週刊「印刷雑誌」

11巻 50号 2020年12月28日
Japan Printer weekly vol.11, no.50

毎週月曜日(休みの場合は翌日)10時発行
◆週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
◆紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行しています。

 

●印刷をたのしむ

日本印刷産業連合会,カレンダー展2021年受賞作発表

日本印刷産業連合会は12月24日,全国カレンダー展の受賞作を発表した。
企業・団体に配布するカレンダー(第1部門):経済産業大臣賞は,日本の彩 2021年 竹久夢二の意匠,中越パルプ工業,丸山印刷。文部科学大臣賞は,Meta-morphose,藤森工業,図書印刷。
一般消費者に配布するカレンダー(第2部門):経済産業大臣賞は,ポール・ゴーギャンの生涯と筆跡カレンダー,ミサワホーム,大日本印刷。文部科学大臣賞は,WWFカレンダー「Alaskan Summer 夏のアラスカ‐小さないのちの大きな時間」,オリンパス,凸版印刷。
出版・小売販売・既成カレンダー(第3部門):経済産業大臣賞は,気仙沼漁師カレンダー,気仙沼つばき会,バンブーカット。文部科学大臣賞は,ネコヨミ ネコブロックカレンダー,DNPコミュニケーションデザイン,大日本印刷。

全日本印刷工業組合連合会,MUDコンペ受賞作品決定

全日本印刷工業組合連合会は第14回「メディア・ユニバーサルデザインコンペティション」に関し12月16日,応募総数227作品(一般64,学生163)のなかから22作品の受賞を決めた。
経済産業大臣賞は,一般の部:災害時情報共有ツール,高山七海,奥山ひとみ(松本印刷,静岡県)。学生の部:I.SCALE~災害の見える化計~,土川彩音(専門学校浜松デザインカレッジ,静岡県)。

モリサワ,自治体と協働でUDフォントを検証

モリサワは10月,三重県いなべ市,茨城県行方市(なめがたし),埼玉県三芳町(みよしまち)と協働で,20~60歳代男女294人を対象に,ユニバーサルデザイン(UD)フォントの有益性を検証した。その結果,一般的に使われているOS標準フォントを使ったときと比べて,同社のUDフォントを使った時の方が,全世代での「誤読の回避」,40歳代以上で「読みの速度向上」に効果があるということがわかった。また,年間3320万円,13,330時間分の労働時間の削減につながる可能性を試算できた。

エーリンクサービス,ネット通販向けWebデザインシミュレーターに3D確認機能

エーリンクサービス(福井県鯖江市)は,商品の印刷,柄入れ,名入れのデザインをWeb上で行うことができるWebプリンティングシミュレーター用に,すべての方向から仕上がりイメージを確認できる3Dビュー機能を開発し,12月22日からサービスを始めた。

Rainbow Juno Co.,あらゆる素材・場所に印刷できるハンディープリンターを先行販売

Rainbow Juno Co.は,滑らせるだけであらゆる素材・あらゆる場所に印刷できるハンディープリンター「Pekoko K1」を12月16日よりクラウドファンディングサイトCAMPFIREで先行発売を始めた。ガラス・プラスチック・布・木にも印刷可能。

イメージナビ,各種書体を期間限定で割引販売

イメージナビが運営するフォント販売サイト「デザインポケット」は,基本書体,筆文字書体,デザイン書体などのフォントを期間限定の特別価格で提供している。「鬼滅の刃」で使用された昭和書体の毛筆3書体セットが5,500円,ゲームでの組み込みが可能で商用利用も可能な87書体セットが4,980円など。

東伸工業,クラウドファンディングで靴下デザインコンテスト実施

テキスタイル用インクジェットプリンターを製造販売している東伸工業(兵庫県尼崎市)は12月23日,靴下用スパイラルインクジェットプリンター「GINGA」を開発し,この度,クラウドファンディングによるデザインコンテストを行うと発表した。クラウドファンディング公開期間は2021年1月20日まで。

凸版印刷,電子チラシサービスで5Gと動画視聴の意識調査実施

凸版印刷とグループ会社であるONE COMPATHは,後者が運営する電子チラシサービス「Shufoo!」を利用する全国の男女46,961人を対象に,11月17日~12月8日,5G・動画視聴に関する意識調査を行った。5Gへの移行理由の1位は「インターネット接続を速くしたい」,2位「動画をストレスなく見たい」。また,4割近くがほぼ毎日動画を見る,商品紹介やサービス説明動画を見る理由は興味・関心・理解がキー,などの結果が見えた。

大日本印刷,助けあいアプリがバリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰

大日本印刷が提供する,「移動に困って手助けを求める人と手助けしたい人」をつなげるスマートフォン向けアプリ「DNPソーシャルアクションサービスMay ii(メイアイ)」が,「令和2年度バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」の内閣府特命担当大臣表彰奨励賞を受賞した。

