週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』1巻34号 2010年12月20日
Japan Printer weekly vol.1, no.34
毎週月曜日10時発行(発行日が祝祭日のときは翌日発行)

週刊『印刷雑誌』は,印刷に興味がある人を対象にした無料のWebメディアです。
紙メディアである技術専門誌の月刊『印刷雑誌』と連携し,印刷に関係した情報を中心に毎週月曜日発行します。

デジタルカタパルト,コミックサイトで無料キャンペーン
 デジタルカタパルトは12月15日〜2011年1月18日,同社の運営するサイト「ソク読み」でのコミック購入者を対象に,人気コミック31タイトルの中から1人につき1タイトルの第一巻を提供するキャンペーンを行っている。同サイトは小学館のPC向けデジタルコミックのオフィシャルショップとして始まり,現在は11出版社の1万7000巻を提供している。

NRMパブリッシング,iPad向けデジタルカーマガジン創刊
 NRMパブリッシングはビジュアル・プロセッシング・ジャパンのiPad向けデジタルマガジン制作ツール「WoodWing Enterprise」を導入し,10月25日にiPad向けの自動車月刊雑誌『Bagnole』(バニョール)を創刊,配信を始めた。同ツールは組版ソフトInDesignのデータをベースにコンテンツやアプリが制作できるもので,NRMパブリッシングでは今後,電子書籍や電子写真集の発行も同誌と並行して行う予定。

美術出版ネットワーク,コミュニケーション機能付きビュアーを発表
 美術出版ネットワークは12月16日,人と人とのつながりを助けるコミュニケーション機能を持ったタブレット端末向けビュアー「ドッグイヤー」を発表した。同閲覧ソフトは短文を投稿,閲覧するサービスTwitterを利用し,読者や広告主がコメントを伝える機能のほか,ダウンロード後に行ったコンテンツの追加や修正なども反映される。PDFファイルや写真,画像などのさまざまなフォーマットに対応する予定で,対応端末はSamsung Galaxy Tabをはじめタブレット型端末向けに順次拡大予定。

ユウ・コーポレーション,100枚からのロットで最安値提供を目指す
 ユウ・コーポレーションは12月14日,のぼり旗制作Webサイト「のぼり別注屋」を発表した。同サイトではフルカラーダイレクト昇華プリントを使用し,1000枚の発注において1枚360円で提供する。発注者がデータ入稿することで経費を削減した。

凸版印刷,Webキャンペーン支援サービスを提供
 凸版印刷は12月17日より,Twitterを活用したWebキャンペーンの総合支援サービス「ツイキャン」の提供を始めた。Webキャンペーンの企画から,システムの供給,事務局の運営までを一括で提供する。PCや携帯電話などで手軽に情報を受発信できるTwitterと参加が容易なWebのキャンペーンを組み合わせたもので,消費者は参加に必要な情報入力が不要で参加でき,企業は各種手続き処理などの作業負荷を軽減できる。

金羊社,エンタテインメントパッケージアワードを発表
 金羊社とEMIミュージック・ジャパンは「エンタテインメントパッケージアワード」の授賞式を12月17日,東京・鵜の木の金羊社で開いた。全国の学生が応募した音楽CDのジャケットおよびパッケージのデザイン1925作品から,大賞は東京モード学園の齋藤友鯉子氏が「LOVE JAZZ」をテーマに手描きのイラストとグラフィックデザインを組み合わせたジャケットデザインが受賞した。
 また金羊社は,2011年1月14日〜2月3日に東京・蒲田のギャラリー鴻で開かれるLPレコードジャケットデザインの展覧会「洋楽ROCK&POPS1000枚のLPジャケット展」に協力する。
 さらに,同社が運営する音楽Webサイト「MUSICSHELF」に掲載しているお勧めの楽曲リストをまとめた書籍「5000 SONGS:プレイリストで楽しむ私的名曲セレクション」が12月24日,ヤマハミュージックメディアより発行される。ミュージシャンや音楽ライター,俳優,アイドル歌手,漫画家などの選曲と楽曲のレビューを紹介している。2100円。

ベビーユニバース,Illustrator用プラグインを発売
 ベビーユニバースは12月15日,Adobe Illustrator用プラグインで,余分なポイントの削除,近接するパスや端点の接続など最適化を行うソフト「AIPath-Pro(エーアイパスプロ)」を発売した。これまで手間がかかっていた折線パスの円弧化などのデータ修正のほか,パスの一括削除や合体などが行える。1万円。

