週刊「印刷雑誌」

12巻 13号 2021年4月5日
Japan Printer weekly vol.12, no.13

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

■印刷をたのしむ

大日本印刷,アニメセンターを渋谷に移転

大日本印刷は東京・市谷で日本動画協会と運営してきた「東京アニメセンターin DNPプラザ」を,丸井が運営する東京・渋谷の「渋谷モディ」へ移転し,リアルとバーチャルの融合による新しい体験価値を提供するアニメ文化の発信拠点として,4月16日にリニューアルオープンする。4月16日~5月23日に,初回企画展「原作30周年記念展 クレヨンしんちゃん オラのミリョク新発見だゾ」を催す。

永田印刷所,印刷残紙で障がい者の手作り文具

愛知県の岡崎ビジネスサポートセンター・オカビズは,サポートする永田印刷所が自社初のオリジナルブランド「ながたぶんぐ」を立ち上げ,4月1日から販売を始めると発表した。印刷用紙の裁断時に出る切れ端や印刷残紙を活用し,一つひとつ手づくりでノートやブロックメモ等を作成した,一つだけのクラフト(手づくり)文具。
4月9日にオカビズイオンモール「トライアルスポット」にて,PR販売会を予定している。

アインズ,食べられるメモ帳開発・発売

印刷会社のアインズ(滋賀県竜王町)は4月1日,食べられるメモ帳「kamihime」を発売した。食べられる紙で作ったメモ帳(20枚)と食用黒色インクのフードペンがセットになった商品。パッケージを開けた蓋の内側には食べ物の絵柄があり,その部分を指で擦ると絵柄に合った香りを楽しむことができる。Twitter上のつぶやきから開発を発想した。2000円。

大日本印刷,テレビ東京とバーチャル書店開発

大日本印刷は,3月27日にオープンしたテレビ東京運営のバーチャル空間「池袋ミラーワールド」に参画した。グループのジュンク堂書店池袋本店を「バーチャルジュンク堂書店池袋本店」として「池袋ミラーワールド」に構築し,本というコンテンツと書店というメディアの新たな価値を提供する「バーチャル書店」の事業化に取り組む。

大日本印刷,大学・専門学校の教科書・教材選定サービス開発

大日本印刷は3月29日,出版社と大学と書店をネットワークで結び,大学や専門学校の教科書・教材の選定において,教員が情報検索・閲覧・選書やシラバス登録などを容易に行えるサービスを開発したと発表した。また,これに賛同する約50社の出版社とともに,出版社から提供された約500タイトルの教科書・教材を用いた実証実験を2020年11月頃から進めており,2021年9月頃に本格サービスを始める予定。

東日本旅客鉄道,東北4駅で凸版印刷の多言語AIサイネージ

東日本旅客鉄道が東北6県合同で行う広域デスティネーションキャンペーンで,仙台,盛岡,秋田,新青森の4駅に多言語AIサイネージ「BotFriends Vision」と遠隔接客機能を追加した同Vision+を4月1日から提供を始めた。これらサイネージは凸版印刷が開発・運用してきたもの。

能登印刷,自治体支援の福祉店サポート

能登印刷は金沢市からの要請で,3月26日から全国で初めて自治体が支援する障害者就労支援施設が共同でつくるオンライン福祉ショップ「スマイルショップKANAZAWA」の出品・販売代行を始めた。同社で手がけるEC 3大モール(楽天市場,Yahoo!ショッピング,amazon.co.jp)の販売代行サービス「miicha.」を通じて,障害者の就労ならびに社会参加をサポートする。

Y-INGやまなし情報メディア研究会,新規就農者支援

山梨・勝沼のワイナリー8社による会「勝沼ワイナリーズクラブ」,農業支援者の「百果苑」,プロジェクトページやリターン品の制作担当として印刷関連団体「Y-INGやまなし情報メディア研究会」の三者は,3月15日からクラウドファンディングプラットフォームcampfireにて勝沼でのワイン原料用甲州種を栽培する新規就農者支援のプロジェクトを始めている。耕作放棄地3反を再整備し,新規就農者を支援してワインを作り続けるために200万円を目標金額としている。

ウイル・コーポレーション,4月にキャンペーン

ウイル・コーポレーションが運営するネット印刷「プリントモール」は4月1~30日,名刺,封筒,チラシなど全7商品をポイント2倍で提供する「新年度応援キャンペーン」を行っている。対象商品は,チラシ(デジタル,オフセット規格サイズ),通常名刺,ポストカード,封筒(角形,長形,洋形)。
またプリントモールは4月1~30日,中綴じ冊子とインパクトがあるポップアップリーフレットをポイント2倍で提供している。

博報堂アイ・スタジオ,チャリティー年賀状学生デザインコンテスト結果発表

博報堂アイ・スタジオは,「チャリティー年賀状 全国学生デザインコンテスト2021」の受賞者表彰式を3月17日にオンラインで行った。大賞は,慶應義塾大学の臼井柚子氏の「赤うし白黒うしなかよし」。

日本印刷産業連合,カタログ展受賞者発表

日本印刷産業連合会とフジサンケイビジネスアイは3月26日,第62回「全国カタログ展」の受賞者を発表した。図録部門:経済産業大臣賞は「分離派建築会100年 建築は芸術か?」朝日新聞社発行,出品は日本写真印刷コミュニケーションズ。文部科学大臣賞は「印刷博物館コレクション」凸版印刷印刷博物館発行,出品は同社。
カタログ部門:経済産業大臣賞は「江戸からかみ総合集」東京松屋発行,出品は凸版印刷。文部科学大臣賞は「Tform FAUCET CATALOGUE」大洋金物発行,出品は光村印刷。

