週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻40号 2011年10月11日
Japan Printer weekly vol.2, no.40
毎週月曜日10時発行

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

大洋印刷発行の記念誌が反響
 大洋印刷社が創立80周年を記念して8月に発行した「消える紙,消えない紙。」は300ページの内容に17種類の紙,5色のインキを使い,コピーライトをメインとした飽きさせない会社案内を目指して作られた。発行後は広告デザイン誌に取り上げられるなど反響が大きく,営業先での話のきっかけとしても有用のため,新規の顧客獲得にもつながっている。

藤原印刷,印刷費用を通してNPO活動に寄付
 藤原印刷は今までの印刷料金からコストダウンした差額をNPO法人育て上げネットに寄付する「キフ印刷」を始めた。身近な印刷物を利用し,中小企業や個人にも社会支援に取り組むことができる。希望者には活動の可視化のため,キフ印刷のロゴデータが渡され,印刷物に組み込むことができる。

国立情報学研究所,未来の読書を体験する実験室を神田神保町にオープン
 国立情報学研究所は9月30日,電子書籍端末,紙の本,パソコンを自由に組み合わせて未来の読書を体験できる公開実験室「e読書ラボ」を,東京・神田神保町にオープンしたと発表した。電子書籍端末やソフトウェアの試用に止まらず,一読者として,じっくり1冊の本と向き合って読書できる空間を提供する。今後,利用者と一緒に,未来の読書環境はどうあるべきかを考えるためのオープンスペースに育てていく。

DNPアートコミュニケーションズ,デザイン作品集の電子書籍版
 大日本印刷の子会社で美術関連のコンテンツビジネスを行うDNPアートコミュニケーションズは10月5日,DNP文化振興財団が発行するグラフィックデザイナー作品集シリーズ『ggg Books』の100号刊行を記念し,トゥ・ディファクトが運営する電子書籍販売サイト「honto」で同書籍の電子書籍版の販売を始めた。各500円。

DNPデジタルコム,印刷データを用いた電子雑誌を制作
 大日本印刷の子会社で電子メディアの企画制作を行うDNPデジタルコムは10月3日,紙の印刷に用いたDTPデータを使ったデジタル雑誌制作支援として,JTBパブリッシングが発行する旅行雑誌「るるぶ京都 '11〜'12」のデジタル雑誌アプリを受託制作したと発表した。紙の誌面レイアウトをそのまま再現したほか,気に入った記事を切り抜いて保存できる機能や,行きたい場所や店舗の情報を整理できる機能などを設けた。App StoreとAndroidマーケットで販売する。700円。

竹橋コミュニティスクエア,レンタルオフィス価格改定
 帆風は10月1日,同社が運営する印刷関連会社専用レンタルオフィス「竹橋コミュニティスクエア」の家賃を,これまでの8万円から4万円に価格を改定,初期費用も半額とした。同スクエアは日本初の印刷会社による印刷関連会社のための専用レンタルオフィスで,電話・FAX・インターネット回線を完備し専任の受付もいて留守時の電話や荷物対応などもサポートしている。地下鉄竹橋駅(東京駅隣)直結と東京の中心地にあり,首都圏外の印刷会社は東京での営業に専念できる。これまで6年間で延べ77社の印刷関連会社が利用している。

オープンエンド,ePubの生成ソフト有料版発表
 オープンエンドは,MS-Wordファイルから,iPADやAndroid端末,PCなどで閲覧できる標準的電子書籍形式ePubファイルを生成するフリーソフトの公開に続き,有料版「Smart ePubプロ版」を10月3日に発売した。ビジネス文書の電子書籍化ニーズに的を絞った編集ソフト。49,000円。11月30日まで,キャンペーン特別価格で提供している。

ダイナコムウェア,日本語フォント262書体パッケージ発表
 ダイナコムウェアは10月6日,3710書体を収録した「DynaFont TypeMuseum 3710 TrueType for Windows / Macintosh」を11月4日に発売すると発表した。日本語フォントは262書体,特典フォント3448書体収録し,「ハガキテンプレート40点」「イラストカット・素材100点」も付録。オープン価格。

ローランドディー.ジー.,クラフト用切削加工機発表
 ローランドディー.ジー.は10月5日,回転する刃物でアクリル板などの樹脂を切削する加工機「iModela iM-01」を11月9日から発売すると発表した。絵を描くように付属のソフトから入力すれば立体物を成型できる。78,720円。

