週刊「印刷雑誌」
10巻
35号
2019年9月24日
Japan Printer weekly
vol.10,
no.35
毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日(休日の場合,火曜日)発行しています。
■印刷をたのしむ
大日本印刷,六本木でのJ-WAVE INNOVATION WORLD FESTAに協賛
9月28・29日,東京・六本木ヒルズで「J-WAVE INNOVATION WORLD FESTA 2019」が催される。大日本印刷は4月より,FM局J-WAVEで毎週金曜20:00に放送されているラジオ番組「INNOVATION WORLD」で,各分野のエキスパートを招き最新の業界トレンドを紹介する「DNP GLOBAL OPEN INNOVATION」コーナーを提供している。今回,このラジオ番組と連動して開催される本イベントにブースを出展し,最新の技術や話題に関心の高い生活者に向けて,体験型ワークショップや情報発信を行う。
大日本印刷と丸善ジュンク堂書店,池袋本店にデジタルサイネージ実験
大日本印刷と丸善ジュンク堂書店は9月18日,ジュンク堂書店池袋本店にプロジェクターとセンサーを搭載した書棚型デジタルサイネージ「デジタルシェルフ」を導入し,動画やメッセージ等の配信による新たな書店メディアの実証実験を始めたと発表した。大日本印刷は3月に,米国の流通・小売大手Krogerと「デジタルシェルフ」とその関連サービスを日本市場で展開するための共同研究を始めており,食品スーパー,家電量販店,ドラッグストア等さまざまな業態の小売と実証実験を進めている。今回,その一環として書店向けにカスタマイズした「デジタルシェルフ」の運用テストを実際の店舗で実施し,その広告効果を検証する。
サンクラール,特殊箔印刷技術でクラウドファンディング
サンクラールは2018年度より世界で一番綺麗なアートカレンダーを作るというコンセプトの元,特殊箔印刷「Sプリズムプリント」を施したオリジナルアートカレンダー「むか~し昔2019」の製作を始め,2019年も「むか~し昔2020」を9月より発売を始めた。そして,より多くの人たちに触れてもらうために,本カレンダーでの表紙イラストの上田バロン氏の協力で,クラウドファンディングを始めた。
https://www.makuake.com/project/sprismprint/
whoo,名刺サービスに2種類のカラーペーパー追加
PCやスマホからオシャレな名刺が作成できるサービス「whoo」を運営するwhooは,9月12日より新たに2種類のカラーペーパー「Neon」と「Dark」の提供を始めた。鮮やかな蛍光色の紙を使用したNeonと濃い色合いの厚紙を使用したDarkはどちらも5色展開となる。
DICグラフィックス,DICカラーガイド日本の伝統色が小学校のサインに採用
DICグラフィックスは9月18日,「DICカラーガイド日本の伝統色」が,東京都中央区立常盤小学校の別館建設に伴う新校舎内の各種サインデザインに採用されたと発表した。別館の建設は,日本橋室町三丁目地区第一種市街地再開発事業の一環であり,階段,各教室の表示など校舎内のサインとして,基本デザインである常盤松紋様と,桑の実など植物を中心とした,全10色(5系統の色×2)の図柄が「日本の伝統色」を基に描かれ,色名と色の由来が表示されている。
■プロの世界
SCREENグラフィックソリューションズ,フォント展開拡充
SCREENグラフィックソリューションズはこのほど,タイプデザイン会社「おりぜ」との間で,フォント制作に関する業務提携契約を結んだ。前者の「ヒラギノ」フォントの文字制作を後者に委託し,商品ラインアップの拡充や,顧客ニーズに応える開発体制を構築する。おりぜの岡澤慶秀代表はこれまでに「ヒラギノUD角ゴ・丸ゴ」「ヒラギノ角ゴ W0」をはじめ多くのヒラギノフォントの開発・制作を担当し,2019年6月におりぜを設立した。
キヤノン,印刷・オフィス市場向けデジタル印刷機発表
キヤノンはデジタル印刷機imagePRESSシリーズの新製品として「imagePRESS C165」を10月上旬から発売する。商業印刷市場からオフィスまで対応し,複合機並みの設置面積ながら,毎分65枚(A4判横)の生産性がある。パンフレットや名刺,ポスターなど,これまで外注していた販促物をオフィス内で出力することも図れる。本体320 万円。
SCREEN,デジタルラベル印刷機の新製品発表
