週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻43号 2011年10月31日
Japan Printer weekly vol.2, no.43
毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

富士ゼロックス,拡大教科書のためのデジタルデータ運用ガイドを公開
 富士ゼロックスは,弱視児童や生徒のために一人ひとりの視力にあうように教科書の文字や絵を大きく写して作成した「拡大教科書」を製作するための「教科書デジタルデータ」の運用ガイド・活用マニュアルを作成した。10月27日より同社Webページで公開した。

パレード,自費出版の電子書籍化サービス始める
 パレードは自費出版サービス「ピープレス」を運営している。これまで既刊本を対象に電子書籍化のサービスを行っていたが,10月26日から新刊本も対象に同サービスを始めた。iTunes / App Storeの「ブック」カテゴリーでダウンロード販売を行う。販売した売上の50%を著者に支払う。

大日本印刷,丸善の輸入カレンダー販売管理にICタグを利用
 大日本印刷は10月25日,丸善・丸の内本店の輸入カレンダー販売や在庫管理にICタグシステムを提供すると発表した。同システムで使うUHF帯ICタグは,通信距離が長く重なっても一括読み取りが可能で,書店や各種小売店が導入しやすいよう10円台と低価格化を図った。丸善での検証では,洋書の棚卸し業務における1時間のデータ処理件数が,バーコードでは約500冊だったのに対し,ICタグでは約3300冊と約6倍の作業効率となった。

大日本印刷,公衆無線LANを使ったプッシュ型情報配信サービス開始
 大日本印刷はコネクトフリーと共同で10月26日より,スマートフォンなどのモバイル端末を利用する生活者向けに,公衆無線LANを使い,プッシュ型で広告やキャンペーン情報などを配信するサービスを始めた。同サービスは,同無線LANを使ったモバイル端末で閲覧したWebサイト上に,自動的に広告やお得情報を表示してプロモーションを行う。今回,MARUZEN&ジュンク堂渋谷店で導入し,蔵書の在庫検索やツイッターによる情報発信,ECサイトへの誘導などを提供する。

山櫻,MUDコンペティション受賞作を製品化
 山櫻はストライプ柄のガイドを封筒表面に印刷し,手書き文字が曲がりにくいように配慮された「UD封筒」を発売した。このデザインは「第4回メディア・ユニバーサルデザインコンペティション」で最優秀賞を受賞した学生作品を製品化したもの。

コダック,オンデマンド両面印刷用ペーパー発売
 コダックは11月から,写真画質用のオンデマンド両面印刷用紙「Kodak Professional Endura EPペーパー」を発売する。写真グレードのベース素材の採用(EP-Lペーパーは高品質レジンコートベースを採用)により,アルバム,フォトブックなどのオンデマンド印刷で,従来の銀塩ペーパーのプリントと同等のデジタル印刷物が得られる。ドライタイプ・インクトナー・デジタル印刷機用の「EP-Dペーパー」は,CIE白色度95,用紙重量180g/m2,厚さ170μm,裁断方向横目。リキッドタイプ・インクトナー・デジタル印刷機用の「EP-Lペーパー」は,CIE白色度96,用紙重量220g/m2,厚さ220μm。ともに裁断方向横目で,18×12インチ700枚入り2万648円,A3判ノビ19×13インチ650枚入り2万1925円。

コンテンツワークス,フォトブックの特急便始める
 コンテンツワークスは,フォトブック作成サービス「Photoback」にて,最短翌日着となる「Photoback特急便」を10月26日から始めたと発表した。営業日午前3時までに注文を受けると,最短翌日または翌々営業日までにフォトブックを届ける。

パイオテック,転写プリントシステム販売
 パイオテックは,微細なデザインや細線,グラデーションなどを原画に忠実に効率良く転写できるプリントシステム「Piotec Wow」をカシオ電子工業と共同開発し,11月1日から販売すると発表した。透明トナー搭載のプリンタ「GE5000W1」と転写紙「WoW7.5」で構成。