ナナオ,液晶モニターがグッドデザイン賞受賞
 ナナオは10月4日,同社の68cm(27.0)型液晶モニター「EIZO ColorEdge CG275W」が2011年度のグッドデザイン賞を受賞したと発表した。

リコー,ペンタックスリコーイメージング(株)を発足
 (株)リコーは,10月1日付けで,「ペンタックスリコーイメージング株式会社」を完全子会社として発足させた。これに先立ち,HOYA(株)は,PENTAXイメージング・システム事業を,HOYAの新設子会社であるペンタックスイメージング(株)に,吸収分割および事業譲渡によって承継した。リコーは,同日同社の発行済株式100%を取得し,本件取引を完了。同時に,社名変更を行った。リコーは,新会社の発足により,従来のリコーのデジタルカメラ事業に加えて,さらに一般消費者向け製品やサービスの強化に努める。

日本大昭和板紙,段ボール原紙・特殊板紙値上げ
 日本大昭和板紙は10月4日,段ボール原紙および特殊板紙の価格を11月21日出荷分より10%以上値上げすると発表した。

プリントパック,新社屋稼働
 プリントパックは京都市向日町に新社屋が完成し,本社として9月26日より稼働を始めた。同社は10月3日,得意先を中心に新社屋の披露会を催した。生産設備は高感度UV仕様の両面専用8色機2台やCTP 3台からスタートしている。住所は,京都府向日市森本町野田3-1。従来の本社(京都市右京区西院月双町)は京都工場として稼働している。

フォレスト,オープンハウス開催
 製版会社のフォレストは10月6日・7日,東京・飯田橋の同社で自社案内と商品の展示を行うオープンハウスを催した。ストーンペーパーや竹パルプを使ったエコ印刷や,社員の得意分野を使った楽譜や中国語,数式などの組版技術を紹介したほか,特殊加工のパッケージや食品印刷などの得意分野をもつ他社と協力し,受注窓口としてワンストップサービスで商品を提供できることを紹介した。

アキヤマインターナショナル,LED-UV搭載両面多色オフセット印刷機
 アキヤマインターナショナルは10月7日・8日,茨城・菅生町の工場で,LED-UV硬化システム搭載の両面多色オフセット印刷機「MEGA Jprint40・44」の内覧会を開いた。同機はパナソニック電工SUNXが新開発した高出力・長距離照射のLED-UV装置を採用し,両面印刷の速乾性や省スペース,省エネルギーなどの向上と環境対応を図った。また版交換の時間短縮のため全色同位相システムを搭載し,8版を約3分で交換できる。

近畿小森会,コミュニケーションを学ぶ
 近畿小森会は10月6日,大阪・中之島のリーガロイヤルホテルで講演会を催した。小森コーポレーションの小森善治社長から基調報告としてデジタルメディアの台頭や新興国からの輸入増,広告費低減などの動向が見て取れる欧米の印刷市場の話を,また「ハイブリッドUVシステム導入の効果と成功事例」として同社の杉山博幸氏から高感度UVシステムの導入事例やオフセット印刷による即時性と20枚での色合わせを聞いた。
 さらに,落語家で上方落語協会幹事長の桂春之輔師匠から落語「死ぬなら今」を聞き,同氏と大阪大学招聘教授の高島幸次氏による「師匠と弟子,教師と学生,上司と部下」をテーマとした対談により,世代間で難しいコミュニケーションのあり方を学んだ。

日本印刷学会西部支部,電子書籍の標準化セミナー
 日本印刷学会西部支部は10月7日,大阪・大国町のモリサワで「電子書籍の標準化:現状と課題」をテーマに講演会を催した。シャープの花田恵太郎氏は,モバイル文書フォーマットXMDFを解説し,読者がフォーマットを意識しないで利用できる環境整備や,書籍購入の市場を話した。アンテナハウスの村上真雄氏は,EPUBに関する世界の言語対応と日本の動きを紹介し,実際の特徴を説明した。大日本印刷の岡素裕氏は,ビジネスモデルからフォーマット,権利関係までの問題点を挙げ,電子書店・オンライン書店・リアル書店から出版市場全体の底上げと消費者ニーズに対応する姿勢を強調した。

