週刊「印刷雑誌」

12巻 41号 2021年11月1日
Japan Printer weekly vol.12, no.41

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
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■印刷をたのしむ

グラフィック,車両広告に適したインターサイズ印刷を追加

グラフィックは10月25日,車両広告に適した車両中吊り印刷に,新形状の「インターサイズ窓上車両印刷」を追加したと発表した。車両窓上ポスターのスタンダードサイズとなる515×280mmで最大40,000部,当日出荷は10,000部まで対応する。

共同印刷,年賀動画サービス開始

共同印刷は,OneDougaを活用した法人専用年賀動画サービスの販売を10月1日から12月3日まで始めた。ブラウザ上での操作でパーソナライズした年賀動画をEメール配信でき,たとえばリモートワークでオフィスにいない相手に年賀メッセージを届けられる。5万5000円(税込)/2000件,年賀動画30種(縦型15種,横型15種)+おまけ動画1種。

大日本印刷,京都市の子供たちにデジタル活用の華道・日本舞踊・能楽体験

大日本印刷は,京都市等で構成される京の伝統文化体験推進実行委員会が実施する「デジタル技術を活用した京の伝統文化体験推進事業」の受託事業者として採択された。同事業は,文化庁「子供たちのための伝統文化体験機会回復事業」の採択事業で,コロナ禍によって伝統文化を体験する機会が減った京都市内の子供たちに,デジタル技術を活用することで伝統文化の体験価値を提供する。
「歴史的建物で学ぶオンラインとリアルのいけばな体験」を12月11・12日に旧三井家下鴨別邸で,「アニメーションで楽しく学習!日本舞踊体験」を2022年1月上旬ごろ,「スマートグラスで理解が深まる!わかりやすい能楽鑑賞会」を2022年2月12日に京都観世会館で行っていく。

凸版印刷,ARを利用した博物館ガイドシステム開発

凸版印刷はスマートフォンをかざすだけで,実際の展示物に様々なコンテンツを高精度に重ね合わせることが可能な博物館ガイドシステムを開発し,10月26日から提供を始めた。11月7日まで東京の港区立みなと科学館で開催されている企画展「未来とつながる5G展~社会の多様性を支える通信技術~」の「4G/5Gの速度比較コーナー」で本システムを体験できる。

共同印刷,農産物販売ECサイト展開

共同印刷は10月16日,12月まで実証実験中のライブ配信を利用したECサイト「MIRUKAU」を,石川県羽咋市が推進する自然農法で栽培された野菜の販売チャネルとして提供した。同社はこの取り組みを通じ,地方経済の活性化に向けた支援を行っていく。

エプソン,大容量インクタンク搭載プリンター3機種発売

エプソンは 11月11日,本体に大容量インクタンクを搭載したエコタンク搭載モデル3機種4モデルを発売する。顔料・染料2本のブラックインクを含む,計5色インクに対応する機種と,顔料のブラックインクとカラー3色の染料インクに対応する機種がある。オープン価格。

ローランドディー.ジー.,低価格化を図ったビジネスIJプリンター

ローランドディー.ジー.は10月12日,デスクトップサイズのインクジェットプリンター「VersaSTUDIO BN」シリーズの新製品「BN-20A」を発表した。インクをCMYKの4色に絞り,低価格化を図った。最大印刷・カッティング幅480mm,最大解像度1,440dpi,外形サイズは幅1009×奥行582×高さ293mm,36kg。オープン価格。

大日本印刷,武蔵野美術大学と未来の読者をつくる取り組み

大日本印刷は武蔵野美術大学と共同で,未来の読者をつくる仕掛けづくりに向けて,産学連携による研究「ブックビジネス・Reデザインプロジェクト」を始めた。研究期間は10月18日~2022年1月31日。読者離れが進んでいることに対し,「未来の読者」を生み出すことをテーマとして,その課題の抽出と仕掛けづくりを検討していく。

ダイナコムウェア,年間ライセンス書体に19書体追加

ダイナコムウェアは10月26日より「ダイナフォント」年間ライセンスDynaSmart V,DynaSmart教育機関向けプラン,DynaSmart学生版の契約者に,2021年新書体「金花体」を含む19書体の提供を始めた。

■プロの世界

日本印刷技術協会,『印刷白書2021』発行

日本印刷技術協会は10月22日,『印刷白書2021』を発行した。特集は,with/afterコロナの印刷ビジネスを考える。そのほか,印刷・関連産業の動向,印刷産業の経営課題などを掲載。A4判,144ページ。9900円。