SCREENグラフィックソリューションズは,色再現性と拡張性を向上さたラベル用UVインクジェット印刷機「Truepress Jet L350UV SAI」を開発し,2020年2月から販売を始めると発表した。インクジェットヘッドの搭載スロットを増設し,CMYKに加えてホワイト,オレンジ,ブルーの7色のインクを同時搭載可能。さらに,ドイツCGS社と技術協力のもと独自開発のカラーマネジメント技術により,従来を超える色表現を可能にし,Pantone色や特色の再現性能を向上させた。フラッグシップモデルは,業界最速レベルの80m/分の印刷スピード。そのほか入門,標準,食品ラベル用のモデルがある。
全日本印刷工業組合連合会が12月にウエマツで「勝ち残り合宿ゼミ」
全日本印刷工業組合連合会は12月13・14日,「勝ち残り合宿ゼミ」をウエマツの戸田工場で行う。「今なぜ経営が苦しいのか?」「 なぜ思うように利益が出ないのか?」を真剣に考え,具体的な数値管理と客観的な経営分析の方法を学ぶ合宿形式のセミナー。参加費は1人あたり3万5000円(税込,テキスト代,宿泊費,懇親会費含む)。先着20人で締切。申込締切は10月1日。
矢野経済研究所,国内デジタル印刷市場動向発表
矢野経済研究所は9月17日,国内のデジタル印刷市場を調査し,各カテゴリの動向や参入企業動向,将来展望を発表した。2017年度が前年度比2.5%減の3152億7500万円,2018年度は同0.5%減の3136億4900万円。2011年度から2012年度にかけての市場拡大の要因となった震災関連の大型BPO案件規模が,2017年度以降の2年間で急速に縮小したことがその背景にある。ただ,2018年度はDPS市場の落ち込みも前年度ほどではなく,またPOD市場が前年度よりも成長率が高かったため,デジタル印刷市場の減少は小幅に留まる結果となった。
■印刷・デザイン・出版関連イベント
9月25日,スターティアラボがARについてのWebセミナー
スターティアラボは9月25日11:00~12:00に「マーケティングに活用出来るARの実例と今後の展開」と題しWebでの無料セミナーを行う。講師は同社の小友康広取締役。定員50人,申込みが定員に到達次第受付終了。https://www.cocripo.co.jp/webinar/detail/60de9ad6-3c13-46f5-bf51-4b7061601cc8
9月28日,日比谷図書文化館で本の構造のワークショップ後編
東京の日比谷図書文化館は9月28日,「書物の構造と記憶~形と匂いで読む世界~」(全2回)をテーマに,製本家・書籍修復家の岡本幸治氏と美術作家の井上尚子による講演・ワークショップを開く。2回目の今回は「古い洋書の記録と記憶を探る」と題し岡本氏が所有する洋書の解体を見た後,岡本氏の所蔵本や井上氏が内田嘉吉文庫の中からピックアップした本の匂いを,参加者が体験する。当日は,筆記用具(鉛筆に限る)持参。香水など香りの強いものの着用厳禁。定員30人(事前申込順,定員に達し次第締切),参加費1000円。
https://www.library.chiyoda.tokyo.jp/information/20190928-_21_made_in_japan/
10月1日~2020年1月5日,京都・漢字博物館で「フォントのほんと展」
京都・祇園町の漢検 漢字博物館・図書館は10月1日~2020年1月5日,「フォントのほんと展」を催す。現代社会に欠かせない「デジタルフォント」に注目しつつ,フォントそのものの基礎知識を解説したり,フォントの作られ方を紹介したりして,漢字の形への理解が深まるように,その魅力や楽しみ方について解説する。入場料は,漢検 漢字博物館・図書館入館料 大人800円など。
https://www.kanjimuseum.kyoto/kikakutenji/detail/191001.html
10月9日,10日,ソフトバンク・テクノロジーがWebに関係するフォントセミナー
ソフトバンク・テクノロジーは,Webに関わるすべての人を対象とした「書体とデザイン」にまつわる講演イベント「FONTPLUS DAYセミナー」を定期的に開いている。10月9日と10月10日に,東京・新宿の同社で「中村書体と筑紫書体~中村征宏さんと藤田重信さんをお招きして~」と題し,アナログ時代・デジタル時代を代表する2人の書体デザイナーが「なぜ,ナール・ゴナが誕生したのか」「なぜ,筑紫書体が誕生したのか」などの誕生秘話や制作秘話などを話す。参加無料,事前登録制,定員80人。