クレオ,一般向けDTPソフトを更新
 クレオは,一般向けのDTPソフト「パーソナル編集長Ver.9」を2011年2月4日から発売する。ページ設定や見出しの作成,写真加工機能などを追加し,学校や自治体,小型店舗などの新聞,冊子,チラシ作りに向く。Windows OS対応のみ。1万6800円。

日本印刷技術協会,DTPエキスパートガイド7版刊行
 日本印刷技術協会は12月15日,『DTPエキスパート受験サポートガイド:第7版』を刊行した。DTPエキスパート認証試験に必要な知識を5つに分け,カテゴリー別に学習できる。付属の正解率チェックシートで得意,不得意分野の確認ができる。A5判,290ページ,1650円。

阪急阪神百貨店,凸版印刷と共同でポイントチャージ型電子商品券発行
 阪急阪神百貨店は凸版印刷と共同で,提携する各社が発行するポイントの有効利用を推進するためのポイントチャージ型電子商品券「カエトクカード」を2011年1月初旬より発行する。同カードは阪急百貨店,阪神百貨店,高島屋で利用でき,ポイントを電子データとしてカードに還元ポイントをチャージするため,商品や金券に交換せずに利用でき,複数種類のポイントを集約できる。サービス提携先には,ジェーシービーや三井住友カード,関西電力など8社が参加を予定している。

大日本印刷,Web上の新たなポイントサービスと会員交流を促進
 大日本印刷の子会社DNPソーシャルリンクは12月13日に同社が提供していたポイントサービス「マイポイント」を,ソーシャルサービスを融合して「エルネ」として刷新したと発表した。同サービスは,インターネットを利用したダイレクトマーケティングを展開し,インターネット上で無料会員制のポイントプログラムを運営,会員の獲得ポイントに応じて商品券や連携ポイントサービスを提供する。このほかに新商品,サービスの体験サイトや共同購入型クーポンの検索,比較サイトを提供する。

日本hp,湿式トナーデジタル印刷機の普及機投入
 日本ヒューレット・パッカードは12月17日,湿式トナーデジタル印刷機「HP Indigo 3550」を発売した。従来機の生産性と品質を継承しつつ,価格を抑えた普及機モデルで,小ロットから中ロットのデジタル印刷市場へ参入を図る印刷会社を対象とする。A3判ノビに対応し,最高出力速度(A4判換算)はカラーで毎分68ページ,モノクロで毎分272ページ(オプション使用時)。本体は2790万円で,出力ページ数に応じて課金するクリックチャージ(トナー,消耗品代)と固定額の保守費用がかかる。新規導入を検討する印刷会社に向けたリースプログラムや,10台限定で発売キャンペーン特価での販売も行う。

三菱製紙,カラー印画紙を値上げ
 三菱製紙は,銀写真プリント用カラー印画紙の価格改定を2011年2月1日出荷分から行う。対象はカラー印画紙「Grace」の全製品で,現行より平均15%値上げする。

大日本スクリーンのフォント,高速道路標識が採用
 大日本スクリーン製造は12月14日,同社のヒラギノフォントが東日本,中日本,西日本高速道路による高速道路の案内標識に使用される和文書体として採用され,設置が進んでいると発表した。採用書体は「ヒラギノ角ゴシック体W5」で,文字のつぶれにくさや瞬間的な認識力の高さが評価された。

女性誌の媒体特性と意識調査,購読者は消費行動が活発
 大日本印刷と子会社のエムズコミュニケイトは12月13日,3月に行った女性誌の媒体特性や購読者の掲載広告に対する意識などに関する調査結果を発表した。15〜34歳の女性4000人を対象にWebで調査し,約半数が女性誌を3ヵ月に1度購入し,TVやWebに比べ掲載商品の印象が良くなる,生活への影響度が高いなどと考えている。また,購読者は立ち読みを含む非購読者に比べ商品やサービスへの関心が高く消費活動が活発であるなどの結果が出た。

CSRレポート,発行各社はWeb活用を強化
 凸版印刷は12月15日,国内企業50社が2010年度に発行した環境報告書やCSR(企業の社会的責任)レポートの調査結果を発表した。報告書アワード受賞企業やCSR評価ランキング上位企業を中心とした50社を対象に調査し,冊子を発行しない企業は5社でWebサイトは全社で強化しており,両者を組み合わせた活用が進んでいる結果となった。また,開示内容では二酸化炭素排出量削減の長期目標を開示した企業が約3割に増加したと報告した。

