週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻17号 2011年4月18日
Japan Printer weekly vol.2, no.17
毎週月曜日10時発行(発行日が祝祭日のときは翌日発行)

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

講談社,博報堂DY,大日本印刷,コンテンツ配信アプリの委員会設立
 講談社,博報堂DYメディアパートナーズ,大日本印刷は4月12日,端末に最適なコンテンツ開発とビジネスモデル構築を目的に,共同出資による製作委員会を4月に設立し,Android搭載スマートフォン向けアプリ『熱犬通信』(ねっけんつうしん)を5月に創刊すると発表した。

凸版印刷と台湾Chi Lin社,産業分野向け電子ペーパー事業で協業
 凸版印刷と台湾ChimeiグループのChi Lin Technology社は4月11日,電子棚札や電子ラベルなど産業分野向け電子ペーパー事業に関して協業することで合意した。凸版印刷は,Chi Linが製造する産業分野向け電子ペーパーディスプレイを5月より日本市場へ販売開始するとともに,両社共同で関連ソリューションの開発も進める。

アドビシステムズ,映像・Web制作強化のCS5.5を発表
  アドビシステムズは4月11日,デジタルコンテンツ制作編集ソフトの新バージョン「Adobe Creative Suite(CS) 5.5」を発表した。スマートフォンやタブレット端末の隆盛にともない,異なる機器へのコンテンツ制作のほか,HTML5やFlashを活用したWeb制作での要望に対応する機能を強化した。また電子出版の機能も向上させ,組版データを多様な機器のアプリケーションに変換し,配信を可能にした。IllustratorとPhotoshopを除くすべてのソフトがバージョンアップする。発売は5月20日。
 同社では,今後は大規模なバージョンアップは2年に一度とし,合間に最新技術に対応する形として今回のような中間バージョンアップを行っていく予定。

DNPドリームページ,スカイツリーのフォトブック
 DNPドリームページは4月11日,「東京スカイツリー オリジナルフォトブック」を発売した。建設中の東京スカイツリー内部の写真など25枚をフリー画像として使って,インターネット上で作成できるオリジナル仕様のフォトブック。同社のWebサイトで専用のクーポンコードを登録すれば,誰でも利用できる。A5判縦長,40ページ,無線綴じ,表紙のみマットラミネート加工,ソフトケース,送料手数料別で3470円。

コロプラ,iOS向け絵本アプリの第2弾
 コロプラは4月11日,iPhone/iPad用の絵本アプリ第2弾『コロプラのうごくクマのえほん2:クマとタンポポ』の無料提供を始めた。同社としては初めて日本語と英語両対応で,世界配信を行う。

マピオン,電話帳にShufoo!のチラシ情報を掲載
 マピオンは4月13日から,電話番号・地図・住所が検索できる同社の「マピオン電話帳」に,凸版印刷が運営する電子チラシサイト「Shufoo!」のチラシ情報を掲載した。全国4万3000店舗の電子チラシ情報が電話帳からオンラインで検索できる。

日本企業情報,A4判電子新聞に新コンテンツ
 日本企業情報は4月12日,同社が発行する無料電子新聞『週刊株式経済新聞』に「こちら銘柄研究所」「実践に役立つテクニカル分析」「カブケイTV」などの新コンテンツを加えた。同紙は日本では初となるA4判の株式経済専門紙で,インターネット配信により無料で閲覧,ダウンロードできる。

レジオンブランディング,印刷見積もり比較サイトを展開
 レジオンブランディングは,法人・個人向けに印刷物発注の見積もりWebサイト「印刷比較GO!」を運営している。利用者は登録している印刷会社に向けて無料で一括見積もりや会社検索が行える。また4月中はキャンペーンとして印刷会社の登録も無料で行っている。

廣済堂,iPhoneとiPod touch向けに美術・博物館の入場券を販売
 廣済堂は,関西にある美術館や博物館など57施設の無料入場券または割引券を集約したiPhone/iPod touch向けアプリ「ミュージアムぐるっとパス・関西2011 for iPhone APP」を2012年3月31日まで販売している。同アプリは購入後,最初のチケットを使用してから3ヵ月間の有効期限内に各チケットを1回限り使える。対象施設の券売所でアプリを起動し,チケットを係員に提示すると適用される。800円。

アポロクリエイト,拡大表示可能な3D 360度写真作成ソフトを発売
 アポロクリエイトは4月12日,ズーム(高解像度)機能搭載の3D 360度回転立体写真作成ソフト「Ortery TruView360」(19万8000円)と「Ortery TruView3D」(29万8000円)を発売した。作成した360度回転写真をiPadやiPhoneなどの携帯端末上で拡大表示できるように図ったもの。

出版ビジネススクールで電子書籍配信契約のポイントを聞く
 出版研究センターは4月13日,東京・神田の岩波セミナールームで電子の書籍配信のさいに配信業者と結ぶ契約書に関するセミナーを開いた。弁護士の村瀬拓男氏が契約のポイントを説明し,始まって間もないビジネスであり,著者の意見を尊重し配信業者と長期的な視点で不利益が生じないように契約することが重要と語った。