https://fontplus.connpass.com/event/146103/
https://fontplus.connpass.com/event/146104/
10月16日,11月15日,日本印刷産業連合会が「VOC警報器」オフセット印刷工場見学会
日本印刷産業連合会は,オフセット印刷工場における有機溶剤等による健康障害防止のため,あらかじめ決められたVOC気中濃度を超えると警報を発する警報器をGP資機材として認定し,販売している。当警報器のさらなる普及促進を図るため,運用状況確認見学会を開く。10月16日に池田印刷の京浜島工場,11月15日に研文社尼崎工場。参加無料,定員各回40人。
https://www.jfpi.or.jp/topics/detail/id=4439
https://www.jfpi.or.jp/topics/detail/id=4440
10月17日,帳票マーケット情報研究会が麹町でセミナー
帳票デザイン研究所は10月17日,東京・麹町の海事センタービルでセミナーを催す。「ユーザーと印刷業界の最新情報」ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会・武田一孝氏,「ペーパーレス化とそのトレンド」ミック・細川謙三氏,ウィングアーク1st・松浦忍氏,「マイナンバーカードと健康保険証の動き他」エニカ・戸矢雅道氏の構成。申込締切は10月15日,参加費無料。問合せは,エニカ(電話03-3221-0137),ミック(電話03-3815-4837)。
10月25~27,神保町で造本装幀コンクール展示
造本装幀コンクールの2018年に発行された書籍の入賞作品等が10月25~27日,東京・神田神保町の東京堂ホールで展示される。入場無料。
また,作品展示は,図書館総合展(11月12~14日,パシフィコ横浜),世界のブックデザイン(12月14日~2020年3月中旬,印刷博物館。2020年4~5月,奈良県立図書情報館)でも行われる。問合せは,事務局(出版文化産業振興財団,電話03-5211-7282)。
11月1日,日本印刷産業連合会が中小企業のためのVOC排出抑制セミナー
日本印刷産業連合会は経済産業省関東経済産業局と11月1日,東京・新富の日本印刷会館で「中小企業のためのVOC排出抑制セミナー」を開く。参加無料,要申込,定員100人先着順。
https://www.ecostage.org/news/seminar/191101tokyo-vocseminar.html
11月12~14日,パシフィコ横浜で図書館総合展
第21回図書館総合展が11月12~14日,パシフィコ横浜で開かれる。入場無料。
https://www.libraryfair.jp/
12月5日,日本印刷学会がエレクトロニクスのインクジェット研究会
日本印刷学会は12月5日,東京・水道の印刷博物館で「使える!!インクジェットの“今”」をテーマにP&I(パターニング&イメージング)研究会シンポジウムを行う。スクリーンコードとそのインクジェットへの応用,フルカラー3Dプリンターの開発,次世代ディスプレイ向け量子ドット色変換層(QDCC)用インクジェットインクの開発,フレキシブル有機EL用TFE形成装置,山形大インクジェット開発センターの取り組み,の発表がある。定員80人,参加費は,会員・協賛団体会員7,000円,教職員・シニア2,000円,学生1,000円,非会員9,000円。
http://www.jspst.org/event/191205.html
◆月刊『印刷雑誌』最新号のご案内
2019年10月号【特集:表面加工と製本】
今月号はパッケージに関する特集です。消費者の興味を引く加飾印刷の定量的な評価をコニカミノルタから,クライアントや消費者の印象を高めるカラー印刷へのひと工夫をBULLETから執筆いただきました。また、医薬品包装で日本を代表する富山スガキの人手不足や省人化,自動化のための取り組みに関して解説。グラビアとフレキソに関する日本印刷学会の研究会からもその内容を紹介します。
(中村幹:本誌編集長)
◆印刷学会出版部WEBショップ
販売中の全商品はこちらから購入いただけます。http://japanprinter.thebase.in/
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