に応じて修理も手配する。

日本印刷産業連合会,カーボンニュートラル宣言発表

日本印刷産業連合会は4月1日,「2050年カーボンニュートラル宣言」を業界内外に公表した。印刷業界も従来の発想を転換し産業構造や業態を変革し,次なる大きな成長につなげ,続可能な社会の実現に貢献していくためとしている。

デジタル・オンデマンド出版センター,社長に欧文印刷の和田社長

(株)デジタル・オンデマンド出版センターは4月1日付で,代表取締役に欧文印刷の和田美佐雄社長が就任した(兼任)。浴野英生前社長は顧問に。

訃報,瀬味証券印刷 服部社長

瀬味証券印刷(株)代表取締役社長で,日本印刷産業連合会理事,印刷工業会理事だった服部克彦氏が3月17日死去した。享年69歳。告別式は3月22日に終了。後日偲ぶ会が予定されている。

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

5月9日まで,全日本印刷工業組合連合会が下北沢で大喜利印刷プロダクトの展示販売

全日本印刷工業組合連合会は5月9日まで,東京のTSUTAYA BOOKSTORE下北沢で同協会が企画した大喜利印刷から誕生した製品を展示販売している。また4月3日にYouTubeで大喜利印刷が新たに開発する試作品の制作工程について,その過程やアイデアづくりなどにまつわるトークセッションを配信する。
http://www.aj-pia.or.jp/wp-content/uploads/2022/03/ajpia_ohgiri.pdf

4月8日,印刷技術懇談会が今さら聞けないCMSのセミナー

印刷技術懇談会は4月8日,オンラインと渋谷の東京ウィメンズプラザで「今さら聞けないCMS:CMSの定義,ICCプロファイル,表色系,色差式,最新色管理事情について」をテーマにセミナーを開く。参加費は,オンライン1500円,会場1000円。
https://ingikon500.peatix.com/view%3chttps:/ingikon500.peatix.com/view

4月14日,VPJがプロジェクトマネジメントシステムのセミナー

ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは4月14日,オンラインと東京・渋谷の同社で,コンテンツ制作の効果的なプロジェクト管理ができるシステム「APROOVE Work Management」を紹介するセミナーを開く。定員はオンライン500人,会場10人。参加無料。
https://www.vpj.co.jp/news/pickup/detail.html?pid=273

4月15日,関西コンバーティングものづくり研究会がオープンセッション

関西コンバーティングものづくり研究会は4月15日,業界内外のコミュニケーションを深める場としてのオープンセッションをオンラインと大阪・西梅田のブリーゼプラザで開く。グンゼと東洋紡が,環境戦略や循環経済への道筋を語る。定員はオンライン300人,会場50人。参加無料。
https://www.kansai-kcm.jp/event/event_2022.html

4月19日,日本印刷技術協会が提案営業のセミナー

日本印刷技術協会は4月19日,「今日からできる“提案営業”の進め方」をテーマにオンラインセミナーを開く。印刷営業のメリットといえる顧客との接点の多さを活かした関係性の強化,困りごとの解決策から需要を創りだす提案営業の基本を解説する。参加費,会員1万5400円,一般2万900円。
https://www.jagat.or.jp/archives/86742

4月21日,日本出版学会が編集者による編集論のセミナー

日本出版学会は4月21日,「編集者の編集論を編集すること:編集の提案』から」をテーマにオンラインセミナーを開く。津野海太郎著『編集の提案』を編集した黒鳥社の宮田文久氏が,刊行の動機,苦心した箇所,目次確定までの経緯などを語る。定員100人。参加無料。
https://www.shuppan.jp/event/2022/03/25/1971/

 

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2022年4月号【 特集:わかりやすい印刷物 】(3月22日発行)

印刷物に加え動画も加味する情報品質や、印刷会社のユニバーサルデザイン、ユニバーサルカラーデザインの取り組みを紹介いたします。

2022年4月号

 

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編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

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