週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』2巻34号 2011年8月29日
Japan Printer weekly vol.2, no.34
毎週月曜日10時発行(発行日が祝祭日のときは翌日発行)

週刊『印刷雑誌』は,印刷会社に限らず,印刷物を購入する人,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』(1470円)と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

グラパックジャパン,動く印刷物を発表
 グラパックジャパンは8月23日,動く印刷物「Wedys」を発表した。従来技術の多画像分割のレンチキュラーではなく,マイクロレンズアレイ(ドットレンズ)に独自の高解像度画像技術を適合させ,マーク・シンボルなどの画像が視角に応じて裸眼でスムーズに動くもの。国際印刷機材展IGAS(9月16日〜21日,東京ビッグサイト)にも出展する。

エプソン,ビジネス系のプリンタ新商品発表
 セイコーエプソンとエプソン販売は8月24日,ビジネス系のインクジェットプリンタと複合機,および電子写真方式のページプリンタと複合機の新製品を発表した。次の機種。
 A4・A3判ノビ対応インクジェット複合機3機種(5万〜6万円),A4・A3判ノビ対応モノクロ・カラーインクジェットプリンタ3機種(3万〜4万円),A3判モノクロページプリンタ5機種(5万〜14万円),A4判ページ複合機3機種(2万〜7万円)。

山櫻,封筒向けインクジェットプリンタ発売
 山櫻は8月4日,A4判毎秒1枚出力のインクジェットプリンタ「ASTROJET M1」の販売を始めた。222.8mmのライン型プリントヘッドでワンパス出力し,解像度1600dpi,用紙厚0.1〜0.5mmのはがきから角2封筒に対応する。169万円。
 また,販売終了となっていた「CARD MATE」シリーズの搬送経路およびローラー部品を清掃するための消耗品「クリーニングシート」の代替品を8月1日から発売した。15枚入り3800円。

光文堂とオープンエンド,組版機からDTPへの移行を支援する製品発表
 光文堂とオープンエンドは8月22日,ページ物の印刷物製作に対応したパッケージ製品「KBD Four」を発表した。Word原稿からのページ物組版,伝票・帳票制作,新聞・広報誌の段組,Excelからの表組,などの機能があるInDesignプラグインと連携ソフトの集合製品。1セット目98万円,2セット目以降30万円。

日本ヒューレット・パッカード,インクでエコマーク取得
 日本ヒューレット・パッカードは8月25日,屋外広告に対応する大判プリンタ用水性インク「HP Latexインク」が,(財)日本環境協会によって環境保全に役立つと認められた商品につけられる環境ラベル「エコマーク」を取得したと発表した。屋外広告用インクとして業界初の取得と言う。サイン&ディスプレイショウ(9月1日〜3日,東京ビッグサイト)でも紹介する。

トッパングループ,被災地域での移動図書館開始
 凸版印刷をはじめとするトッパングループは,7月11日から東日本大震災の被災地の仮設住宅地域を巡回する移動図書館「ブックワゴン」(2台)の活動を行っている。仙台市内の書店の書籍売上情報を参考に購入した図書とともに,協力各社や同社社員からの寄贈本を1台あたり約2500冊積んでいる。2012年3月末日まで実施予定。

大日本印刷,社内報でCFPマーク取得
 大日本印刷はカーボンフットプリント(CFP)マークの普及に取り組んでいるが,企業の社内報では初となるCFPマークの使用許諾を,同社グループの社内報『DNP Family』で取得したと発表した。同誌は年4回,約4万部をグループ社員に配布している。CFPマークを表示した最新号Vol.34は8月31日に完成予定。

共同印刷,触覚識別可能なカード提供
 共同印刷は8月25日,国際規格に則った「TIM(触覚識別マーク)加工サービス」による,指の感触で識別可能なカードの発行サービスを始めたと発表した。TIMとは,最大18個の凸点を用いてカードの利用者自身が識別できるマークをカード上に形成するもので,利用者は,カードに刻印されたTIMの形や位置に触れることで,複数のカードから目的のカードを識別したり,ATM機器などへの挿入方向を確認したりできる。視覚障害者や高齢者などにも向く。長野銀行に採用され,9月1日から発行予定。