●プロの世界

アイ企画,本紙校正用インクジェット機4台導入

アイ企画(大阪府守口市)はこの度,SCREEN GPジャパンの本紙校正用インクジェットプリンター「Proof Jet F780 MARKⅡ」を4台導入した。同機はアンカーコートなしで直接印刷でき,商業印刷モデルと紙器パッケージモデルがある。今回の設備は全て紙器パッケージモデル。

SCREEN GPジャパン,東京ショールームに校正解決コーナー設置

SCREEN GPジャパンは,東京・門前仲町の本社併設のショールーム「ホワイトカンバスMON-NAKA」内に,校正に関するソリューションを提示する「Proof Café」(予約制)を2021年1月にオープンする。「校正のお悩み解決スポット」をコンセプトに,モニター校正からオンライン校正,インクジェット校正,カラーマッチング,環境整備,サポートまでをカバーする。

リンテック,抗ウイルス粘着フィルム発売

リンテックは,フィルムの表面に抗ウイルス加工を施した特殊粘着フィルムを12月24日から発売した。第三者認証機関である抗菌製品技術協議会の「抗ウイルス加工SIAAマーク」の安全性基準に適合した製品。手すりやテーブル,ドアノブなどに貼付する厚手の再剥離タイプのほか,屋内に掲出するポスターや看板といった出力品の表面に貼付する薄手の強粘着タイプもラインアップした。

エイピーピー・ジャパン,印刷用紙のPEFC認証製品への切り替え開始

エイピーピー・ジャパンは12月21日,印刷用紙のPEFC認証製品への切り替えを始めたと発表した。2021年2月入庫分から順次,同社の主要印刷用紙の全量をPEFC認証製品へと切り替えていく。
PEFC認証とは「環境と森林を保護しつつ,同時に産業を繁栄させること」を目的に発足した世界最大の森林認証システム。森林管理認証と加工・流通過程管理認証」の第三者認証プロセスを通じ,製品の持続可能性を保証する制度。

エプソン販売,大判インクジェットのキャンペーン

エプソン販売は,サイン&ディスプレイ業界向け大判インクジェットプリンター「SureColor SC-S40650」に,3年間の保守を付帯したセットモデル「SC-S40HS3」を2021年3月31日まで,通常価格よりも安い109万円のキャンペーンを行っている。

大日本印刷,教科書大手5社とデジタル教科書で連携

大日本印刷は12月22日,大手教科書会社5社(光村図書出版,大日本図書,日本文教出版,開隆堂出版,教育芸術社)による「文部科学省学習者用デジタル教科書普及促進事業」に対応したデジタル教科書のクラウド配信サービスの配信基盤を構築・運用し,同サービスを支援すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大の防止および,児童生徒1人に1台のタブレット端末環境を整備する「GIGAスクール構想」に向け,12月21日の閣議決定にて2025年度末までに義務教育における普及率100%を目指すことが示されたことを受け利用の急拡大が見込まれるデジタル教科書配備の推進を支援する。

凸版印刷,人体情報計測が可能な「トッパンバーチャルヒューマンラボ」設立

凸版印刷は,南カリフォルニア大学より,高精度の顔計測が可能な装置「ライトステージ」を導入した。同時に顔計測データを始めとした,さまざまな人体情報データ活用に関する研究や用途開発を推進する「トッパンバーチャルヒューマンラボ」を12月23日に設立した。同ラボでは顔計測以外にも,身体(筋骨格系)動作計測や,手足の形状計測を始めとした, 人体に関する計測を行い,企業が人体情報を用いた多岐にわたる事業開発を行うことができる「人体情報プラットフォーム」の構築を目指す。

凸版印刷,最高レベルの環境配慮紙パック発売

凸版印刷はこのたび,内装に「GL FILM」を使用した環境配慮型紙容器「EP-PAK・GL」に「メカニカルリサイクルPET」を使用した製品をラインアップした。再生樹脂配合率を世界最高レベルの80%としたメカニカルリサイクルPETを使用したフィルムを採用することで,EP-PAK・GLの包材製造時に排出するCO2を24%削減する。2021年1月より本格的に販売を始める。
なお本製品は,大関の「のものも500ml箱詰め」で採用されている。

キンコーズ,ロボット派遣サービス開始

キンコーズ・ジャパンは,マーケティング現場の働き方改革をシステムで支援する「キンコーズ ロボット派遣サービス」を12月22日から販売を始めた。プラットフォーム提供元である,Minoriソリューションズとのコラボレーションで開発した独自のサービス。業務システムへの登録作業やレポート作成,Webからの情報収集など,現場で人が行っている定型作業の多くをロボット化でき,顧客の業務効率化を支援する。
導入費用は,業務ヒアリング0円,開発1ロボット50万円から。運用マニュアル1ロボット10万円,設定内容説明資料1ロボット10万円。開発したロボットは5回まで無料で修正する。運用費用は,ロボット実行版ライセンス36万円(年間サポート費用含む)。

日本印刷産業連合会,1月26日にGP工場交流会開催

日本印刷産業連合会は2021年1月26日,第44回GP(グリーンプリンティング)工場交流会をオンラインで開く。2020年12月に認定されたGP工場の紹介や,営業担当者のためのGPマークの仕組みと表示方法の解説,SDGsと連動させたマーケティングと営業などの講演,採用事例発表など。参加無料。