日本印刷技術協会,DTPエキスパートに321人が合格
 日本印刷技術協会は,8月21日に実施した「第36期DTPエキスパート認証試験」「第12期クロスメディアエキスパート認証試験」「第7回色評価士検定」の合格者の受験番号をWebで発表した。DTPエキスパート認証試験は受験者641人のうち321人が合格。更新試験では,対象者3197人のうち2771人が受験し,2749人が合格。また過去2年以内に資格を失効した人を対象にした再取得制度では,20人の申請者のうち18人が合格。
 クロスメディアエキスパート認証試験は210人の総受験者のうち82人が合格。4期と8期の合格者を対象にした更新試験では,71人の対象者のうち67人が申請,全員が課題やレポートを提出し,合格。色評価士検定では,12人の受験者のうち,6人が合格。

紅屋オフセット,川島工場竣工
 紅屋オフセットは埼玉県川島(かわじま)町に建設中だった新工場が完成,10月から稼働を始めた。20人の従業員で,オフ輪A横全判,B縦半裁判各1台,菊全判4色機,菊半裁判4色機,同2色機などを設備している。10月28日,同社は修跋式と竣工内覧会を行い,得意先170人が祝った。

東京機械製作所,木更津に工場・技術センターを竣工
 東京機械製作所は千葉県木更津市に建設中だった新工場「TKSかずさテクノセンター」が3月に完成,4月から稼働を始めた。同社は10月25日・26日,披露祝賀会と内覧会を開き,2日間合わせ400人が祝った。

日本印刷産業連合会,グリーンプリンティング認定工場交流会
 日本印刷産業連合会は10月26日,東京・新富の日本印刷会館で「GP認定工場交流会」を行った。第21回GP工場認定式ではオフセット部門6社,シール印刷部門1社が発表され,第9回GP工場更新認定では6社が発表された。また東京インキの浅見博氏が,同社が取り組んでいるGP紙機材認定対応の商材について説明したほか,サステイナブル・デザイン研究所の西原弘氏が古紙リサイクルの仕組みと環境に与える影響について解説した。

FFGS,インクジェット技術と「One Stop Promotion」のセミナー
 富士フイルムグラフィックシステムズは10月26日・27日,東京・西麻布の富士フイルムでセミナーを開いた。両社から,商業印刷やデータプリント,パッケージ印刷などのさまざまな分野で活用が広がっているインクジェット出力の方式や特徴,インクやヘッドの技術動向の解説があった。また印刷企業の体質向上支援のため,Webを使って印刷データを一元管理するワークフローや,デジタル印刷機による付加価値印刷,樹脂型フレキソ製版システムやパッケージ印刷向けインクジェットプルーファー,無処理CTP版や検版装置,版材に使われるアルミニウムの再利用などによる環境配慮,といった提案があった。

クォードテック,印刷機シミュレーターのセミナー
 クォードテック日本支店は10月25日,東京・新富の日本印刷会館で印刷機シミュレーター「SHOTS」のセミナーを開いた。同ソフトはフランスのシナップス社が開発したもので,印刷工程の作業とそれによる印刷結果の変化をPC上で再現し,時間や資材のコストも算出する。参加者は同ソフトの操作方法を学んだほか,ソフトが出題した印刷トラブルの課題に取り組み,見当合わせやインキ量・湿し水量の調整などを行った。

ハイデルフォーラム,人間関係を円滑にするリーダーのあり方を聞く
 ハイデルベルグ・レディース・フォーラムは10月28日,東京・東品川のハイデルベルグ・ジャパンでセミナーを開いた。「経営者のリーダーシップとマネジメント」のテーマでマネジメントサポートグループの古谷治子氏が管理職に求められる部下のモチベーション上げ方や求められる役割,ビジネスの理念を解説した。