ハイデル,IGASに省電力UVやキーレスUV印刷機を出展
 ハイデルベルグ・ジャパンは8月25日,IGASへの出展概要を発表した。他メディアとの共存および新たな付加価値を提唱し,全体最適を謳う。新製品では,菊全判8色両面兼用オフセット印刷機に付けたオゾンレスの省電力型UVシステム「LE(Low Energy) UV」,菊四裁判4色機に付けたキーレスUVシステム「アニカラーUV」などを出展する。

東洋インキ,カラーUDの事例紹介
 東洋インキは8月25日,東京・京橋の同社で「カラーユニバーサルデザイン事例紹介セミナー」を開いた。同社の武田一孝氏がカラーユニバーサルデザインの配色支援ツール「UDing」について,1万本以上がメーカーや行政,学校などに配布され,公共交通機関や企業で実際に利用されている事例を話した。また,デザイン制作におけるカラーユニバーサルデザインの活用方法を作例とともに解説した講演が行われた。

FFGSとゼロックス,デジタル印刷の動向を紹介
 富士フイルムグラフィックシステムズ(FFGS)と富士ゼロックス東京は8月26日,東京・竹橋のFFGSでデジタル印刷に関しセミナーを催した。富士ゼロックスの鳥海浩二氏が顧客の顧客を考えたマーケティングや企業コミュニケーションを解説し,FFGSの井出覚也氏がPDFとJDF運用による処理や多様な出力機へのワークフローを紹介した。
 講演のほか,両社のワークフローやPOD,錦明印刷のフォトブック用製本機,ホリゾンの製本機,エプソンの溶剤インクジェットプリンタなどの見学会も催した。

ハイデル・フォーラム21,顧客倍増を聞く
 ハイデルベルグ社製品ユーザーを中心に組織するハイデル・フォーラム21は8月25日,水道橋の東京ドームホテルで関東甲信越静地区会を開いた。「“浪速のカリスマ添乗員”が実践する顧客倍増法」と題し,カリスマ添乗員と呼ばれる日本旅行の平田進也氏から,お客様に喜んでもらうことがすべてであるというポイントを聞いた。

9月1日〜3日,札幌で北海道情報・印刷産業機材展
 「北海道情報・印刷産業機材展」が9月1日〜3日,アクセスサッポロで開催される。主催は同展実行委員会。
http://www.print.or.jp/event/20110602.html

9月1日〜3日,東京ビッグサイトで「サイン&ディスプレイショウ」
 9月1日〜3日に東京ビッグサイトで,サイン・ディスプレイの資材や素材,加工機器などの展示会「サイン&ディスプレイショウ」が開かれる。主催は東京屋外広告美術協同組合。印刷関連では,大判プリンタやインクジェットメディア,ラミネーター,レーザー加工機,出力サービスなどの関連各社が出展する。
http://www.tokobi.or.jp/sds2011/index.html

9月2日,日本印刷学会が臨時総会
 日本印刷学会は「一般社団法人」への移行に伴い,9月2日,東京・新富の日本印刷会館で臨時総会を開く。
http://www.jspst.org/index.html

9月22日・23日,はんこビジネスの展示会
 はんこビジネスとオーダーグッズの展示会「印章21世紀展&オーダーグッズビジネスショー」が9月22日・23日,東京・池袋のサンシャインシティで開かれる。主催は印章21世紀委員会。印章,文具やカッティングシート,ギフト,デジタルプリントなどの関連メーカーが出展する。入場無料。
http://www.gendai-press.co.jp/21ten/index.html

12月2日,日本画像学会が京都で研究討論会
 日本画像学会は12月2日,ハートピア京都で第108回研究討論会Imaging Conference JAPAN 2011 Fall Meetingを行う。9月9日まで発表者を募集している。
http://www.isj-imaging.org/event/conference/ICJ2011F/ICJ2011F_info.html

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週刊『印刷雑誌』2巻34号
2011年8月29日発行
編集長:高尾悠太
発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

 

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