■プロの世界

電通オンデマンドグラフィック,宮崎にデジタル制作拠点開設

電通オンデマンドグラフィックは4月1日,宮崎市にWebサイトなどデジタルコンテンツ制作のオペレーション拠点「宮崎デジタルデザインラボ」を開設した。親会社である電通テックのグループにおけるデジタルコンテンツの制作体制を強化し,企業の顧客体験向上に貢献していくという。

デジタル総合印刷,デジタル展示ブースを低コストで

デジタル総合印刷は3月31日,オンラインの展示ブースをパッケージ化することで低コスト化を図ったPULL型3Dオンライン展示コンテンツ「PullBooth」のサービスを始めたと発表した。3Dオンライン展示による販促活動に役立てられるようにする。3Dでバーチャル展示ブースを制作すると数百万円かかるところ,本コンテンツでは10分の1程度の価格とした。

TBM,溶剤IJプリンター対応電飾シート発売

TBMは,電飾ポスターや屋外広告物などの用途を想定した溶剤インクジェット用「LIMEX電飾シート」を3月30日に発売した。光の透過性・拡散性がプラスチック製電飾フィルムと異なる。シート表面の塗工剤に溶剤インクと親和性の高い界面活性剤を添加することで乾燥性を上げ,従来品と比べ色をムラなく表現できる。LIMEXは,炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む,無機フィラー分散系の複合素材。

兼松,印刷用各種フィルムを販売

兼松は3月31日,日本で各種フィルム系メディアの販売を始めると発表した。主に粘着加工済みの合成紙。海外より合成紙を原反で仕入れ,日本の粘着加工パートナーで粘着,スリット加工することにより,価格を抑えた。粘着加工のないフィルム単体での販売も可能。

日本印刷産業連合会,GP認定新規3工場発表

日本印刷産業連合会は3月26日,グリーンプリンティング(GP)の新規3工場,更新25工場を認定した。認定有効期限は2024年3月31日。また,GP資機材5社11製品を認定し,認定登録製品は729製品となった。
新規認定は,研文社・尼崎工場(兵庫県),忠栄印刷(東京都江戸川区),青樹印刷(東京都中央区)。いずれもオフセット印刷工場。

富士フイルム,事業再編

富士フイルムホールディングスは3月31日,ヘルスケア,イメージング,グラフィックそれぞれの事業領域において,シナジーと新規ビジネス創出のため新組織を設立したと発表した。
グラフィックは7月1日付で,富士フイルムのグラフィックシステム事業部と富士フイルムビジネスイノベーションのグラフィックコミュニケーションサービス事業本部を統合し,グラフィックコミュニケーション事業部を設立する。

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

4月14~16日,幕張メッセでInterop Tokyo

インターネットテクノロジーのイベントInterop Tokyoが4月14~16日,千葉の幕張メッセで開かれる。4月19~23日にオンラインで,6月9~23日にオンラインで有料で開催する。主催は実行委員会で,運営はインターネット協会とナノオプト・メディア。
https://www.interop.jp/

4月24日~8月1日,印刷博物館P&Pギャラリーでグラフィックトライアル展

東京・水道の印刷博物館は4月24日~8月1日,P&Pギャラリーで「グラフィックトライアル2020 Baton」展を開く。グラフィックデザインと印刷表現の関係を追求し,新しい表現を模索獲得する。Batonをテーマに,佐藤卓,野老朝雄,アーロン・ニエ,上西祐理,市川知宏の各クリエイターが,凸版印刷のプリンティングディレクターと協力し,印刷表現の可能性を探る。入場無料だが,オンラインによる事前予約(日時指定券)制。印刷博物館常設展に入場の際は入場料が必要。
https://www.printing-museum.org/collection/exhibition/g20210424.php

5月21日,日本印刷学会がdrupaのセミナー

日本印刷学会は5月21日,「drupa2021特集」をテーマに夏期セミナーをオンラインで開く。drupa2021は4月20~30日にオンライン開催されるが,drupa最新状況を含む,印刷の潮流を次の講師の講演と討論で行う。講師は細井功(東洋インキ),宮本泰夫(バリューマシーンインターナショナル),亀井雅彦(PODi),吉川武志(小森コーポレーション)の各氏。定員100人。参加費は,会員6,000円,教職員・学生2,000円,非会員9,000円。
http://www.jspst.org/event/210521.html

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2021年4月号【 特集:新入社員のための印刷展望 】(3月22日発行)

今は、印刷企業や印刷に携わる人たちが、どのように社会や人の役に立つか、ということが問われている時代です。大学生の就職先は、印刷産業を希望する人が少なくないようです。大企業主義で、大手印刷会社しか頭にない学生もいるでしょうが、「紙を扱いたい」「大きな機械を触りたい」「モノづくりをしたい」「デザインにこだわりたい」などを思っている若者と接することがあります。
印刷企業に就職したら、今では印刷技術の基本はもちろんのこと、社会環境や顧客のこと、市場性(マーケティング)などを全体的に学んでいかなくてはなりません。そのための展望を描けるような特集としました。

https://www.japanprinter.co.jp/monthly_magazine/202104/

 

 

週刊「印刷雑誌」

編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

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