週刊「印刷雑誌」

10巻 22号 2019年6月17日
Japan Printer weekly vol.10, no.22

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日(休日の場合,火曜日)発行しています。

 

■印刷を楽しむ

リコー,ARを用いた電車内広告の実証実験

リコー,リコージャパン,JR西日本コミュニケーションズの3社は,JR西日本京阪神エリアの電車内の中づり広告と,AR(拡張現実)サービス「RICOH Clickable Paper」のスマートフォンアプリを連動させた情報提供サービスの実証実験を6月17日から開始する。
ポスターや書籍等の紙媒体にスマホをかざすことで,関連する複数のデジタルコンテンツやサービスに誘導できることが特徴。QRコードが不要となるため,紙面デザインを損なわずに情報を提供できるほか,紙面から誘導したコンテンツなどへのアクセスログを取得し,マーケティングデータとして活用することもできる。

■プロの世界

エプソン,スキャナーに5年間の出張保守が付いたセットモデル

エプソンは6月10日,「ドキュメントスキャナー 安心!おトク!導入キャンペーン」を始めた。対象のフラットベッドスキャナー7機種に5年間の出張保守が付いたセットモデルを,9月27日までの期間限定で発売する。

セイコーエプソン,ディスクデュプリケーター2モデルを発売

セイコーエプソンは,CD,DVD,Blu-ray Discの書き込みからレーベル印刷をまとめて処理できるディスクデュプリケーター「PP-100III」(参考価格48万8000円),「PP-50II」(19万円)の2モデルを,6月24日より発売する。前者は最大一括100枚,後者は50枚を作成できる。

セイコーエプソン,テキスタイル・ソリューションセンター開設

セイコーエプソンは6月13日,デジタル捺染ビジネスの世界的な展開を加速することを目的に,デジタル捺染の前処理から印刷,後処理までの全工程の設備を備えたテキスタイル・ソリューションセンター「TSC アジア」を,長野・諏訪の富士見事業所に開設した。

花王,IJ用水性インク「ルナジェット」による軟包装

花王は6月11日,インクジェット用水性インク「ルナジェット」による軟包装フィルムへの印刷の実現で,新化学技術推進協会の第18回グリーン・サステイナブルケミストリー賞・経済産業大臣賞を受賞した。同製品は,印刷工程で排出されるVOC量が少ない設計で,労働作業環境を改善するとともに,地球環境への負荷を低減するなどの特徴を持つ。

日本印刷業界連合会,グリーンプリンティング認定新規3工場

日本印刷業界連合会は6月13日開催の第54回グリーンプリンティング(GP)認定委員会において,新規3工場と更新28工場,合わせて31工場を認定した。この結果,GP認定工場は全399工場となった。新規認定工場は,瞬報写真印刷本社・工場,アロー印刷本社,アロー印刷東京支店。
なお,新規3 工場のGP工場認定式が7月25日に東京・新富の日本印刷会館で行われる。

コニカミノルタ,ラベル用デジタル印刷機の新製品発表

コニカミノルタはオンデマンドラベルプリンター「AccurioLabel 230」を7月9日に発売すると発表した。従来のAccurioLabel 190(旧bizhub PRESS C71cf)の後継機種。大半のタック紙(粘着紙)とタックフィルムが毎分23.4mで印刷でき,従来機に比べタック紙で1.7倍,タックフィルムで2.5倍速くなった。また,ジョブ切替え時のウォームアップ時間は30秒以下になり,従来に比べて約10分の1になった。

小森コーポレーション,反転機構付菊全判オフセット枚葉印刷機発売

小森コーポレーションは6月11日,反転機構付菊全判オフセット枚葉印刷機「リスロンGX40P」を発売した。両面ワンパス印刷とストレート多色印刷を1台で実現し,生産性と収益性の向上を図れる。

 

■印刷・デザイン・出版イベントスケジュール

7月7日まで,東京アニメセンターでサイコパス資料展

大日本印刷は7月7日まで,東京・市谷の東京アニメセンター in DNPプラザで,シリーズをひもとく企画展「PSYCHO-PASS サイコパス資料展 2112→2117 / 2120」を開いている。資料の展示に加えオリジナルグッズも販売している。

https://www.dnp.co.jp/news/detail/1192340_1587.html

7月31日まで,UDの普及を支援するデザイン賞作品募集

国際ユニヴァーサルデザイン協議会は7月31日まで,「一人でも多くの人が快適で暮らしやすい」UD社会の実現に向け,活動の実践や提案を行なっている団体・個人に贈る「IAUD国際デザイン賞」を募集している。結果発表は2019年12月を予定している。

https://www.iaud.net/award/11384/

6月18・19日,福岡国際会議場でデジタル技術のイベント

日経BPは6月18・19日,福岡・博多の福岡国際会議場で「九州デジタルイノベーション」を開く。企業の変革・成長を促す中核技術・最新製品・ソリューションの紹介や,最新事例の解説をはじめとしたセミナーなどが開かれる。入場料は3000円,事前登録者は無料。

https://expo.nikkeibp.co.jp/dinv/kys/

6月19日,出版研究センターが著作権基礎講座

出版研究センターは6月19日,東京・神田神保町の文化産業信用組合で「編集現場の質問に答える著作権基礎講座」(付:授業目的公衆送信補償金制度について)を開く。日本書籍出版協会の樋口清一事務局長が講演。参加費7000円。
http://skc.index.ne.jp/seminar/20190619.html

6月25・26日,モリサワが東京本社で内覧会

モリサワは6月25・26日,飯田橋の東京本社で「MORISAWA FAIR 2019」を催す。多種類のデジタル印刷機の出力サンプルの展示やセミナーで構成。セミナーのテーマは,Adobe Creative Cloudのデザイン作業,情報アクセシビリティ,働き方改革,販売促進とPOD,フォントラインナップ。セミナーは要申込。
https://morisawa.eventcreate.net/event/3242

7月9日,成長を続ける独立系書店の経営を学ぶフォーラム

文化通信社は7月9日,今野書店・今野英治社長を講師に,東京・神田神保町の文化産業信用組合で「今野書店の50年といまを語る」フォーラムを開く。参加費は5000円。要・参加申込。

http://urx.nu/SdF7

7月24日,アドビが自社製品の実践事例を紹介するイベント

アドビは7月24日,「顧客体験マネジメントをビジネス変革の中心に」をテーマにしたイベントを,東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京で開く。参加費は無料。

https://resources.marketo.com/o01YU00WF00jrT0ezHDV8B0

8月18日~25日,大阪でインクジェットによるTシャツの展示会

アトリエSubaruは8月18〜25日,大阪・泉大津の同社で「白T展」を開く。イラスト,絵画,写真,書など様々な作品のデータを、アトリエ内にあるインクジェットプリンターでTシャツに印刷し展示・販売する。参加資格は企画に共感し「やってみたい」と思うこと。7月7日まで参加募集中で,定員は50人

https://kyoshitu.design/【白t展】参加者募集中/

 

 

◆月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2019年7月号【特集:紙を見直す】

木材パルプからの紙でもプラスチックでも,それぞれ一長一短はありますが,逆にそれを考えて,改めて紙を見直すのも良いと思います。今月号はパッケージに関する紙の話題,紙とインキの両方に主要な材料として使用されている炭酸カルシウムの役割,合成紙「ユポ」の特徴と印刷適性,オフセット用紙の基礎などを特集しました。また,大阪で行われた紙加工技術展の様子も紹介しています。(中村幹:本誌編集長)

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