週刊「印刷雑誌」

12巻 3号 2021年1月25日
Japan Printer weekly vol.12, no.3

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
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◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

■印刷をたのしむ

NTT印刷,パーソナル知育絵本の一般販売開始

NTT印刷は1月21日,子供の成長にあわせて内容がカスタマイズされたパーソナル知育絵本を,Webサイトを通じて販売を始めた。絵本は,日本電信電話が持つ「幼児の言語発達に関する研究データ」をもとに,一人ひとりの特徴に合わせて分かりやすいことばが登場し,子供の言語発達を後押しする世界に一つだけの絵本。サイズは16×16cm,24~40ぺージ。税込1870~2200円。

日本デザイン振興会,東京ビジネスデザインアワード発表

東京都が主催し,日本デザイン振興会が企画・運営する「東京ビジネスデザインアワード」は1月15日,9件のテーマに対し寄せられた提案から,7件の提案がテーマ賞として選出されたと発表した。そのうち印刷関係は,「環境にやさしい素材に特化した“パッケージ印刷加工技術”」一九堂印刷所,「42億色を鮮やかに表現する“オンデマンド印刷技術”」千葉印刷,「確かな課題解決力で培われた“シール・ラベル印刷加工技術”」日本ラベル。

大日本印刷,出版社と最適記事抽出会員制サービス開始

大日本印刷は,会員登録した読者が悩みや好みなどを登録し,それに対してマッチングエンジンが会員のパーソナルデータも勘案しながら「診断」し,会員一人ひとりに最適な記事を抽出して提供するサービスを始めた。第一弾として,ゴルフダイジェスト社と協業し,ゴルファーの悩みや好みにあった最適な情報を提供する会員制サービス「Myゴルフダイジェスト」を立ち上げ,1月13日に無料の体験版サービスを始めた。コンテンツを拡張して4月に有料サービスを本格的に始める予定。会員費は月額720円+税。

新潟県村上市の小中学校,複合機で使用状況に応じたサービス採用

新潟県村上市教育委員会は,学校向けサービスのエプソンの「スマートチャージ“アカデミックプラン”」を採用し,2020年10月1日から市内の小中学校全20校で運用を始めている。スマートチャージはカラープリントやコピーの使用状況に応じて,適したプランや機器を選べるサービス。今回,A3判ラインインクジェット複合機「LX-10050MFシリーズ」とA3判大容量インクジェット複合機「PX-M7050FX」が各校1台ずつ導入されている。

エプソン,A3判モノクロプリンター新製品発売

エプソン販売は,使い勝手を向上させたA3判モノクロプリンター「LP-S4290」,「LP-S3590」,「LP-S3290」各シリーズ,「LP-S2290」など4機種9モデルを3月11日に発売する。従来機種と同等の高耐久・高速連続印刷に加え,1枚目のプリントを6.3秒にした。全機種でカラー液晶パネルを採用。オープン価格だが,参考価格として機種により5万2800~24万2000円。

EIZO,ノートPC向け23.8型フルHDモニター発売

EIZO(石川県白山市)は,23.8型フルHD(1920×1080ピクセル)液晶モニター「FlexScan EV2480」を2月2日に発売する。同社はノートPCの外付けモニターとしてUSB Type-C入力端子のモニターを展開しているが,今回の機種で多様化する働き方に合わせた利用者の選択肢に供するという。オープン価格。

エプソン,モノクロ大量印刷への業務効率向上へ専用モデル

エプソン販売は,プリントやコピーの使用状況に合わせてプランや機器を選べる「エプソンのスマートチャージ」の新商品として,モノクロ専用のA3判複合機「LX-10020MFシリーズ」を1月26日から発売する。100枚/分の出力や,大容量インク搭載が特徴。

SO-KEN,見る角度で異なる絵の印刷を開発

SO-KEN(大阪府箕面市)はこの度,サイン広告やポスターで見る角度を変えると異なるビジュアルへ切り替わる紙へのインクジェット印刷「ベローズプリント」を開発した。多層構造と特殊なデータ処理を施し表面に凹凸蛇腹構造を形成し見る角度で異なる画面に変化させることができる。価格は35,000円/m2から(メディアによる),対応サイズはA4~A0判,B4~B0判,春以降幅1300×高さ2000にも対応。1月20日から,同社と東京リスマチックが受注を始めた。

アドビ,フォントラインアップ追加

アドビは1月20日,「Adobe Fonts」に新たに360種類余りのフォントを追加したと発表した。日本語のフォントには砧書体制作所のフォントが39追加され,42のラインアップとなった。本ラインナアップにはカラーフォントが含まれている。「砧 きりこ かな」は,カタカナ,ひらがな,アルファベット全てがカラーとなっており,カラーフォント第1号となる。