東京都印刷工業組合,新春の集い中止

東京都印刷工業組合は「令和3年新春の集い」を2021年1月12日に予定していたが,新型コロナウイルス感染症の全国の急激な感染拡大や東京都の「年末年始コロナ特別警報」などを受け,中止にした。

●印刷,デザイン,出版,イメージング,イベント案内 2021年

1月20日まで,日本印刷産業連合会がカタログ展作品募集

日本印刷産業連合会とフジサンケイビジネスアイは1月20日まで,第62回「全国カタログ展」の作品を募集している。出品料は1冊につき9500円(税別)。
https://www.jfpi.or.jp/files/user/img/kataroguyoukou2021.pdf

1月13~27日,UCDAがユニバーサルデザインの講座

ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会は1月13~27日の6回,UCDを活用するための勉強会「U活カレッジ」を開講する。各回無料か8000円。
https://ucda.jp/u_katsu_college.html

1月19・20日,モリサワがオンラインで新春展

モリサワは1月19・20日,恒例の新春展「MORISAWA FAIR」をオンラインで開く。「テレワーク環境におけるセキュリティ対策」,「デザイナーのための動画制作講座」,「ニューノーマル時代のコミュニケーション術」,「企業版ふるさと納税の概要と地域貢献の取組み」,「Illustrator & Photoshop iPad版はこう使う!」,「楽に楽しくできる! 記憶の体験会」,「動画配信FONT COLLEGE Vol.6 〜2020年新書体徹底解剖SPECIAL〜」と題しセミナーも行う。参加無料。
https://www.morisawa.co.jp/about/news/5264

1月20~22日,エプソンがオンラインでビジネスセミナー

エプソン販売は,withコロナ時代を勝ち抜くヒントを提案するオンラインセミナー「エプソンビジネスフォーラム オンライン 2021」を,1月20~22日,オンラインで催す。販促・グッズ制作,会計・税務,産業用ロボット,医療・福祉,学校・教育委員会,温暖化対策・資源循環の6つのテーマで構成。
また,「販促・グッズ制作」をテーマに大判インクジェットプリンタ―について,1月26・27日にオンラインでデモンストレーションを行う。ともに参加無料。
https://www.epson.jp/ec/seminar/ebf_online2021/

1月21・22日,日本包装技術協会がオンラインで研究会

日本包装技術協会は1月21日,「金属缶の進化と動向」と題し,また1月22日に「花王の包装容器への取り組み」と題しオンラインで研究会を催す。参加費は,各回,会員無料,一般3300円。
http://pna.y-ml.com/_cs?m=JPI&c=510&u=24116
http://pna.y-ml.com/_cs?m=JPI&c=511&u=24116

2021年1月26日,日本印刷技術協会が印刷総合研究会でオンラインセミナー

日本印刷技術協会は1月26日,印刷総合研究会「印刷とメディアの動向と展望2020-2021~with/afterコロナを見据えたビジネス展開の方向~」と題しオンラインセミナーを催す。広告とメディアの動向と展望,印刷ビジネスの動向と展望の2件。定員80人。参加費は,一般15,400円,会員11,000円など。
https://www.jagat.or.jp/pm20210126

 

次週,2021年1月4日はお休みします。次は,2021年1月12日(火)の発行になります。

2020年も「週刊印刷雑誌」をご愛顧いただき,ありがとうございました。
2021年も同様に,何とぞよろしくお願い申し上げます。(編集部)

 

 

月刊『印刷雑誌』最新号のご案内

2021年1月号【 特集:これからの印刷の世界 】(12月21日発行)

今月号は、いくつかの角度から印刷を見ました。
事業承継に一家言あるアサプリホールディングスの松岡祐史社長から自社の状況報告を、富士フイルムグローバルグラフィックシステムズから安定した印刷品質の評価方法の概要を、製本分野からの取り組みに関するホリゾンの新しい実演型ショールームについて、新星コーポレィションから新しい抗菌・抗ウイルス水性ニスについて解説します。

https://www.japanprinter.co.jp/monthly_magazine/202101/

 

 

週刊「印刷雑誌」

編集     古性基樹
編集・発行人 中村幹
発行所    株式会社印刷学会出版部

 

 

 

◆印刷学会出版部WEBショップ

販売中の全商品はこちらから購入いただけます。http://japanprinter.thebase.in/

◆WEBマガジン『週刊 印刷雑誌』会員募集中!

ご希望の方には,発行の都度お知らせのメールをお送りいたします。『週刊 印刷雑誌』では,テキストでの「一口宣伝広告」も募集しております。(5,000円~/税別) お申し込みやお問い合わせは shukan@japanprinter.co.jp まで。

◆フェイスブックでも情報収集を!

印刷学会出版部のフェイスブックで,業界ニュースなどをタイムリーに発信しています。どうぞご利用ください。http://www.facebook.com/JapanPrinter

◆印刷学会出版部のツイッターアカウント

@PrinterJapan ぜひフォローお願いします!