週刊「印刷雑誌」

15巻 30号 2024年8月5日
Japan Printer weekly vol.15, no.30

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

■印刷をたのしむ

コニカミノルタ,神奈川と埼玉で大判サイズのマンガを展示

コニカミノルタは,B2デジタルインクジェット印刷機で作成したマンガ単行本「宇宙兄弟」第1巻,特別版ビッグブックを,8月25日まで神奈川県立地球市民かながわぷらざで,9月14日~12月1日にさいたま市立漫画会館で展示する。スポットUVニスや金銀の箔で加工した帯を巻き,豪華で立体感のある表現で作られている。

グラフィック社『増補版 印刷・加工DIYブック』発行

グラフィック社は8月『増補版 印刷・加工DIYブック』を発行する。2019年刊行の『改訂版 印刷・加工DIYブック』の情報を刷新し,新規作品と新規テクニックを32ページ増量。多種多様な印刷や加工,製本などを,DIYで自分たちの手で実現する方法を「印刷する」「加工する」「綴じる」の3カテゴリに分けて多数紹介する。B5変形,272ページ。2970円。

高速オフセット,大阪で自由研究用の冊子配布

高速オフセットは8月31日まで,大阪府の摂津工場で小学生の自由研究用にサステナブル用紙が学べる「紙図鑑」を配布している。バナナペーパーや廃棄米から作られた紙などが付録に付き,身近な紙からSDGsを考えることができる。本物の新聞と同じサイズの「無地新聞紙」とセットで限定10セット配布。

丸楽紙業,都会の森林ペーパーカレンダー発売

丸楽紙業は7月31日,都会の森林ペーパーのみで作成した2025年版卓上カレンダーを発売したと発表した。都会の中で発生し,処理に困りゴミとして扱われていた余剰紙を,森林資源として考え,再生可能な資源として活用する「地産地消の再生紙プロジェクト」として,阪神地域の製紙メーカーと協力して作られた。台座付きが550円,カレンダーが1部330円。

キンコーズ,名刺発注システムにFSC認証用紙導入

キンコーズは7月30日,名刺発注システムにFSC認証用紙の商品を追加したと発表した。環境負荷低減への取り組みをアピールできるFSC認証マークを名刺に入れることができる。

グラフィック,極厚アクリルキーホルダー印刷開始

グラフィックは7月30日,台座がなくても自立できる極厚アクリルキーホルダー「アクリルミニブロックキーホルダー印刷」を始めた。8mm厚の透明アクリル素材でしっかりとした厚みを持ち,スタンド不要で自立できる。50×50mm以内から120×120mmまで6種類のサイズが選べる。また,自由な形状にカッティングもできるほか,鮮やかな表現ができる7色印刷に対応する。50×50mm以内,片面カラー,10日納期,100個の注文で1個あたり431.7円。

リコー,小型A4カラープリンター発売

リコーは9月4日,A4カラープリンター「RICOH P C375」「RICOH P C375M」を発売する。幅410×奥行429×高さ360mmのコンパクト設計で,印刷速度はカラー・モノクロとも片面毎分32枚(A4縦送り),ファーストプリントタイムはカラー5.3秒,モノクロ4.1秒,スリープ復帰時間は10秒以下。

モリサワ,定額制フォントのアカデミック価格販売開始

モリサワは9月30日,フォントサブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」の学生および教職員向け特別価格販売を始める。2000書体以上が使い放題となる「Morisawa Fonts スタンダードプラン」が対象。1年契約で1ライセンスあたり,学生価格が990円,教職員価格が3万3000円。なお,MORISAWA PASSPORTアカデミック版は,10月1日で販売終了する。

アドビ,山形市とラーメン店と広報支援で連携

アドビ社は7月30日,山形市と連携してラーメン店の広報活動の支援を行うと発表した。ラーメン店を対象に行った調査で,運営や営業の悩みとして挙げられた「集客・広報活動」の結果を受け,同社は店主たちがクリエイティブなスキルを身につけ,効果的な広報活動によって集客を増強できるよう支援する。「Adobe Express」の提供や,継続的な広報支援活動で,ラーメン店のSNS運用やチラシ作成などの広報活動をサポートする。また市内のラーメン店主を対象に,「Adobe Express」を使用したデザインワークショップを8月20日に山形市内で開く。