フォントワークス,年間定額制フォントサービス新契約

フォントワークスは,年間定額制フォントサービス「LETS」を2月にリニューアルする。特長は,(1)利用者単位のライセンス形態にし,利用するフォントの情報は利用者情報に紐づくので,PCを乗り換える際にフォントのインストール・アンインストールする手間は必要ない。(2)フォントのインストールはWebサイトにログインするだけ。(3)1利用者あたり,フォントをインストールできるPCを2台まで登録可能。(4)PC間でフォントリストを同期。(5)入会金3万円はなく,年会費4万5000円で同時接続2台。
2月15日までに事前登録すると,初年度料金割引などのキャンペーンを行っている。

エプソン,エコタンク搭載カラリオ,キャンペーンを延長

エプソン販売は2020年10月から行っているエコタンク搭載モデル「カラリオ」“みんなの笑顔を応援 キャッシュバックキャンペーン”の応募期間を,2月26日まで延長した。

■プロの世界

モリサワ,写研とOpenType共同開発

モリサワは1月18日,写研の保有する書体を,両社共同でOpenTypeフォントとして開発することに合意したと発表した。写研の書体は,専用のシステムを通じて多くの媒体で利用されている。今回のOpenTypeフォント開発を通じ,より幅広い用途で利用できるよう両社で取り組む。フォントは2024年より順次発表する予定。

小堀加工所,局面へ4色スクリーン印刷展開

曲面部や難しい材質への多色印刷を得意とする小堀加工所は1月16日,4色分解の網点印刷の掛け合わせによるフルカラー印刷を,曲面へのシルクスクリーン印刷で実現したと発表した。アニメグッズ,アーティスト販促品などの商品開発の際に,デザインアイデアを広げられ,100~3000個向き。

ローランドディー.ジー.,UV-LED大判プリンター新製品発売

ローランドディー.ジー.(静岡県浜松市)は1月21日,UV-LED大判プリンター「VersaUV LEC2シリーズ」の新製品LEC2-640(最大用紙幅1625mm,330万円)とLEC2-330(同762mm,295万円)の2機種を世界同時発表した。印刷した絵柄の輪郭カットが一台で行える。プリントヘッド,LEDランプなどを新しくし,表現力向上を図った。インクは,CMYKに加え,クリア(透明),白,プライマーを取り揃えた。パッケージ用途用オプションもあり。

ミマキエンジニアリング,捺染向けベルト搬送方式IJプリンター発売

ミマキエンジニアリングは,捺染向けベルト搬送方式インクジェットプリンター「Tiger-1800B MkⅢ」の販売を2月から始める。タッチスクリーン型の操作ソフトウェア「Mimaki Printer Controller」を搭載し,最高プリントスピード385m2/時,低ランニングコストを図る10kgインクタンクによる稼働,などが特長。ダイレクト捺染モデル3780万円,昇華転写モデル3580万円(RIP・繰出・巻取・乾燥ユニットを含む)。

ミマキエンジニアリング,捺染向け入門モデル昇華転写用IJプリンター発売

ミマキエンジニアリング(長野県東御市)は,テキスタイル・アパレル用途に向けて,入門モデルの昇華転写用インクジェットプリンター「TS100-1600」を2月から発売する。プリント幅は1600mm,印刷速度は最速モードで70m2/時。1リットルのボトルインクを採用した。搭載ソフトにより,本体83万円と113万円。

エプソン販売,大判プリンター用RIP発売

エプソン販売は,大判プリンター「SureColor」向けの純正ソフトウェアRIPの上位モデル「Epson Edge Print PRO」を,2月上旬より発売すると発表した。プリントヘッド,インクの性能を最大限に生かすために開発したもので,Adobe PDF Print Engineを搭載。透明メディアも色鮮やかに印刷できるオーバープリント機能,滑らかなグラデーション表現を可能にする16bitレンダリングなどの機能を拡充した。24万5000円。

アドビ,DTPスキル認定を日本で

アドビは,同社認定アソシエイト(Adobe Certified Associate-ACA)の試験方法を変更し,「Adobe Certified Associate CC 2020」として2021年1月26日より日本で始める。Adobe Creative Cloudを活用するスキルがあることを証明する国際認定資格で,実社会で利用されている環境での試験を通じて,より実践的な力が身につくことが期待される。試験は,日本では(株)オデッセイコミュニケーションズが運営。

リコー,中小企業の情報共有・共同作業向けプラットフォーム発売

リコーは,企業のペーパーレス化を進め,電子化された環境で情報の一元管理を図る業務ポータルソフトウエア「RICOH Desk Navi」を1月25日に発売する。従来の中小企業向け文書管理ソフトウエア「RidocDesk Navigator V4」の後継製品。従来の文書管理機能や複合機連携はそのままに,新たにグループワーク機能やメーラー機能,横断検索機能,新たなエッジデバイス連携などを追加することで,業務における使途を拡充した。