水上印刷,住宅在庫管理サービスと医療VRゴーグルサービス提供

水上印刷は10月13日,住宅工務店向けデジタル接客クラウドサービスを提供する(株)マイホムへオンライン在庫管理サービス「Click So-ko」の提供を始めたと発表した。急成長するベンチャー企業の,リソース不足やノウハウ不足により,オペレーション部分にリソースを割けないという課題に,外部化することでコア業務に注力できる体制をサポートする。
また水上印刷は同日,臨床医療・医療教育用のバーチャルリアリティゴーグルソフトウェアを提供する医療機器ベンチャー企業Holoeyes(株)へ, VRゴーグルのキッティング受託サービスの提供を始めたと発表した。

エプソン,毎年基本使用料と印刷枚数が下がる複合機プランを開始

エプソンは10月25日,月額基本使用料金と基本印刷枚数を1年ごとに最大5年間,段階的に下げる「ペーパーレスサクセスプラン」を始めた。使用状況に合わせてプランや機器を選べる「スマートチャージ」の新プランとして,ペーパーレス化を推進したい利用者を対象に,このプランを通じて紙の削減をサポートする。対象機種は「LX-10050MFシリーズ」「LX-7550MFシリーズ」「LX-6050MFシリーズ」。

ミヤコシ,バリアブルブックブロック加工機発表

ミヤコシは10月11日,ブックブロック加工機「MVB10A」を発表し,また12日にはオンラインで発表会を開いた。従来のバリアブル平綴じ機「MVB」の機能を向上させ,バリアブルブックブロック加工機とした。同社のインクジェット印刷機の新製品である「MJP20EXG」をはじめとしたインライン接続で,オンデマンド・デジタル書籍印刷の生産に資する。

ムサシ,ヘッド高さ調整可能なIJとシールラベルIJプリンター発売

ムサシは11月18日,アメリカ製のインクジェットプリンター「TrojanLabel“T3-OPX”」を発売する。プリントヘッドの高さを自動調整でき,製函済み段ボールのような厚みのある材料から極薄の材料まで対応する。
また同日,シール・ラベル印刷に特化したデスクトップ型ロールtoロールインクジェットプリンター「T2-C」も発売する。ロール状のシール材に印刷するだけでなく,ダイカット済みラベルを一定の幅に連続して切断するスリッター機能を搭載しているため,印刷後に別の機械に掛ける手間なく,出力加工を一度に行える。両プリンターとも水性インクを採用。

共同印刷,NFT事業参入の提携

共同印刷は,イラスト・マンガ制作ツールおよびイラスト・マンガ投稿サイトを展開するMediBangと資本業務提携に関する契約を結んだ,本提携により,NFTを活用したコンテンツ領域でのリアルとデジタルを融合させた事業機会の創出を推進する。メディバンは2014年に設立され,世界6000万ダウンロードがあるイラスト・マンガ制作ツール「MediBang Paint」や,月間800万PVがあるイラスト・マンガ投稿サイト「ART Streert」の開発・運営を行うなど,クリエイターを技術面からサポートする活動を行ってきた。

大日本印刷,エレベーターのデジタルサイネージで最適広告を提供

大日本印刷は10月13日,サイバーエージェントとエレベーター業界におけるデジタル広告事業の創出で業務提携すると発表した。提携の第一弾として,前者のデジタルサイネージに広告・コンテンツを表示する配信管理システムと,後者の広告配信システムを連動させ,エレベーター内サイネージでの最適な広告表示を始めている。

凸版印刷,自社工場に環境データ収集システム構築

凸版印刷は10月26日,自社の工場において排水の水位や水素イオン濃度などの環境データを自動収集するシステムを構築したと発表した。本システムの導入で,同社の工場では環境保全業務の負荷を20%程度軽減できると見込んでいる。

日本HP,社長に岡戸氏

日本HPは11月1日付けで,デジタルプレス事業本部長の岡戸伸樹氏が代表取締役社長執行役員に就任する。岡隆史社長は会長に。

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

11月4~6日,ビッグサイトでサイン&ディスプレイショウ

第62回サイン&ディスプレイショウが11月4~6日,江東区の東京ビッグサイト青海展示棟で開かれる。主催は東京屋外広告美術協同組合。入場料は500円,招待券及びホームページ入場無料(事前登録制)。
https://tokobi.or.jp/sds/

11月10日,電子出版制作・流通協議会が音声コンテンツビジネスのセミナー

電子出版制作・流通協議会は11月10日,「本格始動した音声コンテンツビジネスと出版の関わり」をテーマにオンラインセミナーを開く。各社の音声コンテンツビジネスの概要や音声コンテンツビジネスの現状と出版の関わり,将来に向けた可能性について解説する。会員無料,一般1,500円。
https://aebs.or.jp/seminar20211110.html

