週刊「印刷雑誌」

11巻 13号 2020年3月30日
Japan Printer weekly vol.11, no.13

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

●印刷をたのしむ

キヤノン,ギフトアイテムや春らしいペーパークラフトを多数用意

キヤノンは3月25日,無料印刷素材サイト「クリエイティブパーク」に,「春のおすすめ」特集を公開した。春らしいデザインのカードを使ったお礼の手紙や,パステルカラーのペーパーバッグなどのほか,高いダウンロード実績のある人気のアイテム「柴犬」のミニチュア版「柴犬ミニ(茶・黒)」が加わった。Canon IDの取得で誰でも利用できる。
https://creativepark.canon/jp/special/spring_jp/

弁護士ドットコム,法律書のサブスクリプションサービス開始

弁護士ドットコムはボイジャーの電子書籍リーダー「BinB」を採用し,3月17日に法律書籍400冊以上をサブスクリプションで提供する「BUSINESS LAWYERS LIBRARY」を開設した。月額6300円(税別)で法律書籍・雑誌の閲覧ができ,情報の検索も可能。主要な法律系出版社12社が参画しており,専門性が高い多くの書籍から,必要な時に必要なだけ情報を閲覧できる。

うるる,オンラインでの卒園アルバム制作機能向上

(株)うるるは3月26日,保育園・幼稚園向けのオンライン卒園アルバム制作サービス「えんアルバム」が,機能を拡張し,オンライン上で卒園アルバム制作に必要な写真をアップロードできるようになったと発表した。写真のアップロードと写真の順番を指定すれば,えんアルバム側がデザインを作成し提案する。1冊あたりの参考価格(制作数により前後する)は,30冊8ページで3200円,50冊20ページで4100円。

北東工業,環境と抗菌性のマスクケース開発

北東工業は3月25日,環境対応と抗菌性を図った「抗菌エコLIMEXマスクケース」を開発したと発表した。 木と水を使わない石灰石から作るシート「LIMEX」と,工業排水を抑えた「水なし印刷」で作っている。抗菌ニスは,都インキ製「抗菌プラスにおわなインキ」,仕上りサイズは205×112mm,部数は100~500枚で,それ以上は見積もり。

大日本印刷,電子楽譜活用アプリをiPhone対応に機能拡張

大日本印刷は3月27日,タブレット端末(iPad)用に提供してきた電子楽譜活用アプリ「MuseCloud」の機能を拡張し,利用者の要望が高かったiPhoneでの利用も可能にしたアップデート版の配信を始めたと発表した。MusicXML形式はPDF形式と異なり,一つひとつの音符などをデータとして扱えるため,演奏者のニーズに応じて楽譜のカスタマイズが可能。

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●プロの世界

ドイツ・ハイデルベルグ社,VLFとB1判IJ生産中止

ハイデルベルグ社(ドイツ)は3月17日,財務状況改善のための包括的対応策を発表した。収益性のある基軸ビジネスに注力する。VLF(Very Large Format。四六全判以上のクラス)の枚葉印刷機と,B1判インクジェット印刷機「プライムファイア106」の生産中止を含む。
双方の分野の生産は,遅くとも2020年末までに中止する予定。すでに導入した機械については,それぞれの顧客に対して個別に対応する。原則,メンテナンスやサービス,またスペアパーツ,印刷必需品の供給は,通常の製品がライフサイクルを終えた場合と同じように生産終了後も法律と契約を遵守し,サポートしていく。

全日本印刷工業組合連合会,新型コロナウイルス感染防止対策を延長

全日本印刷工業組合連合会は2月25日に新型コロナウイルスの感染防止対策を励行するよう,各都道府県工業組合に発信したが,3月24日に,引き続き4月15日まで,会議・セミナー等の開催に関しては,中止,延期または規模縮小等の措置を講じるよう,協力を求めた。

コニカミノルタジャパン,テレワーク複合機サービス無償提供

コニカミノルタジャパンは,テレワーク環境整備の支援として,複合機とクラウドストレージを連携させ業務を社外に持ち出せるサービス「bizhub essentials」を6月30日まで無償で提供している。対象サービスの初期設定費用とユーザーライセンス料(1企業最大20ライセンス)が期間中無料で利用可能になる。通常料金はbizhub essentials初期設定費用1万5000円,1ライセンス月額1000円,Remote Fax月額1ライセンス800円。

リコージャパン,5月末まで中小企業の在宅勤務環境構築を支援

リコージャパンは,ICT機器やサービスを組み合わせて中小企業における在宅勤務環境の構築を支援する「在宅勤務パック」を3月25日から提供すると発表した。「自宅でメールやデータを共有したい」「自宅から資料を見ながら遠隔会議をしたい」「自宅から自社サーバーのデータにアクセスしたい」などの要望ごとに,同社が必要な機器やサービスを組み合わせて提案する。