日本画像学会,電子ペーパーとプリンテッドエレクトロニクスの研究会
 日本画像学会は10月26日・27日,パシフィコ横浜で「電子ペーパーとそれを支えるプリンテッドエレクトロニクスの最新動向」をテーマに研究会を開いた。電子ペーパーの表示技術や紙との比較,視覚や身体特性,プリンテッドエレクトロニクスなど電子ペーパー8件,デジタルファブリケーション5件の発表があった。

千葉大,未来の印刷応用技術を考える
 千葉大学産学連携・知的財産機構は10月25日,西千葉の同大学で「新産業創生プロデュース活動“Future Printing:プリンテッドエレクトロニクス,質感イメージング”」を開いた。「Printed Electronics」と題し同大学大学院工学研究科の工藤一浩教授は,有機エレクトロニクスに関し安価で大量複製に向く印刷技術の可能性を解説した。「質感再現イメージング」と題し融合科学研究科の津村徳道准教授は,医療分野にも応用できる,色彩を超えた光沢感やザラザラ感など物体からの反射による光学的な現象のシミュレーションを紹介した。

クォーク,Oberon Technologies社とWeb to Printで提携
 クォークソフトウェア社は10月20日,自動パブリッシングとXMLベースのソフトウェアによるソリューションを提供する米国Oberon Technologies社と提携したと発表した。両社は,クォークのWeb to Print Systemをベースとしたソリューションを提供し,Oberon社がコンサルティングや導入,設定,カスタマイズ,エンドユーザーのトレーニングなどを担当する。

クォーク,Web to Printの新製品を発表
 クォークソフトウェア社は10月25日,広告やマーケティング,出力サービスを行う企業向けのWeb to Printソリューションの最新版「Quark Web to Print System 9.1」を発表した。Webブラウザでデザインテンプレートにアクセスし,そのテンプレートを利用してブランドイメージを統一したマーケティング資料を作成できるもの。新たに仏独語にも対応したほか,頻繁に使用するデザイン要素の作成を自動化する機能も加えた。

クォーク,MacUserアワードで年間最優秀出版製品に選出
 クォークソフトウェア社は10月24日,印刷物の制作およびiPad用アプリの作成・発行ができる同社のソフト「QuarkXPress9.1」が,Appleユーザー向けに毎年発売された製品の中で優秀なものを表彰する「MacUserアワード」の出版カテゴリーで最優秀製品に選ばれたと発表した。

11月5日・6日,金羊社が「ミニ・印刷のいろは展」
 金羊社は11月5日・6日,東京・鵜の木の同社で,オールライト工房とともに「ミニ・印刷のいろは展」を開く。活版印刷の体験やバナナペーパーの紹介,特色インキや貼り箱,凸版シール印刷などの展示がある。入場無料。
http://www.kinyosha.co.jp/news/index.html

11月10日,VPJがオンラインプルーフセミナー
 ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは11月10日,東京・渋谷の同社で,オンラインプルーフに関するセミナーを催す。参加無料,要予約。
http://f.msgs.jp/r/c.do?14J_3_5O_rzs

11月14日・15日,オンデマンドプリンティング推進委員会が講座
 オンデマンドプリンティング推進委員会は11月14日・15日,東京の市ヶ谷健保会館で「第42回オンデマンド印刷実践マーケティング集中講座」を催す。参加費91,350円(昼食代含む)
http://www.odpjapan.com/seminar/schedule.html

11月16日〜18日,パシフィコ横浜で組込み総合技術展
 11月16日〜18日,パシフィコ横浜で「Embedded Technology 2011 / 組込み総合技術展」が開かれる。主催は組込みシステム技術協会。デジタルフォントを携帯電話やカーナビ,家電製品などの組込み分野にも提供しているモリサワは,組込みフォント「KeiType」やAndroid OSを搭載した機器向けの「Android対応書体」,UD(ユニバーサルデザイン)書体などを紹介する。
http://www.jasa.or.jp/et/