新藤,カレンダーで初のカーボンフットプリントを取得
 印刷会社の新藤は12月15日,同社の2011年カレンダーで国内初となるカーボンフットプリントの使用許諾を得たと発表した。同カレンダーでは2002年より同社が取り組む省エネルギー効果のほか,アルミニウムのクローズドループリサイクルで製造した刷版を使用して印刷し,環境負荷をより低減した。

OEM研究会,会員間でのOEM実証実験を検討
 印刷OEM研究会は12月15日,東京・鵜の木の金羊社で定例会を開いた。同じデータならばどの会社でも同様の印刷物を仕上げられるとする印刷OEM関係の構築に向けた実証実験の経過として,会員数社から集めた色校正,刷版,印刷管理方法のアンケート結果を報告した。またカラーマッチングを他社が担うリモートプルーフの実験結果も紹介した。次回は1月27日に茅場町の印刷健保会館で開催予定。

印刷志の会,水なし印刷の動向を学ぶ
 テクノロールが主催する印刷志の会は12月17日,東京・浅草の同社で勉強会を開いた。東レの畑貴久,斧理人の両氏を講師に,水なし平版印刷の基本的機構や版材特性,印刷におけるメリット・デメリットなど技術について学んだほか,環境対応が注目される一般市場で,半数以上の企業CSRレポートが水なし印刷を採用しているなど営業側面からの話も聞いた。

FFGS,環境経営支援を開始
 富士フイルムグラフィックシステムズは12月13日,印刷会社の環境経営を支援する「FFGS環境ソリューション」の提供を始めた。人材育成から工場設計までを支援するプログラム「FFGSバリューアップヘキサゴン」に新設するもので,「環境教育」「省エネ診断」「環境改善」の側面から印刷会社の環境経営支援や工程改善を行う。印刷会社の要望に合わせたメニュー提供のほか,自治体などが実施する省エネ診断との組み合わせで費用負担も抑える。

ビジュアル・プロセッシング・ジャパン,ショールーム開設
 ビジュアル・プロセッシング・ジャパンは12月17日,東京都渋谷区の同社にiPadなどのタブレット機器,Web-CMSシステム,デジタル印刷機を常設しクロスメディア展開を実演するラウンジを開設したと発表した。来場は,要予約。

日本印刷産業連合会,GP認定工場が新規17工場
 日本印刷産業連合会は12月14日,グリーンプリンティング認定工場に関し,新規17工場,更新10工場,全体で249工場が認定されたと発表した。

画像4学会,LED光源の研究会
 日本印刷学会,画像電子学会,日本画像学会,日本写真学会で構成する画像4学会は12月15日,東京・新富の日本印刷会館で「新しい光源と画像再現技術:LED光源を中心として」をテーマに合同研究会を開いた。
 LED照明や,LEDを利用したオフィス向けフルカラー複合機,製版や印刷における色評価用光源としてのLEDの活用,カラーテレビの4および5原色ディスプレイ,小型プロジェクターを内蔵したデジタルカメラについて,東芝ライテックの小谷朋子,富士ゼロックスアドバンストテクノロジーの竹内英夫,凸版印刷の三橋徹,シャープの冨沢一成,ニコンの後藤孝夫の各氏が講演した。

日本アグフア・ゲバルト,創立60周年
 日本アグフア・ゲバルトは,今年12月で創立60周年となった。同社は12月15日,大崎のニューオータニイン東京で顧客や取引先130人を招待し,記念パーティを催した。

ハイデルベルグ・ジャパン,新社長にソーレン・フェーバー・ラーセン氏
 ハイデルベルグ・ジャパンは,山本幸平・代表取締役社長が12月31日で退任し,2011年1月1日から代表取締役社長にソーレン・フェーバー・ラーセン氏(Soren Faber Larsen,54歳)が就任すると発表した。

2011年1月15日・16日に,ものづくり立国・日本フェスタ
 厚生労働省は,ものづくりに携わる人材の確保育成を目的に,1月15日・16日,東京ビッグサイトで「“ものづくり立国・日本”次世代フェスタ」を催す。入場無料。
http://www.ginou-nippon.jp/

2011年1月21日・22日,光文堂新春機材展
 光文堂は2011年1月21日・22日,第47回「新春機材展」を名古屋の吹上ホール(名古屋市中小企業振興会館)で開催する。併設セミナー「ビジネスの方向転換を支えるデジタル印刷」「拡大するデジタルサイネージを掴め」も行う。展示会入場無料,セミナーは無料だが要予約。
http://www.kobundo.co.jp/

