週刊『印刷雑誌』

週刊『印刷雑誌』1巻7号 2010年6月21日
Japan Printer weekly vol.1, no.7

本メディアは,紙メディアである月刊『印刷雑誌』と連携し,月刊誌では遅くなってしまう情報を中心に掲載します。グラフィックアーツに携わる方々のお役に立てば幸いです。

日本印刷学会,産学研究発表の場を展開
 日本印刷学会は6月17日・18日,東京・新富の日本印刷会館で第123回春期研究発表会を開催した。一般研究発表23件のほか,特別講演「高付加価値印刷:立体印刷技術HALSについて」(湯本好英/グラパックジャパン),「電子ペーパーの最新技術」(鈴木明/リコー),技術賞受賞講演「枚葉多色印刷機圧胴ジャケットの開発」(横山和弘/東京印刷機材トレーディング),「無処理サーマルCTP版材(ET-S・ET-SH)の開発」(園川浩二/富士フイルム)があった。(詳細は月刊『印刷雑誌』8月号)

小森みちのく会,顧客に支持される経営
 小森みちのく会は6月15日,ホテルメトロポリタン仙台で総会・講演会を開いた。「お客様に支持される企業経営」をテーマに末松企業進化研究所の末松清一社長が,“SHINKA”(進化,深化,真価,神化,新加)する組織を目指して講演した。基調報告として小森コーポレーションの小森善治社長は,新興国の堅調が続く世界の経済と印刷の市場動向や廉価機とワンパスフルオートメーションの二極化になっていることを分析した。「突発修繕から計画修繕へ」と題し同社の小林芳徳氏が,「工場改善による生産性向上:5Sと4Wムダ取り」と題し同社の林兼明氏が,現場の改善活動を説明した。

東京機械製作所,2種の新聞オフ輪を披露
 東京機械製作所は,4×1(フォー・バイ・ワン)型オフセット新聞輪転機「カラートップ・エコワイド」の1号機を,大阪の高速オフセットに納入する。それに合わせ,6月17日と18日,東京機械製作所の玉川製造所(川崎市)で同機およびメタルバック・ブランケット仕様の開発機の内覧会を行った。(詳細は月刊『印刷雑誌』8月号)

奈良新聞と奈良日日新聞社,7月より業務統合し日刊から週刊へ
 奈良新聞社と奈良日日新聞社は7月10日付けで営業部門を中心に業務統合を行う。これにより『奈良日日新聞』の日刊紙発行は7月10日まで,7月16日より週刊の『Weekly Naranichi』(仮)を発行する。合わせて奈良新聞社より奈良日日新聞社へ記事の有料配信を始める。

日本印刷技術協会,大会を開催
 日本印刷技術協会は6月15日,東京コンファレンスセンター品川で大会を開いた。「世紀の分水嶺:新しい社会の仕組み」をテーマに,183名が参加した。デビッド・ジェームズ・ブルナー氏の新しい形の資本主義社会への提言や国立成育医療研究センターの松井陽病院長による胆道閉鎖症チェックシートの制作に関する活動報告を聞いた。

コダック,IPEX展報告
 コダックは6月15日,丸の内の東京ステーションコンファレンスでIPEX展に関し報告会を催した。デジタルとオフセットの出展面積が逆転したことを踏まえ,インクジェットや電子写真方式の新製品開発が盛んだったと,日本印刷技術協会の相馬謙一氏が話した。またコダックはIPEXで初展示したコンティニアス方式のカラーインクジェット輪転機のほか,同社ワークフローシステムによる電子書籍ソリューションへの展開について提案した。

竹橋コミュニティスクエア,毎月の交流会
 竹橋コミュニティスクエアは6月14日,東京・一ツ橋の如水会館で交流会を行った。「水深115mの世界」をテーマに素潜りアジア記録保持者でプロフリーダイバーの篠宮龍三氏が講演した。また「電子書籍の動向と電子書籍作成ソフト」と題しモリサワの大澤叙夫氏が,フォーマット,団体,端末を分類したり,大手印刷会社の状況を解説した。

オムロン,電力使用量の管理に役立つ製品発表
 オムロンは,センサーネットワークコントローラーEW700を発表した。同装置は電力使用量や温度など省エネ対策に不可欠な各種データを収集・蓄積する。LANポートやWebサーバー機能,電源ユニットなどエネルギー使用の監視に必要な機能を一体化した。印刷機の稼働管理に役立つ。オープン価格で,3年で3500台の販売を見込む。

台湾で無薬品給湿システム
 台湾・台北市と台南市に工場がある秋雨印刷有限公司は,環境対応のため日本平版機材製無薬品湿し水供給システム「てんとう虫801」を昨年2月,5月,今年3月と導入した。三菱重工業製のオフ輪に同システムを取り付け,『ナショナルジオグラフィック』中国版・台湾版の本文を,昨年5月号から,水道水だけからの湿し水で印刷している。

グローバル・プリントの会長に小森善治氏
 印刷産業のメンバーによる国際的支援団体の同盟であるグローバル・プリントは5月,小森コーポレーションCEOの小森善治氏が会長になった。グローバル・プリントは2006年結成。メーカー間,とくに製紙や紙加工機械・装置・消耗品に関連する統計的および市場データのタイムリーな収集を含む,共通の興味と互いの理解の促進を主題とする組織。

7月29日,GP工場認定交流会開催
 日本印刷産業連合会のグリーンプリンティング認定事務局は7月29日,東京・新富の日本印刷会館でグリーンプリンティング工場交流会を開く。認定工場の実践事例紹介のほか,懇親会などで情報共有を図る。

6月25日,印刷OEM研究会定例会を開催
 印刷OEM研究会は6月25日,東京・鵜の木の金羊社で定例会を開く。「ローラーの役割と重要性」についてテクノロールを講師に講演も行う。

6月24・25日,印刷関連機器の内覧会を開催
 メディアコンフォートは6月24日・25日,東京・青山のTEPIAで内覧会を催す。CTPやRIP,デジタル印刷機,メーリングシステムなどの製品紹介に加え,両日で3件のセミナーも予定している。

7月7日,印刷博物館でオフセット印刷技術の魅力を語る
 印刷博物館P&Pギャラリーでは6月16日,「GRAPHIC TRIAL 2010 ギャラリートーク」が行われ,デザイナーの菊池敦己と服部一成の両氏が実際の作品を手にしながら印刷とデザインについて話した。今後,7月7日に新村人則と渋谷克彦の両氏,9日に福岡南央子と植原亮輔の両氏も対話を行う。

7月6日からアド・ミュージアム東京で「広告電通賞展」
 新橋のアド・ミュージアム東京で7月6日〜25日,「広告電通賞展」が開かれる。2010年度に同賞を受賞した8種41部門の広告作品を紹介する。


週刊『印刷雑誌』1巻7号
2010年6月21日発行
編集長兼発行人:中村幹
発行所:株式会社印刷学会出版部


 

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