11月10・11日,仙台で印刷イベントSOPTEC

印刷・製本業を核とした次の新規事業の可能性を探るイベント「SOPTECとうほく」が11月10・11日,仙台の産業見本市会館サンフェスタで開かれる。主催は東北地区印刷協議会(青森,岩手,秋田,山形,福島,宮城県印刷工業組合)と実行委員会で,主管は宮城県印刷工業組合。
http://www.miyagi-pia.or.jp/soptec/

11月10~13日,メッセナゴヤ2021開催

業種・業態の枠を超え,幅広い分野・地域から出展し,取引拡大,情報発信,異業種交流を図る「メッセナゴヤ2021」が11月10~13日,ポートメッセなごやで開かれる。入場無料。その中で松浦紙器製作所は,新商品「光運の虎」「nan-do-mi」の展示や段ボール,ギフトケース,什器・POPなどパッケージを出展する。
https://www.messenagoya.jp/

11月11日,VPJが商品情報管理システムのセミナー

ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは11月11日,オンラインと東京・渋谷の同社で,画像や動画,提案資料などマーケティング活動に関わるデータを一元管理できるデジタルアセット管理システム「CIERTO」の導入事例セミナーを開く。定員はオンライン500人,現地10人。参加無料。
http://www.vpj.co.jp/news/pickup/detail.html?pid=268

11月11日,国際ユニヴァーサルデザイン協議会が街づくりのセミナー

国際ユニヴァーサルデザイン協議会は11月11日,「ポストコロナ時代のユニヴァーサルな街づくり:EXPO 2025を見据えて」をテーマにオンラインセミナーを開く。ポストコロナの生活様式や多様な生活者と共生など,今後のユニヴァーサルな街づくりの方向性について解説する。参加無料。
https://www.iaud.net/activity/17087/

11月12日,日本印刷技術協会がプレゼンの内容設計のセミナー

日本印刷技術協会は11月12日,「聞き手を動かすプレゼンの内容設計術」をテーマにオンラインセミナーを開く。プレゼンテーションをするうえで大切な内容構成をワークを交え,わかりやすく解説する。会員13,200円,一般17,600円(税込)。
https://www.jagat.or.jp/archives/91026

11月12日,電子出版制作・流通協議会がブロックチェーン活用のセミナー

電子出版制作・流通協議会は11月12日, 「コンテンツ流通分野のブロックチェーン活用の最新動向」をテーマにオンラインセミナーを開く。ブロックチェーン技術を使ったサービスを展開している集英社,NFTマーケットプレイスのサービスを開始したメディアドゥが,ブロックチェーン技術のコンテンツ流通,出版分野にもたらす影響や将来の可能性などについて解説する。会員無料,一般1,500円。
https://aebs.or.jp/seminar20211112.html

11月22日,CD勉強会が色の勉強会

CD勉強会は11月22日,東京・八丁堀の京華スクエアで「色の探索」をテーマに勉強会を開く。カラーマネジメントコンサルタントの宇野則彦氏が色にまつわる伝聞について解説する。参加費1,000円。
http://cd-ben.com/?p=551

11月24日,大阪府印刷工業組合がM&A内製化のセミナー

大阪府印刷工業組合は11月24日,オンラインと都島区の大阪印刷会館で「コロナ禍で勝ち残る経営者のためのM&Aトレーニング“M&Aの内製化”を学ぶ」をテーマにオンラインセミナーを開く。会員4,000円,賛助会員・非会員5,000円。
http://www.aj-pia.or.jp/wp-content/uploads/2021/10/1124_MAseminar.pdf

11月25日,日本印刷技術協会が大会

日本印刷技術協会は11月25日,大会をオンラインで開く。テーマは「今こそマーケティング!」。ダイレクトマーケティングの大家,ロン・ジェイコブス氏の基調講演と,その内容を気鋭の論客と同協会関係者で掘り下げディスカッションする。参加費,会員無料,一般15,750円(税込)。
https://www.jagat.or.jp/jagat_convention2021

11月26日,日本包装技術協会が化粧品包装セミナー

日本包装技術協会は11月26日,「化粧品容器におけるバイオマス由来PET樹脂について」と「マスバランス認証のバイオマスプラスチック」をテーマにオンラインセミナーを開く。定員100人。会員5,500円,一般8,800円(税込)。
https://www.jpi.or.jp/saiji/seminar/2021/pdf/1126.pdf
https://www.jpi.or.jp/saiji/seminar/2021/1126.html

 

 

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2021年11月号【 特集:紙と品質の印刷産業 】(10月20日発行)

印刷の主流は紙と言って過言ではないでしょう。また,効率や生産性優先もありますが,品質重視も紙への印刷を考えると重要な要素です。電子書籍やWebデザインなどの生産過程において,あまり「品質」を謳う文言を目にすることはないので,何がしかカタチあるものへの印刷は,品質を考慮しなくてはならないのでしょう。
そのような紙と品質の角度から特集を集めました。

2021年11月号

 

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編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

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