画像関連学会連合会,6月京都での大会の方針発表

画像関連学会連合会(日本印刷学会,日本画像学会,日本写真学会)は3月25日,京都工芸繊維大学で6月3日から開催予定の春季研究発表会に関し,新型コロナウィルス感染症への対応を発表した。
政府から大規模イベント開催自粛要請の解除通達が4月20日までにない場合,6月3日からの春季大会はいったん延期または中止。延期の際の開催時期の連絡または中止の判断は6月上旬に行う。自粛要請解除の通達が4月20日までにあった場合は,予定通り開催。

凸版印刷,飲料カップでプラ使用量半減

凸版印刷はセルロースナノファイバー(CNF)を用いた飲料向け紙カップで高いバリア性と密閉性をがある「CNFエコフラットカップ」を開発し,4月からサンプル出荷を始める。日本製紙グループとともに開発したCNFをコーティングした原紙を使用することにより,本製品に高いバリア性を付与。さらに凸版印刷の成型技術を活かし特殊加工を施した完全密閉構造により,商品の長期保存化を図った。本製品を飲料メーカーや流通企業などに向けて拡販し,CNFを用いた紙容器全体で2023年度に5億円の売上を目指す。

ローランド ディー.ジー.,UV IJプリンターとRIPの新製品発表

ローランド ディー.ジー.は3月24日,UV硬化方式インクジェット(IJ)プリンター「VersaUV LEF2」シリーズの新製品として,従来モデルに比べて最大200mmの高さに対応し,材料や治具などをセットできるワークスペースを2倍広くした「LEF2-300D」を発表し,販売を始めた。取り付け可能な材料の大きさは,幅800×奥行360×高さ200mm,8kgまで。本体440万円。2年間で世界で170台の販売を見込む。
また同社は同日,テキスタイル(布地)専用IJプリンター「Texart」シリーズのRIPソフトウェアの最新バージョン「Ergosoft Roland DG Edition 3」を発表した。旧バージョンの利用者に対し9月30日まで無償アップグレードする。

ビジュアル・プロセッシング・ジャパン,DAMが安全情報開示認定

ビジュアル・プロセッシング・ジャパンが提供するデジタルアセットマネジメントシステム「CIERTO」が3月2日に,ASP・SaaS・IoTクラウドコンソーシアム(ASPIC)が定める「ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定制度」の認定を受けた。同システムは,総務省公表のガイドライン,情報開示指針に則った「安全・信頼性の情報開示基準」を満たし,安心・安全なクラウドサービスであることを確認できる情報を適切に開示していると認定された。

フンケラー・イノベーションデイズ,2022年2月に延期

2021年2月に開催予定だった「フンケラー イノベーションデイズ」は,2022年2月21~24日に延期になった。同展示会は,フンケラー社が主催し,スイス・ルツェルンで行われる,後加工機器を軸としてデジタル印刷機などとのネットワークや,機器,印刷機自体の新製品・新技術を紹介する国際展。

太陽精機,(株)ホリゾンに社名変更

太陽精機は5月21日から社名を「株式会社ホリゾン」に社名変更する。また役員の体制を発表した。代表取締役社長:堀 英二郎,常務取締役:堀 英陽,取締役:衣川竜二,執行役員:今西晶裕,大内山 耕,服部康明,監査役:洲崎篤史。

●印刷・デザイン・出版イベント情報

4月18日~7月26日,印刷博物館でグラフィックの可能性を印刷で探るポスター展

東京・水道の印刷博物館P&Pギャラリーは4月18日~7月26日,グラフィックの可能性を印刷で探るポスター展「グラフィックトライアル 2020 -Baton-」を開く。参加クリエイターは,佐藤卓,野老朝雄,アーロン・ニエ,上西祐理,市川知宏の各氏。毎週月曜と5月7日,6月5日は休館(5月4日は開館)。入場無料。
https://www.toppan.co.jp/biz/gainfo/graphictrial/2020/

5月14日~7月11日,ギンザ・グラフィック・ギャラリーで「佐藤卓とTSDOの仕事」展

東京・銀座のギンザ・グラフィック・ギャラリーは5月14日~7月11日,第380回企画展「佐藤卓とTSDOの仕事」を開く。入場無料。
http://www.dnp.co.jp/CGI/gallery/schedule/detail.cgi?l=1&t=1&seq=00000754

5月26日締切,日本包装技術協会がパッケージングコンテスト

日本包装技術協会は毎年,包装におけるデザインからロジスティクスに至るまでのその年の包装の優秀さを競う「日本パッケージングコンテスト」を主催している。2020年の募集締切は5月26日。出品料は1点の場合,会員16,500円,一般22,000円,など。
http://www.jpi.or.jp/saiji/jpc2020.html

 

 

 

◆月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2020年4月号【 特集:差別化の経営戦略 】(3月19日発行)
今月は印刷の差別化を経営戦略として実践している4社を取り上げました。
卒業アルバムのオンデマンド化による個人カスタマイズなどに取り組むダイコロ、地域の民官と連携してビジネスを創成するハリウコミュニケーションズ、環境問題を考慮した企業活動を行う大川印刷、超高品質印刷を実現するためオペレーターから経営者までが熱意をもって取り組むサンエムカラーを紹介しています。

https://www.japanprinter.co.jp/monthly_magazine/202004/

 

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