週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻36号 2011年9月12日
Japan Printer weekly vol.2, no.36
毎週月曜日10時発行(発行日が祝祭日のときは翌日発行)

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

錦明印刷,フォトブック表紙作成機含め3点の新製品発表
 錦明印刷は9月1日,次の3点の新製品を発表した。フォトブック表紙作成機「CaseMaker 650M」はA4判縦・横,A5判縦・横,KG横,30cmおよび20cmスクエアサイズと5サイズ,5タイプのオリジナルのハードカバーを2〜3分で製作する。200万円。
 箔押しデジタルプリンタ「Foil Xpress」はPCにつなぎ,写真アルバム,手帳やカレンダー,祝辞の招待状,ギフト商品などに,金箔や銀箔のデザイン文字や印章などを箔押しする。200万円。インクジェット印刷用保護スプレー「Protective Spray 400ml」は埃や塵,指紋などからの保護に加え,出力品質を変えずに耐水性,耐光性を向上させる。1本3990円など。

イトックスサプライ,オンデマンド機を使用したクリアファイルシステムを開発
 日本ヒューチャアとイトックスサプライはこのたび,オンデマンド機を使用したクリアファイルシステムを開発したと発表した。型抜き工程を省く新工程(オンデマンド機で印刷,折り・溶着加工),専用メディア(型抜き,折り筋加工済み)を商品化,手軽に設備できる小型溶着機の開発が特徴。IGAS展(9月16日〜21日,東京ビッグサイト)で富士フイルムグラフィックシステムズとリコージャパンのブースで実演する。

GMGジャパン,IGASでインクジェットプルーフソリューションを紹介
 ドイツGMG社の日本法人,GMGジャパンはIGASでカラーマネージメント技術を展示する。オフセット印刷,デジタルオフセット,フォトブック,ビルボードの領域にわけて紹介する。

竹尾,パッケージ向けファンシーペーパー
 竹尾は9月9日,紙の風合いを生かしたパッケージ用紙として新製品「気包紙(きほうし)」の発売を発表した。同製品は,デザイナーの工藤青石氏および日清紡ペーパープロダクツと協力して開発したもので,3種類の風合いがあり,それぞれ非塗工紙と塗工紙を用意した。針葉樹パルプを60%配合して強度を確保したほか,耐光性や折り適性,防汚,防キズなどのパッケージに必要な機能を備え,グリーン電力の使用など環境対応も図った。

マツモト,電子書籍とオンデマンド出版に対応
 マツモトは9月5日,オンデマンド印刷による1冊からの出版に特化したWebサービス「ホンニナル出版」を刷新し,電子書籍制作にも対応した。また,同サービスで作成した電子書籍や紙の書籍を販売・展示するサイト「CARGO(カーゴ)」を付設した。利用者は,同サイトが提供するフォーマットで書籍データを作り,電子書籍や小部数印刷などの出力方式を選べる。電子書籍は販売価格を0円から設定できる。

エイムズ,電子出版の総合プラットフォームを提供
 エイムズは9月6日,電子出版の総合プラットフォームを提供するWebサイト「文楽」を開設した。PC,タブレットPC,スマートフォンに対応し,EPUB形式の電子書籍の購入や保存,制作,販売,紹介ができる。電子書籍の制作は無料で,同プラットフォーム以外で作成したEPUB形式の書籍も販売・公開が可能(販売システム利用料は8%+100円/件)。

グラフィック,印刷通販で写真の画像補正サービス
 グラフィックは9月5日,同社の印刷通販において,写真画像を専門スタッフが補正して印刷物に仕上げるサービスを始めた。画像それぞれの性質を見極め,印刷用紙に応じた補正で最良の色表現ができるよう調整する。補正1点につき300円の格安・短納期のコースと,任意の色調補正や特殊加工の注文をできるコース(料金は見積もりで算出)がある。

エム・ピー・テクノロジーズ,PC環境での帳票印刷のネットワーク課題を解決
 エム・ピー・テクノロジーズは9月7日,ドイツ・コルタード社のネットワークソリューション「ThinPrint(シンプリント)」をPC環境での帳票印刷市場に展開することを発表した。同ソリューションは,独自の技術により印刷データを圧縮して帯域を制御することでネットワーク帯域を確保し,大量の印刷や狭帯域での印刷が顧客側のPC操作に影響を及ぼすことを防ぐ。