11月18日・19日,日本印刷技術協会が福岡で地域会員の集いとセミナー開催
 日本印刷技術協会は11月18日・19日,ホテル福岡ガーデンパレスで地域会員の集い「JUMP九州2011」を開く。参加費6000円(懇親会費込み)。
http://www.jagat.jp/content/view/3190
 また19日に福岡県印刷会館でセミナーを催す。参加費1講座3000円,2講座5000円。
http://www.jagat.jp/content/view/2587

11月19日,ミューラー・マルティニが大阪でセミナーと実演会
 ミューラー・マルティニジャパンは11月19日,東大阪市の同社サービスステーションで「大阪STNオープンハウス・セミナー:デジタル印刷は製本を変えるのか」を開く。IGAS2011報告と「中綴じ機の計画保全について」の講演会,プレストE90中綴じ機の紹介と実演運転で構成。問合せは,電話072-964-5660。

11月22日,日本印刷技術協会が経営シンポジウム
 日本印刷技術協会は11月22日,東京・千代田区立内幸町ホールで「不易流行の経営〜事業承継と新創業を考える」をテーマに「JAGAT 経営シンポジウム2011」を催す。「経営者になる 経営者を育てる」と題し一橋大学大学院国際企業戦略研究科・菅野寛教授による基調講演,および「事業承継と新創業〜新たな領域への挑戦」と題し,菅野氏をモデレータに金羊社・浅野健社長,不二印刷・井戸剛社長,日本電鍍(でんと)工業・伊藤麻美社長が討論する。参加費は,会員12,600円,一般15,750円。
http://www.jagat.jp/content/view/3191/400/

12月6日,日本印刷学会がプリンテッドエレクトロニクスのセミナー
 日本印刷学会は12月6日,東京・新富の日本印刷会館で「2011年度第2回E&S研究会セミナー“プリンテッドエレクトロニクスを推進する最新スクリーン印刷技術”」を開く。「スクリーン印刷がプリンテッドエレクトロニクスの安定生産プロセスとして最もふさわしい理由」をエスピーソリューションの佐野康氏が,「スクリーン印刷の課題を克服した,超高強度スクリーンメッシュによる“無変形スクリーン版”」をアサダメッシュの諸富康宏氏が,「高細線スクリーン印刷用導電性銀ペーストとレオロジーの基礎」(仮)をトーヨーケムの舘野宏之氏が,「クリーン印刷による有機トランジスタの製作とアンビエントエレクトロニクスへの展開」を東京大学の関谷毅氏がそれぞれ講演予定。参加費は,会員・協賛団体所属員6,000円,教職員・シニア2,000円,学生1,000円,会員外8,000円。
http://www.jspst.org/event/111206.html

12月7日,日本印刷学会がフレキソ研究会
 日本印刷学会は12月7日,東京・新富の日本印刷会館で「平成23年度 フレキソ研究会 第1回勉強会」を催す。「最新レーザー彫刻セラミック(LEC)ロールの技術動向」と題し,プラクスエア工学の川辺剛士氏が講演する。参加費2000円。
http://www.jspst.org/event/111207.html

2012年3月11日,日本印刷技術協会がDTP,クロスメディアエキスパート試験
 日本印刷技術協会は2012年3月11日,東京・大阪・名古屋・福岡(予定)で「第37期DTPエキスパート認証試験」を行う。受験料20,000円,郵送受付は2012年1月11日〜2月10日,個人受験Web受付は2012年1月11日〜2月17日。
 また同日,「第13期クロスメディアエキスパート認証試験」を行う。受験料15,000円,郵送受付2012年1月11日〜2月10日,個人受験Web受付2012年1月11日〜2月17日。
http://www.jagat.jp/content/blogcategory/42/306/
http://www.jagat.jp/content/blogcategory/112/403/

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shukan@japanprinter.co.jp

週刊『印刷雑誌』2巻43号
2011年10月31日発行
編集兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

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