日本印刷学会グラビア研究会,関東グラビア協同組合と軟包装最新技術を紹介
 日本印刷学会グラビア研究会は関東グラビア協同組合とともに10月4日,東京・新富の日本印刷会館で「環境とユーザーのために,グラビア印刷はどのように発展していくか」をテーマに研究例会を開いた。食品包装衛生,包装材料の環境配慮,静電気,特色の色管理,デジタル印刷機に関する5件の講演があった。

東京JC印刷部会,アメリカ印刷企業の視察報告
 東京JC印刷部会は10月4日,東京・飯田橋のホテルグランドパレスで総会を開き,決算,事業報告が行われ,議事が承認された。セミナーではアドピアの臼田真人氏がアメリカの先進的な印刷企業を視察したさいの内容を報告し,顧客の抱える問題を捉えるためのきっかけ作りや,受注に対する最適化の選択肢を持つことが重要だと語った。

米国のゴルフ雑誌出版社がiPad向け電子雑誌を発行
 米国の出版社 Netminder Communications,Inc.は10月6日,コネチカット州内のゴルフ関連施設の情報を提供する同社の雑誌「CTGolfer.com Course Guide 2011」のiPad向けアプリの販売を始めた。制作にクォークソフトウェア社のiPad用アプリ作成ソフトとソリューションを用い,同州内のゴルフコースの一覧やコース種類別の地図,スライドショーやコースの写真などを収録した。

10月16日まで,東京工芸大学で世界の若手グラフィックデザイナーを紹介
 東京工芸大学とニューヨークアートディレクターズクラブ(NY ADC)は10月16日まで,東京・中野の同大学ギャラリーで「NY ADCヤングガン展」を開いている。30歳以下で2年の実社会経験があるデザイナーを顕彰する国際賞「ADCヤングガン」の受賞作品展で,日本では初の開催となる。グラフィック作家36人を含む50人の作家と作品を紹介している。本来この巡回展は受賞作家の紹介文と作品の写真のみの展示だが,日本での同展は一部作品の実物も見ることができる。
http://public-image.org/pickup/2011/09/14/ny-adc-younggun.html

10月21日まで,Digital Magazine Awards 2011募集
 クォークソフトウェア社は10月21日まで「Digital Magazine Awards 2011」の応募を受け付けている。同賞は,デジタル出版物や編集者,デザイナーなどデジタルパブリッシング業界の優れた作品や人材を表彰する国際的なアワード。最終選考対象者の発表は11月予定,受賞者発表は11月30日。
http://www.digitalmagazineawards.com/

10月29日まで,ギンザ・グラフィック・ギャラリーで過去100人のデザイン展
 東京のギンザ・グラフィック・ギャラリーは10月29日まで,同ギャラリー開設25周年と書籍『gggBooks』100号の刊行を記念した「100 gggBooks 100 Graphic Designers」展を開いている。同書籍は著名なグラフィックデザイナーの作品集で,同展は同書籍で登場した100人(日本65人,海外35人)の代表作各1点を紹介している。また,10月5日に発売した同書籍の電子書籍版も会場に設置されたiPadで見ることができる。
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

2012年3月4日まで,大日本印刷がデジタル技術で古代エジプト美術を紹介
 大日本印刷は2012年3月4日まで,東京・五反田の同社にある「ルーヴル-DNPミュージアムラボ」で「来世のための供物展:古代エジプト美術から読み解く永遠の生への思い」を開いている。フランスのルーヴル美術館から来日した古代エジプトの石碑や彫像など7点をデジタル技術を使って解説するもので,古代エジプト美術に込められた死生観への理解を来場者がより深められる鑑賞方法を提供する。
http://museumlab.jp/

10月12日〜10月14日,東京ビッグサイトでeドキュメントJAPAN
10月12日〜10月14日,東京ビッグサイトでeドキュメントJAPAN2011「49th画像情報マネジメントショウ」が開催される。主催は日本画像情報マネジメント協会,日経BP社。
http://expo.nikkeibp.co.jp/e-doc/2011/

10月14日,印刷技術懇談会がIGASおさらいセミナー
 印刷技術懇談会は10月14日,中野区弥生町の東京工芸大学でセミナーを催す。「IGAS2011にみるデジタル印刷の進展と印刷市場の動向」としてバリューマシーンインターナショナルの宮本泰夫副社長が講演する。会費1000円。
http://www.ingikon.cup.com/24latest_meeting_index.htm