■プロの世界

DICカラーデザイン,色のトレンド分析セミナー配信

DICカラーデザインは9月6日まで,「Milan Design Week 2024 最新トレンド分析セミナー」をオンラインで配信している。ミラノデザインウィークの取材を通じて,社会的価値観,インスタレーション,カラー,マテリアル,の視点でトレンド傾向を分析する。参加費1万6500円。
https://dcd20240801.peatix.com/

中小企業のチカラ,日本中小企業大賞の応募受付

(株)中小企業のチカラは,経済の潮流を踏まえた中小企業のチャレンジを評価する「日本中小企業大賞2024」の応募を9月20日まで受付けている。審査テーマは「“中小企業の強み”を活かした取り組み」。応募カテゴリーは「ベストプランニング賞」「新規チャレンジ賞」「スゴイ社員賞」「働き方改革賞」「SDGs賞」。エントリー料無料。
https://nippon-smes-project.or.jp/award/

日本印刷学会,技術賞・技術奨励賞募集と印刷技術研究奨励金の交付希望者募集

日本印刷学会は,印刷技術の発展に顕著な功績があった人を表彰する「技術賞」「技術奨励賞」の受賞候補者を募集している。応募締切は11月末日。また,会員の研究費の一部を補助するため,研究奨励金を贈呈している。交付金は20万円。表彰や対象となった研究成果は2025年2月開催予定の総会で発表する。
http://www.jspst.org/prize/enter.html

モリサワ,Canvaへ教科書・学参フォント提供

モリサワは7月31日,Webブラウザで使用できるデザイン作成ツールのCanvaへ,日本語フォント「UDデジタル教科書体NPL」と「UD学参丸ゴシック」の提供を始めた。両フォントとも読み書きに困難のある児童・生徒に配慮しており,「UDデジタル教科書体NPL」は,文部科学省の小学英語教材に準じた欧文フォントと統合したCanva用オリジナルフォントで,「UD学参丸ゴシック」は,全ての和文文字が文部科学省の学習指導要領の字形に準拠している。また9月7日,教育現場でのフォントの選び方・文字の並べ方を解説する無料セミナーを,オンラインと大阪の同社で開く。
https://fontswitch.jp/canva_morisawa_0907

モリサワ,定額フォントサービスにWebフォントを追加

モリサワは9月12日から,定額フォントサービス「Morisawa Fonts」にWebフォントを追加する。特定のフォントのスタイルを事前に登録し,必要なフォントファイルのみを配信するため,Webページの読み込み速度のパフォーマンス向上できるほか,JavaScriptを必要とせずHTMLに配信用のコードを組み込むだけで実装できる。価格は年間1200万ページビューで6万6000円ほか。

モリサワ,UD学参丸ゴシック体を提供開始

モリサワは8月6日,「UD学参丸ゴシック」をUDフォントが使えるサービス「MORISAWA BIZ+」と「MORISAWA BIZ+公共団体向けUDフォントプラン」で提供開始する。教科書や教材のために開発された同書体は,全ての和文の文字が文部科学省の学習指導要領の字形に準拠しており,読み書きに困難のある子どもたちの学習を支援する。

ビジア,学生の組踊集団応援グッズ売上を全額寄付

印刷会社の(株)ビジアは8月3日から,福島奥会津の次世代育成事業である,現代版組踊団体の「息吹」の応援グッズとしてアクリルキーホルダーを発売する。キーホルダーのデザインはロゴやキャラクターを用い全6種類。会津の学生が所属する「息吹」は東日本大震災で継続が困難になったが,ビジアは活動をサポートしている。キーホルダーは8月3・4日の「息吹」公演会から順次公式サイトでも販売され,売上は「息吹」への支援金として全額寄付される。