ダイヤ工業,ホログラムの新製品発表
 ダイヤ工業は9月9日,ホルムアルデヒドの溶出がない「ダイヤホログラム」のウレタンコートタイプ「ラメ・グリッター」を9月21日から発売すると発表した。

勇進印刷,小森の予防保全で安定生産・安定品質
 勇進印刷(埼玉)は,2010年に小森コーポレーションの予防保全支援プログラムを導入した。定期的に印刷機の診断を受けたところ2009年度に比べ,修理件数64%減,停止時間82%減,修理費用88%減となった。とくに突発修理は2009年度が19件,停止時間117時間,修理費用189万円だったが,2010年度は6件・21時間・31万円と減少した。
 また同社は今年5月,小森コーポレーションの高感度UVシステム搭載の菊全判5色機を増設した。1・2色の出版印刷から,薬の能書やカラー販促印刷などへの拡充を目指している。

ギフト・ショー,機能性を備えたシールを紹介
 9月6日〜9日に有明の東京ビッグサイトで,ビジネスガイド社が主催する「ギフト・ショー」が開かれた。オム印刷は,情報漏洩を防ぐシールを加工したメモ用紙や,布の端切れを使ったシール,蓄光機能のあるシールなどを提案した。ユニバースパッケージは,壁や扉に写真を貼れるシール状の額縁や,クリアファイルや冊子,ギフトなどの表面に貼るとカードや名刺などを挿入できるポケットになるシール,貼り合わせると携帯灰皿になるシールなどを出展した。国際紙パルプ商事はオフィス用途向けに,針金を使わず冊子を製本する卓上型の「エコ・プレスバインダー」や,ペーパークラフトの人形などを紹介した。

中部小森会,金沢で開催
 小森コーポレーション製印刷機ユーザーで組織する小森会は9月7日,ホテル日航金沢で講演会を開いた。「業態変革への挑戦:100選企業に学ぶ業態変革実践プラン」と題しアサプリの松岡祐司社長からの質問形式で,セントラルプロフィックスの田畠義之,ダイムの安平健一の両社長が,自社の特徴を述べた。両社とも製版会社から印刷会社に舵を切ったが,印刷立ち会いの率先やカラーマネージメントを重視した製版により,他社にはまねできないビジネスモデルを構築している。

震災時の事業継続を学ぶ
 神奈川県印刷関連産業協議会は9月9日,横浜の崎陽軒本店で「非常時想定セミナー」を開いた。川上彰久会長は,震災時の事業継続計画を共有し,参加者にセミナーの内容を一つでも役立てて欲しいと述べた。ハリウコミュニケーションズの針生英一社長は体験した東日本大震災当時の状況や業務再開までの様子を説明したほか,防災科学技術研究所の棚田俊収理学博士が学術的な見地から今後誘発される地震の予想や備えを解説した。

朗文堂,板倉雅宣著『ハンドプレス・手引き印刷機』発行
 朗文堂は『ハンドプレス・手引き印刷機』を発行した。板倉雅宣による調査研究書。B5判104ページ,1900円+税。

10月14日まで,竹尾で「贈る箱」展
 竹尾は10月14日まで東京・神田の見本帖本店で,「贈る箱」展を開いている。7組のデザイナーが同展テーマで,同社のパッケージ用紙新製品「気包紙」を使って制作したパッケージを展示している。紙の質感や白色性などを活かした作品を見られる。入場無料,土日祝日は休館。問合せは,03-3292-3669。
http://www.takeo.co.jp/site/event/central/201105.html

10月まで,国際コンペ「東京TDC賞2012」作品募集
 東京タイプディレクターズクラブは,国内外のタイポグラフィやタイプデザインを評価する「東京TDC賞2012」の作品を募集している。応募締切は,RGB部門10月21日,その他の部門の郵送受付10月28日。
http://tdctokyo.org/jpn/?page_id=568