10月15日〜19日,四谷でペーパークラフト展
 日本ペーパークラフト協会は10月15日〜19日,東京の四谷ランプ坂ギャラリーで「ペーパークラフト展」を催す。15日・16日には「小学生のためのペーパークラフト作り方教室」も開く。参加無料,教室参加は要予約。
http://www.j-papercraft.com/archives/585

10月18日から,TooがDigital Publishing Suiteセミナー
 Tooは,セミナー「実践!Adobe Digital Publishing Suite」を次の日程と場所で開く。10月18日グランキューブ大阪,10月19日東京アップルジャパン,10月21日名古屋キヤノンマーケティングジャパン。受講無料(事前予約制)。
http://www.too.com/event/2011/1018adps/
http://www.too.com/event/2011/1019adps/
http://www.too.com/event/2011/1021adps/

10月20日,日本印刷技術協会が地域会員の集い
 日本印刷技術協会は地域会員の集い「JUMP中国・四国2011」を10月20日にKKRホテル広島で催す。「地域活性化のための業務連携クラウド」「地域主導の観光情報流通プラットフォームの実施と印刷コンテンツの利活用」「これからの印刷会社を支えるのは“人材”である」のテーマの講演がある。参加費は6,000円(税込み,懇親会込み)
http://www.jagat.jp/content/view/3080/400/

10月20日〜11月4日,竹尾がペーパーショウ
 竹尾は10月20日〜11月4日,東京・神田錦町の同社見本帳本店ほか,都内の数書店で「TAKEO PAPER SHOW 2011本」を催す。入場無料。
http://www.takeo.co.jp/site/event/papershow/2011.html

10月21日・22日,光文堂が名古屋で製本機材展開催
 光文堂は10月21日・22日,名古屋・福江の同社技術サービスセンターで「第35回最新製本省力化機材展」を開く。21日は「印刷業界にとって取り組みやすいデジタルサイネージ」「製本機械の正しいメンテナンス方法と静電気トラブル対処法」のセミナーも催す。
http://www.kobundo.co.jp/event/event_index.html

10月26日,日本編集制作協会が編集セミナー
 日本編集制作協会は10月26日,東京・一ツ橋の日本教育会館で第8回編集講座拡大セミナー「変動する出版界を生き抜くために」を催す。筑摩書房の菊池明郎会長,講談社の出樋一親氏,研究社の関戸雅男社長が講演。会員3500円,一般4000円。要申込。
http://www.ajec.or.jp/?p=3430

10月26日,日本印刷産業連合会GP工場交流会
 日本印刷産業連合会は10月26日,東京・新富の日本印刷会館でグリーンプリンティング(GP)工場交流会を催す。認定式のほか,古紙のリサイクルのセミナーも開く。参加無料,要予約。問合せは同連合会,電話03-3553-6051。

10月28日,日本印刷技術協会が電子書籍ビジネスのセミナー
 日本印刷技術協会は10月28日,東京・杉並の同協会で電子書籍ビジネスに関するセミナーを開く。参加費は10,500円。
http://www.jagat.jp/content/view/3037/395//

11月5日より,東京TDCがグラフィックデザインの講習会
 東京タイプディレクターズクラブは東京のDNP銀座ビルで,次の日程でグラフィックデザインの講習会「希望塾」を開く。11月5日・12日は「ローマン体のバランスとスペーシング」をテーマに小林章氏が,19日は「サブトラクション:その考え方と手法」をテーマにアレキサンダー・ゲルマン氏が,26日は「あなたの算用数字を見せて」をテーマに仲條正義氏が,12月3日は「デザインの可能性」をテーマに徳田祐司氏が,講義やワークショップ,作品講評を行う。参加費は計5回で一般25,000円,学生および前回塾生22,000円。http://www.tdctokyo.org/kibou/

2012年7月4日〜6日,東京ビッグサイトで第1回クリエイターEXPO
 「第1回クリエイターEXPO東京」が2012年7月4日〜6日,東京ビッグサイトで開催される。イラストレーターや画家,写真家,作家,ブックデザイナー などのクリエイター個人が出展する。主催はリードエグジビションジャパンで,「東京国際ブックフェア」と同会場で実施される。
http://www.creator-expo.jp/

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http://www.tpc-cs.com/

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週刊『印刷雑誌』2巻40号
2011年10月11日発行
編集兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

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