錦明印刷,シール・ラベルに参入

錦明印刷は1月から,シール・ラベル印刷サービスに参入した。販促系・POPラベル,訂正ラベル,日用品系ラベル,食品・飲料系ラベル,工業系ラベルなどの事業を展開していく。

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

3月10・11日,光文堂の新春機材展PrintDoorsが3月に延期

光文堂は第57回新春機材展「PrintDoors 2021」を1月26・27日にポートメッセ名古屋で予定していたが,3月10・11日に順延した。
http://www.kobundo.co.jp/event/printdoors2021/info1_pd2021.htm

1月30日,輪郭を描かずに色を塗るだけの「もふもふイラスト」オンライン講座

美術・画材専門用紙メーカーの(株)オリオンは,オンライン水彩イラスト講座を1月30日に開く。輪郭を描かずに色を塗るだけで絵が完成する「もふもふイラスト」を水彩作家のすずきあやえ氏と描く。コースにより,550~3300円の3コース。
https://k-orion.co.jp/info/online-illustration-class03/

2月4日,日本包装技術協会が化粧品包装のセミナー

日本包装技術協会は2月4日,「材料・形態・機能から考える化粧品包装の現状と進化」をテーマに第28回「化粧品包装セミナー」をオンラインで開く。参加費は,会員9,900円,一般13,200円,など。
https://www.jpi.or.jp/saiji/seminar/2021/pdf/0204.pdf
https://www.jpi.or.jp/saiji/seminar/2021/0204.html

2月6~27日,凸版印刷が恐竜のVRオンライン講座協力

国立科学博物館と凸版印刷は,オンライン上で恐竜の骨格を360度閲覧できるVRコンテンツ「ディノ・ネット デジタル恐竜展示室」を1月19日から特設サイトで公開している。2月6日,13日,20日,27日,そのVRコンテンツを活用した全4回の有料オンライン講座を始める。北海道大学総合博物館,群馬県立自然史博物館,むかわ町穂別博物館(北海道勇払郡)含む4館所蔵の恐竜化石標本が一堂に会する。
https://dino-net.jp/
https://eplus.jp/dino-netdigital/

2月9日,日本包装技術協会がパッケージとリサイクルのセミナー

日本包装技術協会は2月9日,オンラインで2件のセミナーを催す。「TOPPANの環境対応パッケージソリューションについて」と「エフピコモデルの資源循環型リサイクル~トレーtoトレー&ボトルtoトレー~」。参加費は,各3300円。
https://www.jpi.or.jp/saiji/seminar/kenkyukai/2021/pdf/0209.pdf
https://www.jpi.or.jp/saiji/seminar/kenkyukai/2021/kenkyukai_21020901.html

2月10・12日,リコージャパンがDTPセミナー

リコージャパンは2月10日と12日,それぞれ,Adobe Illustratorに関するオンラインでの無料セミナー「PODキッチンスタジオ」を催す。 2月10日は「イラストレーターで作る!名刺編」,2月12日は「イラストレーターで作る!パンフレット編」。各回定員10人。
https://drm.ricoh.jp/event/schedule/s00021.html

2月15日,日本印刷技術協会がpageオンラインでスマートファクトリーセミナー

日本印刷技術協会は2月15日,印刷・メディアビジネスのイベント「page」でのオンラインカンファレンスで「生産管理から始めるスマートファクトリー」を行う。参加費は10,000円。
https://page.jagat.or.jp/onlineseminar/onlineConference0215

4月14~16日,ビッグサイトでXR総合展

「コンテンツ東京2021」が4月14~16日,有明の東京ビッグサイト南展示棟で開かれるが,併催として,VR,AR,MRに関する製品・サービスの「XR総合展」が同日同所で行われる。主催はリードエグジビションジャパン。
https://www.xr-expo.jp/

5月8日,日本出版学会が國學院大學で春季研究発表会

日本出版学会は「2021年度春季研究発表会」を5月8日,東京・渋谷の國學院大學で催す。研究発表のほかワークショップも予定。問合せは,同学会(電話03-3313-7347)。

 

 

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2021年2月号【 特集:グラフィックデザインとプロダクトデザイン 】(1月20日発行)

今月号は、印刷物となるデザインへの考えや工夫、デザイナーの色のこだわりを反映させる取り組みと考えや、小森コーポレーションのオフセット印刷機のデザイン、オペレーターが愛着を持って使うような製本・加工機のデザインについてを解説いたします。また、グラフィックデザインに関して連載いただいている田渕健一さんから印刷会社の社員としてのデザイナーの知見を紹介いただきました。

https://www.japanprinter.co.jp/monthly_magazine/202102/

 

 

週刊「印刷雑誌」

編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

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