高速オフセット,バナナペーパー・ハンドブックの提供開始

高速オフセットは8月7日から,デザイン会社・広告代理店向けに,バナナの茎から作った用紙を使用し,印刷見本として使える「バナナペーパー・ハンドブック」の無料提供を始める。100g/m2,180g/m2の用紙を同封し,350g/m2の厚紙でパッケージ風に仕立て,色見本としても使えるカラーチャートも付く。

TOPPAN,くずし字AI-OCR活用の古文書調査手法を開発

TOPPANは7月26日,熊本大学とくずし字AI-OCRを活用した古文書の大規模調査のための独自手法を開発したと発表した。歴史資料『細川家文書(ほそかわけもんじょ)』のうち,専門家でも解読が困難な難易度の高いくずし字で書かれた約5万枚の未解読の古文書(藩政記録)をAI-OCRを用いて短期間で解読し,約950万文字のテキストデータを生成することに成功した。また,解読システムと連動するキーワード検索システムを構築し,江戸前期の細川藩領国の,約90年間にわたるあらゆる社会的事件や統治制度の変容を示す記述を含んだ資料を即時に検索収集できるようになった。

電子出版制作・流通協議会,電子図書館の導入に関する情報を更新

電子出版制作・流通協議会は7月26日,電子図書館サービスを導入した公共図書館の更新情報をWebサイトで公開した。電子図書館の導入は,計566自治体に増加し図書館数は446館となった。利用可能な全国の人口は計8160万人で,日本人口の64.7%が各自治体の電子図書館を利用ができるようになったが,人口の少ない743の町では113自治体(15.2%)の導入にとどまった。

全国印刷工業健康保険組合,2億69000万円の黒字決算

全国印刷工業健康保険組合は7月26日,東京・東上野の全印健保会館で理事会と組合会を開いた。2023年度の決算は,高齢者医療制度の納付金などの減少や国や健保連からの助成金により,2億6900万円超の黒字となった。2024年度の予算は医療費の増加を見込み3000万円の赤字を策定した。

特許庁,全国各地で知的財産活用のセミナー

特許庁は9月5日から,全国9都市で知的財産活用の気づきとなるセミナー「つながる特許庁」を開く。開催地域の自治体はじめ,4者連携(INPIT,日本弁理士会,日本商工会議所)を活用し,地域のニーズに沿った情報を届ける。開催地は9月5日に高知市,9月19日に盛岡市,10月4日に札幌市,11月1日に甲府市,11月28日に松江市,12月17日に佐賀市,2025年1月22日に大阪市2025年2月13日に大垣市,2025年2月26日に宮古島市。参加無料。セミナーはYouTube Liveでも配信する。

京セラドキュメントソリューションズ,アメリカの印刷展に商業用IJプリンター出展

京セラドキュメントソリューションズは,9月10~12日にアメリカで開かれる印刷見本市「PRINTING United Expo 2024」に商業用インクジェットプリンターを出展する。「TASKalfa Pro 15000c」,「TASKalfa Pro 55000c」の実機展示とデモンストレーションや,捺染プリンター「FOREARTH(フォレアス)」で印刷した生地サンプルを紹介する。

日本出版学会,機関誌『出版研究』の原稿募集

日本出版学会は,同会員を対象に機関誌『出版研究』の原稿を募集している。原稿の区分は,論文,研究ノート,レポート,資料紹介,書評,国際交流など。原稿締切は8月31日。

レディバードクラブ,10月に仙台で大会

SCREENグラフィックソリューションズの得意先を中心に組織するレディバードクラブは,10月8日にホテルメトロポリタン仙台で東北地区大会を開く。

■印刷・デザイン・出版・イメージング関連イベント案内

8月8日まで,東京・新川でJPC展入賞作品展

日本印刷産業連合会は8月8日まで,新川の平和紙業ペーパーボイス東京で第63回「ジャパンパッケージングコンペティション」の入賞作を展示している。経済産業大臣賞ほか各受賞作63点を見ることができる。入場無料。
https://www.kimurakikaku.jp/

8月29日まで,DNPプラザで写真専門学校との共創写真展

DNPメディア・アートは8月29日まで,東京・市谷のDNPプラザ内「表現工房」で写真専門学校3校との共創写真展「∞(Infinity)2024」を開いている。3校が選出した在校生と2024年3月の卒業生・計4名の写真作品を会期中週替わりで展示。これまで実現が困難だった表現技法・表現手法について,同社の技術を用いて具現化させた。入場無料。
https://dnp-plaza.jp/CGI/event/reservation/detail.cgi?seq=0001316