12月1日まで,王子ペーパーライブラリーで企画展「STAND!!!!」
 東京・銀座の王子ペーパーライブラリーは12月1日まで,企画展「STAND!!!!」を開いている。産業用紙を特集したほか,女性デザイナーから見たファンシーペーパーの可能性,林業の実状なども紹介。入場無料,土・日・祝日休館。
http://www.ojigroup.net/designers/library/exhibition/index.html

9月16日,プリントミックスがWebの知識や電子書籍の知識講座
 プリントミックスは9月16日,東京のルノワール新宿三丁目ビッグスビル店で「DTP虎の穴:印刷メディアとWeb基本知識・電子書籍」講座を開く。また10月14日と28日に,画像データの知識や処理方法を解説する講座も開く。いずれも参加費は,一般5000円,会員2000円。要予約,定員15人。
http://www.printmix.org/modules/pico/index.php?content_id=68

9月27日,日本印刷技術協会がデジタル印刷ビジネス拡大をテーマにセミナー
 日本印刷技術協会は9月27日,東京・杉並の同協会でデジタル印刷ビジネス拡大をテーマにセミナーを開く。「我が社の活用事例と成功のポイント」と題し錦明印刷の塚田司郎社長と林誠英氏が話すほか,ブライター・レイターの山下潤一郎氏を交え討論も行う。参加費10,500円。
http://www.jagat.jp/content/view/3099/401/

9月29日,プリントミックスが電話営業のセミナー
 プリントミックスは9月29日,東京のルノワール新宿三丁目ビッグスビル店でセミナー「印刷営業の新規テレアポはこうやって取る!」を開く。コンサルタントの小澤陽一氏が,顧客新規開拓のためのターゲット選定や電話営業の要点を解説。演習も行う。参加費は,一般3000円,会員無料。要予約,定員30人。
http://www.printmix.org/modules/pico/index.php?content_id=69

10月18日・19日,ダイレクトメール協会が成功事例分析セミナー
 日本ダイレクト・メール協会は10月18日・19日,東京・神保町の日本教育会館で「全日本DM大賞入選作を分析する」をテーマにセミナーを催す。会員1コマ5000円(一般6000円),6コマ2日券20,000円(一般21,000円)など。
http://www.jdma.or.jp/event/10-12.html

10月21日・22日,広島で多彩な印刷産業セミナー
 広島県印刷工業組合と中国印刷機材協議会は10月21日・22日,KKRホテル広島で,多様なセミナーで構成する「2011印刷産業夢メッセ」を開く。全日本印刷工業組合連合会の島村博之副会長による「ソリューション・プロバイダーへの挑戦」,フリーパレット集客施設研究所の藤村正宏代表による「モノを売るな!体験を売れ!!」の基調講演のほか,24のセミナーなどで構成。参加費6000円。問合せは,実行委員会(電話082-293-0906)。

2012年10月20日・21日,日本出版学会が「第15回国際出版フォーラム」
 日本出版学会は創立45周年を記念し,2012年10月20日・21日に「第15回国際出版フォーラム」を東京経済大学で開催する。現在,その寄付を募っている。
http://www.shuppan.jp/yotei/376--45-.html

◇広告◇
当社新刊の『印刷現場のつくり方―お客様の獲得に向けて―』(川名茂樹著)が9月15日に発売されます。写真や図版を多用して,印刷現場の物品管理や使い方など,細かな点までわかりやすく解説します。巻末に切り離して使えるチェックシートを付属。定価3780円です。印刷会社の経営者,現場オペレーターの必携参考書としてぜひお買い求め下さい。
http://www.japanprinter.co.jp/cgi-bin/bkdatabase/bookdatabase.cgi?key=978-4-87085-203-7

※本誌(週刊『印刷雑誌』)の会員(無料)になられた方には,毎週発行と同時に,メールでご案内させていただきます。ご希望の方は,下記メールアドレスへ「週刊『印刷雑誌』会員希望」とメールしてください。
shukan@japanprinter.co.jp

週刊『印刷雑誌』2巻36号
2011年9月12日発行
編集兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部


 

go home

(C)2010 Insatsu Gakkai Shuppanbu Ltd.
All rights reserved.