日本印刷産業連合会,ジャパンパッケージコンペティション入賞作を発表
 日本印刷産業連合会は4月13日,「ジャパンパッケージコンペティション」入賞作品の発表会を開いた。応募197作品のうち51点が入賞し,コーセーの化粧コンパクト「アディクション リミテッド コンパクトII」(制作:吉田コスメワークス,朝日印刷,日本コーバン)と月桂冠の酒瓶「エコカップ」(制作:凸版印刷)が経済産業大臣賞を受賞した。また開催第50回目を記念して設けたロングライフ・パッケージング部門では,10年以上ほぼ同一のデザインで販売されたものが評価され,明治の「明治ブルガリアヨーグルト」(制作:大日本印刷,王子パッケージング,東罐興業,厚木プラスチック,石原化学工業)が大賞を受賞した。

日本印刷産業連合会が「事業者のためのGHG排出量算定ガイドライン」発行
 日本印刷産業連合会は3月,『事業者のためのGHG排出量算定ガイドラインVersion 1.0』を発行した。GHG(温室効果ガス)排出量に関し,カーボンフットプリントの概要やCO2排出量算定についてまとめた。とくに紙箱一般,紙ラベル,紙袋,軟包装材料について例を挙げている。A5判,158ページ。非売品。

日本印刷産業連合会が容器包装での環境セミナー
 日本印刷産業連合会は4月15日,東京・新富の日本印刷会館で印刷業界での容器包装についてリサイクルとカーボンフットプリントに関する説明会を開いた。「容器包装リサイクル法への対応状況」を凸版印刷の横尾耕一氏が,「容器包装のCFP制度への対応」について大日本印刷の長谷川浩氏が講演した。

IT機器複合展開催
 「ファインテックジャパン」をはじめとしたIT機器の複合展が4月13日〜15日,有明の東京ビッグサイトで開かれた。主催はリードエグジビションジャパン。ファインテックジャパンではブリヂストンの電子ペーパーが注目を集めたほか,韓国企業や台湾企業はインパクトある裸眼3Dディスプレイを展示した。「プリンテッドエレクトロニクスフェア」ではトライテック,富士フイルム,武藤工業などが産業用インクジェット技術を展示したほか,中沼アートスクリーンがスクリーン印刷による機能材料を,「高機能フィルム技術展」では千代田グラビヤが材料の塗布技術を紹介した。

コニカミノルタ,卓上型分光測色計の新製品を発表
 コニカミノルタセンシングは,卓上型の分光測色計「CM-3600A」(サイドポート型)と 「CM-3610A」(ボトムポート型)を5月に発売する。プラスチックや繊維,塗料,薬品・化粧品分野など製造業における色彩管理を支援する。従来シリーズのSCIとSCEの同時測定,蛍光色の測定,反射色と透過色の両方を1台で測定できる機能を継承し,データの互換性もある。

大日本スクリーン,カタログ印刷におけるCFP認証を取得
 大日本スクリーン製造メディアアンドプレシジョンテクノロジーカンパニーは経済産業省が進めている「カーボンフットプリント制度」(CFP制度)において,同社製品カタログへのCFPマーク使用許諾認証を3月に取得した。写真化学が取得した中間財の認証結果を引用しながら,原材料の調達,生産,流通,使用・維持管理,廃棄・リサイクルにおけるCO2排出量を算出した。これにより,4月から当該カンパニーの製品カタログにCFPマークを記載することでCO2排出量の「見える化」を図り,同制度の普及を喚起していく。

リンテック,シャツの袖に貼る虫よけ透明ラベル発売
 リンテックは4月15日,ラベンダーから抽出した香り成分が持つ虫よけ効果を利用した,粘着ラベルタイプの虫よけグッズ「虫よけdeラベル」の新シリーズとして,シャツの袖や襟元などに貼っても目立ちにくい「虫よけdeラベル クリアタイプ」を発表,4月中旬から全国のゴルフ場などで発売を始めた。

東京機械製作所,千葉県に新拠点が完成
 東京機械製作所が千葉・かずさアカデミアパーク内に建設を進めていた新生産拠点「TKSかずさテクノセンター」が完成し,4月5日に竣工式を行った。総面積10万5000m2に設計・研究開発施設,製造工場,事務所,倉庫を配置した。敷地面積の35%を緑化スペースにし,将来的に新エネルギー発電設備の導入も検討している。本稼動は7月の予定。

全日本青年印刷人協議会ほか,来年2月に交流イベント開催
 全日本青年印刷人協議会,全国印刷緑友会,日本青年会議所メディア印刷部会,日本グラフィックサービス工業会SPACE21,全日本紙器段ボール箱工業組合連合会青年部協議会は2012年2月4日パシフィコ横浜で「PrintNext」を開催する。各種セミナー,ディスカッション,体験プログラムが行われる。4月18日からテーマに沿った公式ポスターデザインの募集を始めた。