8月9日~9月21日,DNPプラザで名画などを活用した創作アイテム展

大日本印刷は,東京・市谷のDNPプラザで8月9日~9月21日,「アートをもっと身近に,もっと自由に」展を開く。アート作品の画像利用許諾を提供するサービス「イメージアーカイブ・ラボ」を利用して,個人クリエイターが,モネやゴッホなどの名画を使って創作したファッションやアクセサリー,インテリアなどのアイテムを展示する。入場無料。展示作品はハンドメイドマーケット「minne byGMOペパボ」を通じて購入できる。

8月20日,中日新聞社が専修大学で戦争報道のシンポジウム

中日新聞社と専修大学は8月20日,東京新聞創刊140周年記念の講演とシンポジウム「戦争を伝えるということ」を,東京の専修大学神田キャンパスで開く。作家の浅田次郎氏による基調講演「戦争と文学」と,シンポジウム「世界から戦争をなくすには」を行う。定員500人。参加無料。
https://www.tokyo-np.co.jp/140th_event/asada_sympo

8月23・24日,東京紙器工業組合が亀有でワークショップ

東京紙器工業組合は8月23・24日,葛飾区のアリオ亀有でワークショップ「切って貼って楽しく作ろう:紙はリサイクルの優等生」を開く。再生紙を使ったサンバイザーや,オリジナル貼り箱をオリジナルデザインで作成する。参加費は,サンバイザー100円,貼り箱300円。問合せは,同組合(電話:03-3624-2683)。

8月27日,ファッションビジネス学会が文化学園大学でデジタルテキスタイルのコンファレンス

ファッションビジネス学会は8月27日,東京・渋谷区の文化学園大学で「デジタルテキスタイルコンファレンス」を開く。デジタルテキスタイルの未来をテーマに,サーキュラーエコノミーやデジタルファッションや,特許と生成AIについて考える。定員100人。参加費は,学会員5000円,協賛学会員7000円,一般8000円,学生無料。
https://digitex-bukai.com/event2/

9月10~13日,ビックサイトで国際物流総合展

物流システム機器や情報システム,サービスなどの「国際物流総合展2024」が9月10~13日,有明の東京ビッグサイトで開かれる。主催は日本産業機械工業会ほか6団体。入場料3000円(事前登録で無料)。
https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ltt/index.html

9月11~13日,ビッグサイトで自動認識総合展

自動認識技術やソリューションの「第26回自動認識総合展」が9月11~13日,有明の東京ビッグサイトで開かれる。主催は日本自動認識システム協会。入場無料(事前登録制)。
https://www.autoid-expo.com/tokyo/

9月12日,キーポイントインテリジェンスがワイドフォーマットと捺染のコンファレンス

キーポイントインテリジェンスは9月12日,オンラインと東京の有明セントラルタワー ホール&カンファレンスで「ワイドフォーマット&テキスタイルプリンティングコンファレンス2024」を開く。分野ごとの市場動向やサイン&ディスプレイショウの速報などについて解説する。参加費9万9800円(早期申込割引あり)。
http://keypointintelligence.jp/cf/wfp/2024/

9月25~27日,大阪でマーケティングWeek

第5回「マーケティングWeek大阪」が9月25~27日,南港のインテックス大阪で開かれる。主催はRX Japan。販促EXPO,Web・SNS活用EXPOほか9展で構成。事前登録等で入場無料。
https://www.marketing-week.jp/osaka/ja-jp.html

 

 

来週8月13日の週刊「印刷雑誌」はお休みいたします。
次回は,8月19日の発行になります。
何とぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2024年8月号【 特集:色管理のゆくえ 】(7月19日発行)
今月号は、標準化動向や、カラー印刷におけるグレイ管理、G7の動向、印刷会社の色管理体制事例について解説します。

2024年8月号

 

週刊「印刷雑誌」

編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

 

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