2011年1月21日,日本印刷技術協会が名古屋で会員の集い
 日本印刷技術協会は2011年1月21日に,ホテル名古屋ガーデンパレスで会員の集い「JUMP中部2011」を開く。参加費8000円,2人以上2人目から6000円。
http://www.jagat.jp/content/view/2486/380/

アドビ,2月1日に電子出版フォーラム
 アドビシステムズは,2011年2月1日に東京のベルサール六本木で「Adobe Digital Publishingフォーラム」を催す。同社の電子出版ソリューションAdobe Digital Publishing Suiteによるビジネス展開や,すでにコンテンツ制作に着手しているユーザーの事例紹介,最新の電子書籍フォーマットで日本語対応のePub3.0の詳細などを紹介する。参加無料,要登録。
http://adobe-digipub.jp/event/index.html

日本印刷学会西部支部,2月25日にデジタル印刷とオフセット印刷のセミナー
 日本印刷学会西部支部は2月25日,大阪・大国町のモリサワで「時代が求める印刷技術講習会その2:ディジタルプレスとオフセット印刷の将来を探る」を開く。鈴木美術印刷,東洋紙業高速印刷,西川コミュニケーションズの専門家が講演予定。参加費は,会員4000円,非会員7000円。
http://www.jspst.org/seibu.jspst.org/index.html

街づくりの展示会,3月8日から開催
 未来の街づくりと流通・小売業に向けた情報発信の展示会「街づくり・流通ルネサンス2011」が3月8日〜11日,東京ビッグサイトで開催される。JAPAN SHOP,建築・建材展,リテールテックJAPAN,IC CARD World,SECURITY SHOW,ライティング・フェア,フランチャイズ・ショーの複合展で,主催は日本経済新聞社。フランチャイズ・ショーのみ10日まで。入場料1500円,Webサイトからの事前申込みで無料。
http://www.shopbiz.jp/

印刷博物館,4月23日から「空海からのおくりもの」展
 印刷博物館は,2011年4月23日から7月18日まで春期企画展「空海からのおくりもの:高野山の書庫の扉をひらく」を催す。和歌山県高野山で秘蔵されていた日本中世の書物や版画,版木などを東京で初公開する。
http://www.printing-museum.org/

昭和館,3月19日から「ポスターでたどる戦中・戦後」の展示会
 東京・九段下にある昭和館は「ポスターでたどる戦中・戦後」の企画展を催す。第1期「事業・政策を中心として」を2011年3月19日〜4月17日,第2期「商業・催事を中心として」を4月19日〜5月15日に開く。3月19日,4月9日,4月16日には展示資料に関する講演会も予定している。
http://www.showakan.go.jp/

PRINT CHINA,4月9日から広東で
 「PRINT CHINA 2011」が2011年4月9日〜13日,中国広東省の広東現代国際展覧センターで開催される。同展は北京国際印刷技術展示会「CHINA PRINT」の姉妹展として2007年から4年に1回開催する印刷産業総合展。展示面積は約80,000m2,2007年の出展者は1047社(その内,海外出展者282社)で,来場者は延べ10万4204人(その内,海外来場者3428人)。主催は,中国印刷及び設備器材工業協会,広東省政府新聞出版局・経済貿易委員会,東莞市政府,広東省印刷複製業協会など。出展申込は,1月31日まで。
http://www.chinainfo-jp.com/expo/print-china.html

上海国際印刷・包装・製紙産業総合展,7月に
 「第19回中国上海国際印刷・包装・製紙産業総合展(PPP)&フォーラム」が7月6〜9日,上海新国際博覧センターで開催される。「中国上海国際デジタル&エクスプレス印刷設備展」「上海国際ラベルショー」「上海国際紙業&生活用紙展示会」「上海国際印刷・包装製品交易会」「第19回中国上海国際広告・サイン・ディスプレイ産業総合展&フォーラム」の複合展で,展示面積は150,000m2。主催は,中国印刷及び設備器材工業協会,中国印協フレキソ印刷分会,上海市印刷産業協会,上海印刷技術研究所,上海市包装技術協会,上海万博集団(現代展覧)など。出展申込は6月6日まで。
http://www.chinainfo-jp.com/expo/ppp.html

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shukan@japanprinter.co.jp

週刊『印刷雑誌』1巻34号
2010年12月20日発行
編集長兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部

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