日本印刷産業連合会,「印刷の月」PRポスター公募開始
 日本印刷産業連合会は,「9月印刷の月“2011年印刷文化典”」のPRポスターデザインの公募を始めた。“一般部門”と“学生部門”があり,最優秀賞には賞状と賞金20万円が贈られる。規格はA2判,プロセス4色以内。締切は7月5日(到着分)。

全国グラビア,記念式典を来年に延期
 全国グラビア協同組合連合会は,6月29日に予定していた創立45周年記念事業の延期を発表した。東北関東大震災の影響を鑑みたもので,1年後の開催を目指す。

4月19日にソーシャルメディア活用でセミナー
 レヴァンテ・インターナショナルとビジュアル・プロセッシング・ジャパンは4月19日,東京・渋谷のビジュアル・プロセッシング・ジャパンでソーシャルメディア活用についてセミナーを開く。「ネット通販が変わる “ソーシャルショッピング”というキーワード」と「クラウド,ASP,すぐに使えるソーシャルECエンジン“HAYABUSA隼”」の題で講演する。参加無料,要予約。
https://f.msgs.jp/webapp/form/12835_rzs_76/index.do

4月20日〜5月16日,毎日広告デザイン賞作品展
 日本デザインコミッティーと毎日新聞社は4月20日〜5月16日,東京・松屋銀座で「第78回毎日広告デザイン賞入賞作品展」を催す。4月20日〜5月2日が“一般公募の部”,5月4日〜16日が“広告主参加作品の部”となる。入場無料。問合せ,電話03-3561-2572。

4月21日,印刷OEM研究会が定例会
 印刷OEM研究会は4月21日,東京・茅場町の印刷健保会館で定例会を開く。実証実験を進めているOEM関係構築の模擬取引の結果報告および震災の影響について情報交換を行う。問合せは同事務局,電話03-3750-1516。

4月21日,第4回「モリサワ文字文化フォーラム」開催
 モリサワは,第4回モリサワ文字文化フォーラム「“現代日本の漢字文化”:新しい常用漢字をめぐって」を4月21日,大阪・大国町の同社で開催する。2010年11月に29年ぶりに改訂された「常用漢字表」について,文化審議会国語分科会委員としてこの作成に参画した京都大学の阿辻哲次教授に,改訂の必要性や目的を聞く。参加費無料,要予約。
http://www.morisawa.co.jp/corp/effort/forum/

4月22日,VPJがメディアマーケティングとブランドの無料セミナー
 ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは4月22日,東京・渋谷の同社で「次世代ミックスメディアマーケティングとブランドマネジメントの実践:制作工期短縮とコスト削減を実現するITソリューション」のセミナーを催す。参加無料,要予約。
http://f.msgs.jp/r/c.do?Qa_3_4p_rzs

4月22日〜5月15日,女子美で法隆寺のコロタイプ展
 4月22日〜5月15日,神奈川県相模原市の女子美術大学美術館で「法隆寺金堂壁画をうつす コロタイプと画家による模写制作展」が催される。
 また,5月7日に同大学相模原キャンパス10号館1階1011教室で,コロタイプについてのフォーラムが開かれる。同大学の永井信一名誉教授(美術史家)による「法隆寺金堂壁画の魅力」,同大学の松本俊喬名誉教授(日本画家)による「壁画模写制作の回想」の各講演と,便利堂コロタイプ工房の山本修氏によるワークショップ「コロタイプ印刷を体験しよう」で構成。入館,参加無料。
http://www.joshibi.ac.jp/tagblocks/museum/news/museumlist/0000002532.html

4月26日,VPJがクラウド利用の制作フローでセミナー
 ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは4月26日,東京・渋谷の同社でクラウドサービスを利用した制作ワークフローに関するセミナーを開く。研文社の活用事例のほか,製品紹介およびクラウドを利用した校正ワークフローについて提案する。参加無料,要予約。
http://f.msgs.jp/r/c.do?S8_1zM_4w_rzs

4月27日,VPJがIT技術セミナー
 ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは4月27日,東京・渋谷の同社で印刷会社に向けたIT技術活用セミナーを開く。オンラインワークフローとプリプレスの効率化について,印刷データを活用したオンラインサービス戦略についてそれぞれ紹介する。参加無料,要予約。
http://f.msgs.jp/r/c.do?S1_3_4u_rzs

4月27日〜5月22日,「かみの道具4 ネンチャクシコウ展」
 かみの工作所と福永紙工は4月27日〜5月22日,東京・六本木のAXISビルで「かみの道具4 ネンチャクシコウ展」を開く。粘着素材の可能性を広げるデザイナーの作品が出展される。
http://www.kaminokousakujo.jp/exhibition/index.html

株式会社印刷学会出版部のWebサイトでは,
書籍『印刷現場の予防保全』の「印刷業の地震・水害対策」をテキストデータのみですが公開しています。
地震編
http://www.japanprinter.co.jp/pages/hozen-1.html
水害編
http://www.japanprinter.co.jp/pages/hozen-2.html

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shukan@japanprinter.co.jp

週刊『印刷雑誌』2巻17号
2011年4月18日発行
編集長:高尾悠太
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

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